――まず、シリアスでシネマティックな『Horizon』の世界がLEGOになるということ驚きました。どういった意図、経緯で本作は企画されたのでしょう。コンセプトもおしえてください。

ジェームズ 長いあいだ、『Horizon』という世界を広げていくための刺激的で楽しい方法についてずっと考えていました。ゲリラスタジオの中にはレゴファンがたくさんいます。たとえば、(原作の)『Horizon』の敵のマシンのプロトタイプは、レゴブロックで作ったりしていました。

 また、『Horizon』の開発スタッフも原作ゲームの開発時から10年が経ち子どもができ、「子どもも遊べる、若い世代にも楽しめるようなゲームを作りたい」という思いも生まれてきました。

 一方、LEGOの世界というのは鮮やかでカラフルで、楽観的なテーマを内包しています。非常に多くの層ファンを包括的に持っていまして、そういった環境にあったところから、レゴと会話を重ねていくなかでいいパートナーシップを育むことができ、こういった結果に結びつきました。

――なるほど。SIEファーストパーティータイトルという印象の強い『Horizon』がSwitchでも展開されるということでさらに驚きました。ライバルハードですにソフトを供給するということで抵抗はありませんでしたか? どのような議論が行われましたか?

ジェームズ 任天堂をタッグを組む非常にエキサイティンでユニークな機会です。任天堂がこのプロジェクトを受け入れてくれたことに、私たちは身が引き締まる、謙虚な思いでいます。

 私たちが設定した本作を開発する大きなゴール、目的は、“より幅広いゲームファンに『Horizon』をアプローチするということ”です。より多くの人に親しんでもらえるようなゲームにすることです。

 たとえば、妻とカウチに座ってふたりいっしょに遊んぶこともできるし、オンラインプレイで地球の裏側にいる筋金入りの『Horizon』のファンと協力プレイすることもできるし、11歳の姪っ子と8歳の姪っ子がいるんですが、今まで私が作ったゲームの多くは年齢層が高いためプレイすることができませんでした。

 そういった子どもたちもともにプレイできる、ファミリーフレンドリーな作品であることを考えたときに、Nintendo Switchというハードはすばらしい選択になりえると考えました。

――Switchでゲームを作るのは初めてだったのではないですか? 開発の難しさはなかったでしょうか。

ジェームズ 個人的には初めてですが、チームにはSwitchでの開発経験のあるスタッフも多かったので、特別な難しさはありませんでした。

 ハードに関わらず、心を砕いたのは、本作では「できるかぎり多くの人々に『Horizon』を届けたい」ということですので、操作性はできる限りシンプルに保つようにしました。そういう意味では初めてだったかもしれませんが、難しいと言うよりは、ポジティブな機会として捕らえて開発を進めています。

 Nintendo Switchでの開発について、任天堂からも非常に協力的にサポートしてもらっています。

再度言いますがゲリラゲームズはソニー傘下のゲーム開発会社です。

以前、現在のPSのファーストタイトルで、2本の関連タイトルとVRタイトルを出していることから

SIEの主力の一つになっていると思われるHorizonシリーズの主人公である、アーロイをレゴでデフォルメした

レゴホライゾンがいくら表現の仕方的に、任天堂ハード向け、かつスピンオフタイトルとはいえ

スイッチという競合ハードに主力ファーストタイトルのIPが出ることは個人的には驚きであったことを記事にしました。


今回のSIEの主力タイトルのスピンオフを出すというのは、てっきりレゴ側の意向で

ゲリラゲームズやSIEはおそらく渋々決めたのだろうなと勝手に思っていたわけなのですが

ファミ通の上記開発者インタビューを見る限りは、むしろゲリラゲームズは積極的に

任天堂に今回のタイトルについて働きかけ、任天堂からも大きなサポートを得たと正直に吐露しています。

日本では、PS界隈に忖度しているゲームメディアが多いですし、ましてやその総本山とでも言えるかのような

ファミ通がこのインタビューを掲載していることで、この内容は事実なのは間違いないでしょう。


ゲリラゲームズ自体が開発に関わり、任天堂も協力的にサポートしているということを

語っているのと、あとはインタビューの内容を見る限り、PSには子供向けのタイトルを出しても

大した反響が得られないということを、遠回しに肯定している発言も見て取れます。

かつて、PSがまだ影響力があった頃には任天堂のことをお子ちゃま扱いしていた

お偉いさんもいたソニーですが、PS4の後期にはキッズの星などというプロジェクトを

泥縄式にはじめ、結局のところそこで生み出されたIPも既に終了させてしまったという実績?があります。


今回のインタビューからは、いよいよ自社だけでは子供向けやライト層の取り込みをすることはできずに

このような形で任天堂の圧倒的市場から、なんとかそういった層を引っ張ってこようという姿勢が見えており

PCにゲームをリリースもしていることから、SIEはハード事業について撤退…まではいかなくとも

縮小してソフトの方をメインに注力していくのではないかとも思われる動きと言えます。


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