個人的にはあまりやる機会が無いが、今の日本では下手をすると

コンシューマーゲームよりも、その地位を確立しつつあるのが

スマホでプレイできるゲーム…俗にソシャゲ。


仕事などに忙殺されることが多く、テレビの前で腰を据えて楽しむゲームより

今では殆どの人が持っている、スマホでプレイするゲームが今や全盛だ。

日本人にはうってつけの形態のゲームなのだろう。


ただ、このソシャゲについては、昔のファミコン市場などとは

比べ物にならないほどの玉石混交な市場である。

流行れば、とんでもない額の課金が見込めるが、大体のソシャゲは

その他の有象無象と成り果て、大概大きな話題にならずにサービスを終了していく。


既に日本国内のソシャゲ市場は、売上が1兆に迫る勢いである。


国内スマホゲーム市場規模、2016年は9450億円 パズドラ・モンスト衰退も成長の理由は


コンシューマーゲームの売上は、下がる一方だが

スマホが一般化するにつれて、ソシャゲ市場は隆盛を極め始めている。

今年は、更に売上が伸びるのか注目が集まりそうだ。


山のように新作が登場し、そしてサービスをすぐに終えていく

栄枯盛衰が激しいソシャゲ界隈で、今最も隆盛にあるIPの一つが

Fate/Grand Order(以下FGOとする)だろう。



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(象徴する画面がわからないのでサントラでお茶を濁す)

元々は、TYPE MOON(通称:型月)という、メーカーが出したアダルトゲームである

「Fate」というシリーズ(アニメ化も関連シリーズが何度かされている)作品であり

個性的なキャラクターが多く出てくる作品だ。


そのFateシリーズ初のスマホゲームが件のFGOである。

Fateシリーズは、アダルトゲームでしか表現し得ないような

重くて長いストーリーが一部の層にヒットし、このFGOはストーリーが高く評価されているようだ。

つまり、元々のファンも受け入れられる出来ということだろう。


スマホゲーでの収益モデルは、アイテム課金や俗に言うガチャ課金にほぼ集約されるが

このFGOはとんでもない、収益をほぼ日本のユーザーだけで上げているようである。


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スマホアプリ市場で世界2位という驚愕の売上

FGOは、現在日本でのみサービスを展開している作品である。

日本でヒットしたので、今年の夏海外市場にも進出することが

決定しているが、現時点では課金者の殆どが日本のユーザーとなっている。


それなりにスマホが普及しているとは言え、スマホゲームをしている

プレイヤーのほとんどは無課金か、ほんの少しだけ課金をするライトユーザーであり

1%未満の重課金者(超廃課金者などと言われている)が居ると言われている。そして、全体の売上の半分ちかくを

ほんの一握りの重課金者が課金しているという。これは日本も海外も同じ。

スマホゲームの収益の半分は全ユーザーのたった0.19%が支えていることが判明

◆課金ユーザー数および課金額
調査を行ったSwrveによると、課金ユーザーは全ユーザーのたった1.9%で、約98%のユーザーは無課金でプレイしていることが判明。また、1ユーザー当たりの平均課金額は1カ月で24.66ドル(約2790円)となっています。全体の約98%は無課金ユーザーであることを考えると、課金ユーザー1人で相当な額を課金していることがわかります。

中略

◆課金と収益
以下のグラフは課金ユーザーがどれくらい収益に貢献しているかを表したもの。例えば、グラフの一番左の「0~5ドル(約570円)」を見ると、青で14.5%、オレンジで39%と表示されていますが、これは1カ月に0~5ドル課金するユーザーは全販売数の39%で収益の14.5%に当たるということ。50ドル(約5600円)以上課金するユーザーは全販売数の2.5%しかありませんが、収益には17.5%貢献できていることがわかります。

日本のとあるソシャゲでは、一つのゲームに3億以上の課金を行った

ユーザーが居ることが以前話題になっていたが、FGOについても、とんでもない

超廃課金者が居るのだろう。なんと、全世界のアプリ市場の中で四半期の売上が世界2位になったという。

『Fate/Grand Order』は収益の殆どを日本に依存していながら世界第2位の収益を記録

ノーツ(TYPE-MOON)のFate/Grand Orderは世界第2位の収益を記録しているが、そのほとんどが日本のプレイヤーから得た収益となっている。また、Fate/Grand Orderは今夏よりアメリカでのサービスをスタートさせる予定であり、更なる収益が期待できる作品となっている。

上位に顔をそろえるのは、ソシャゲ界では名のしれた錚々たるメンツであって

その中で、FGOの世界2位が一際異彩を放っているのは間違いない。

ちなみに、1位も日本市場が主力のモンスターストライクである。


お金の使い方は個人の自由なので、とやかくいう気はさらさらないのだが

コンシューマーを主に楽しんでいる人間としては、どうしてもこの課金システムについて

どうにも肯定的な気持ちを抱くに至らない。スマホ市場で、任天堂がマリオのIPを使った

スーパーマリオランをリリースしているが、買い切り1200円で追加の投資は一切いらないのに

値段が高いと言われているのを見ると、どうにも複雑な気分になってくる。


もっとも、これらの売上の殆どは、前述の通りごく一部の廃課金ユーザーが

叩き出しているものであり、殆どの層を占める無課金層にとっては

スーパーマリオランが高いと感じるのも無理はない話なのかもしれない。


誰もが生活必需品として持てる、スマホだからこそ、専用のハードが

必要なコンシューマーゲームより売上が大きいのは納得できる話ではあるが

それにしても、今のソシャゲ市場はどうにも健全ではないように感じるのは管理人だけではないと信じたい。


過去アメリカでは、一度家庭用ゲーム市場を滅ぼしかねないアタリショックと呼ばれる

粗悪なソフトの粗製乱造を招いたことがあったが、今のソシャゲ市場も、過熱している市場のように

個人的にはどうしても感じられてしまい、将来的にスマホゲー市場においても

アタリショック的な出来事が起きるのでは無いかと危惧している。


現在隆盛を極める、ソシャゲ市場では、一部の大成功IPの影に隠れて

リリースされたものの、全く陽の目を見ること無くサービスを終了した

ゲームたちが死屍累々としている状況である。果たして、このスマホゲーム市場が

行く末はどうなるのか?今後の動向を注目したいと思う。



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