(この記事はタレコミから作成しています。情報提供ありがとうございました。)

2015年のE3において、PSカンファレンスで大々的に発表され

FF7Rとともに、E3の話題をかっさらったタイトルであるシェンムー3


元々、DCでセガが第一章と二章を発売したオープンワールドのゲームで

当時非常にお金がかけて作られたセガがまだハードホルダーだった頃の

最後の大作…であったと断言していいゲームであった。

当時としてはまだ一般的でなかったオープンワールドを世に知らしめたゲームとして

ゲームの歴史を語る上では、外せない一作となっている。


二章の2は2001年に発売されており、そのまま未完のまま14年が経過しようとしていたところで

2015年のE3での3の開発決定という発表となった…まさにファンからすれば大喜びの発表であった。

しかし、開発はセガではなく、産みの親である鈴木裕氏が現在経営するYS NETがメインで開発を行い

パブリッシャーはDeep Silverになることが既に告知されている。


鈴木氏が直接関わっているとはいえ、セガという会社がほとんど関わっていないのは

なんだかなぁ…と思うところが無いわけではないが、いずれにせよ新作が出ること自体は喜ばしいことではあった。

ただ、開発費は自前で賄うことは出来ず、E3の発表でクラウドファンディングを募るということも併せて発表された。

目標額にはあっという間に到達し、世界中の新作シェンムーを期待するユーザーからの多くの出資が集まった。


開発自体は結構難航していたのか、発売予定として発表していたものを何度か延期している。

本来は今年の8月に出る予定だったが、これも延期され、現在は今年の11月に発売予定となっている。

対応プラットフォームはPS4とPC。正確にいえばPC版はSteamでのリリース予定…

であったはずなのだが、ここに来てその対応プラットフォームが突然変更されるという

事態が発生し、支援をした主に海外バッカーから批判が巻き起こり、炎上状態になってしまっているとのこと。


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『シェンムー3』当初予定のSteamから、Epic Gamesストアに時限独占でPCプラットフォームを急遽変更!バッカーからの批判が巻き起こる!

今現在、PCでのゲーム配信の場は、Steamが広く知られているが

それ以外にも、Steamの規模には及ばないものの、同様のサービスを行っているところがいくつかある。

日本の会社でも、DMMがDMM GAME PLAYERというサービスを展開していたりする。

しかし、こちらはSteamに比べると、圧倒的にタイトルが少ない現状にある。

PCゲームを楽しむのであれば、まずはSteamを利用するのが鉄板と言えるだろう。


実質、PCゲームをリリースするならSteam…そんな認識が開発者にもあるはずだが

ここに来て、昨年の12月に突如としてこの界隈に殴り込みをかけてきたのが

Epic Gamesが運営するEpic Gamesストアである。

もっとも後発でありながらUEというゲームエンジンを開発している大本であり

またバックにはテンセント資本があるこの会社は、既に新参でありながらもいくつかの独占タイトルを

時限とはいえリリースするなど、まさに黒船のような存在としてこの界隈に殴り込みをかけている。

Steamが長年かけて築き上げてきた市場に、圧倒的な資本力を武器に殴り込んできたのがEpic Gamesストアと言える。


そのまだ出来たてのEpic Gamesについては、サービスやゲームをプレイする環境面で

まだまだ不備が目立つとされており、コアなユーザーを満足させるような体制がまだまだ整っていないとされる。

しかし、シェンムー3は当初Steamでの発売予定だったPCプラットフォームを

この新しいプラットフォームへ移すことを決定したようだ。そして、当初は

Steamで配信するとしていた、シェンムー3のこの突然の決定に、主に海外の支援者が怒りを隠していない…

ということが、日本でも報じられている状況にある。

本日6月11日、E3期間中にさまざまなPC向け新作ゲームタイトルの発表およびインタビューが行われる「The PC Gaming Show」にて、『スペースハリアー』や『シェンムー』シリーズの開発に携わってきたゲームクリエイター鈴木裕氏が登壇。氏が手がける『シェンムー3』の新たなトレイラーが公開された。

また、同作がEpic Gamesストア独占配信となることが明らかとなった。 制作資金を募っていたクラウドファンディングサイトKickstarter上でもEpic Gamesストアでの独占配信に決定したとの報告がなされ、同作における対応予定プラットフォームはPS4/PC(Epic Gamesストア)となった。なおDeep Silver側の公式サイトのFAQには、「今後Steamで配信する予定がある」と短く記載されている。

中略

同作は、今日まではPS4/Steam向けにリリースされる予定だった。Steamには『シェンムー3』のストアページが確かに存在する。しかし今回のカンファレンスでEpic Gamesストア独占配信という“突然”の発表が行われる形となった。Kickstarter上で報告された内容には独占配信となった経緯が述べられている。その内容によると、『シェンムー3』はUnreal Engine 4を採用して開発を含め、Epic Gamesからサポートを受けてきており、Deep Silverと協議のもと、PC版をプレイヤーに最も楽しんでもらうベストな配信先としてEpic Gamesストアを選ぶこととなったようだ。

同作は2015年からKickstarterで資金を募りはじめ、またたくまに目標額の200万ドルを達成。最終的に633万ドルもの資金を調達している。これらの資金額をうかがうに、ファンのなかには少なくない資金を投資したものもいることだろう。そのためか、Kickstarterには今回の発表に不満の声を漏らすファンからのコメントが多く寄せられている。バッカーが7万人近くいることを考慮しなければならないが、500人以上のバッカーがコメント欄にて今回の決断を批判するという、異様な雰囲気に包まれている。

先月には、クラウドファンディングで資金を募っていたMobius Digitalが開発する『Outer Wilds』の対応プラットフォームがSteamからEpic Gamesストアへと発売前に変更され、時限独占になるという今回と似たような事態が起こっている(関連記事)。その折にも、支援者から投資する際には約束されていたSteamでのリリースが発売日になされないことに不満を覚える声が寄せられていた。

PCプラットフォームにおける独占は昨今頻繁に話題にあがる。そこにはさまざまな意見が存在するだろう。しかしクラウドファンディングのような出資を名目とした予約販売となると、それこそプラットフォーム独占は期待ではなく約束を違えることになる。今回の報告も含め、クラウドファンディングなどお金が絡む場合は特に、開発者にとって合理的でベストな判断だとしても、それがファンやユーザーに裏切り(約束の反故)になってしまうことになる。抗議するユーザーらに対し、制作側はどのように向き合っていくのだろうか。

シェンムー3のパブリッシャーである、Deep Silverはメトロエクソダスという

タイトルについても、Epic Gamesストアでの時限独占を発表し、海外のユーザーから批判を受けている。

今回、シェンムー3が当初のSteamからEpic Gamesストアに時限独占となったということも

このパブリッシャーのDeep Silverの意向があるのは間違いないだろう。

開発費をクラウドファンディングで集めておきながら、当初発表していたプラットフォームから

何の告知もなく突然変更するのは、AUTOMATONの記事にも指摘がある通り、ゲームを発売して貰いたいだけの

一心で出資したバッカーたちに対しての裏切り行為として捉えられるのは想像に難くなく

海外のバッカーたちの怒りはもっともなものである…と個人的にも思う。

突然のプラットフォーム変更によって、一気に雲行きが怪しくなってきたシェンムー3。

ゲーム自体の出来が悪くなるわけではないが、確実にファンへの心証が悪くなってしまった。

何度か延期している現状で、今発表されている発売日が守られるかも不透明だが

発売前から、ケチがついてしまったということは、製作者側も肝に銘じる必要があるだろう。


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