ゲームという文化が生まれてから、かれこれ40年以上が経つ。

最初は、インベーダーなどのアーケードから始まり、一般的な家庭への普及は

1983年に任天堂がファミコンを出した時から、日本では始まったと言える。


様々なゲームが開発され、今まで発売されてきたけれど

管理人は、ゲームそのものと、ゲーム音楽をメインに楽しんできた気がする。

管理人のゲーム音楽への思いは、↓の記事で書いたが


【管理人セレクト】死ぬほどカッコイイと思うゲーム音楽を挙げていく


こんな記事だけでは、全然想いの丈を語りきれていないので

今後も、定期的にゲーム音楽についての記事は色々と書いていきたいと思う。


さて、前の記事でも少し触れたかと思うが、ゲーム音楽という音楽ジャンルは

正直、ゲームの引き立て役であり、ゲームの面白さを差し置いて前に出てくるべき

性質のものではない。音楽を疑似演奏することを主体としている音ゲーを除いて

ゲーム音楽は、あくまで裏方に過ぎないものの一つである。


しかし、基本的にはそのような性質のゲーム音楽であっても、ゲームの名場面と

相乗効果を出し、ユーザーの心に残るゲーム音楽は多数存在している。

また、ゲーム音楽と言うと一般的な評価が低く見られがちだが、実はゲームで使うことには

ゲームハードの制約があって、特に昔は作曲家は、厳しい制限の中で音楽を作る必要があった。

このことは、また別の機会に触れたいかと思う。


というわけで、一般的には知名度も殆ど無いし、ゲーマーであっても

知らない人のほうが多いゲーム音楽の世界。それでも、熱心なゲーム音楽好きや

特段ゲームのことを知らなくても、一般的に認知されているゲーム音楽も

多数存在することは事実である。


なので、現在は有名なタイトルであれば、オーケストラアレンジなどをして

ゲームミュージックコンサートと言ったイベントが開かれるのは珍しくない話だ。


もちろん、元々の楽曲の良さと、知名度が一般的なコンサートよりも

必要になってくるのが、ゲームミュージックコンサートであるが、この度

SIEが5月3日に開こうとしているコンサートの、チケットの売れ行きが思わしくないようである。


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SS席・C席は完売したが…

SIE(元SCE)のゲームタイトルの音楽を、オーケストラにアレンジした楽曲を

演奏するコンサートが開かれると告知されたのは、去年の終わりだった。

GAME SYMPHONY JAPAN×JAPAN Studio──SIEゲーム楽曲のオーケストラコンサートが2017年5月3日に開催決定!

2017年5月3日(水・祝)、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールにて、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から発売されたゲームタイトルの楽曲を演奏する、株式会社アイムビレッジ主催のオーケストラコンサート「GAME SYMPHONY JAPAN 23rd CONCERT~PlayStationRを彩るJAPAN Studio音楽祭 2017~」が開催されます。

GAME SYMPHONY JAPAN(ゲーム・シンフォニー・ジャパン、略称:GSJ)は、国内外で述べ2万人の観客を動員している、「オーケストラによるゲーム音楽コンサート・シリーズ」です。この世界最高レベルの響き、演奏で堪能するゲーム音楽コンサートの最高峰が、SIEのゲーム制作集団”JAPAN Studio”とコラボレーションを果たします。

5月3日という、GW真っ只中の絶好の日になっているが

どうやら、まだチケットが完売していないようなのだ。



http://gamesymphony.jp/concert/2017/23rd.htmlよりキャプチャー。


チケット販売は1月21日から行われているから、後10日あまりで

これが全て完売になる可能性は低いだろう。何とも寂しい結果である。

ちなみに、コンサートで演奏されるゲームタイトルと曲目は以下のとおり。

http://gamesymphony.jp/concert/2017/23rd.html

第1部 全ての物語はここから始まる
I.Q Intelligent Qube オープニング・コーラス
前兆
第1の潮流
黄道
危機の訪れ
アークザラッド 「アークザラッド」のテーマ
ポポロクロイス物語 ピエトロの旅立ち
ワイルドアームズ 荒野の果てへ
俺の屍を越えてゆけ 花
第2部 音楽とキャラクターたちの共演
サルゲッチュ オープニングムービー
タイムスリップムービー
こだいのはらっぱ
勇者のくせになまいきだ。 すべてのはじまり
こんかいのお題
さわやかな朝のダンジョン
なまいき勇者あらわる
みごと勇者を撃退
パタポン パタポンの伝説
ギョロッチのテーマ
ずんじゃかホイ!〜凱旋〜
どこでもいっしょ テーマ曲(「どこでもいっしょ」オープニングバージョン)
News BGM Ver.3
news_End
LocoRoco ロコロコのうた
パラッパラッパー パラッパ登場
たまねぎ先生のカンフー・ラップ
ムースリーニ先生の教習ラップ
カエル先生の売口上ラップ
ニワトリ先生のお料理ラップ
トイレ・ラップ
クラブパーティー・ラップ
第3部 PlayStation®と共に広がるJAPAN Studioの世界
ICO prologue
impression
Castle in the Mist
heal
ICO -You were there-
ワンダと巨像 プロローグ ~古えの地へ~
荒ぶる邂逅 ~巨像との戦い~
甦る力 ~巨像との戦い~
復活の予兆
エピローグ ~残されし者たち~
人喰いの大鷲トリコ Overture-Lore
Forest
Sentinel Ⅱ
Victorious
Finale Ⅰ-Apex
Finale Ⅱ-Escape
End Titles-The Last Guardian Suite
Epilogue
GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動 万有引力の発見
オルドノワ
反抗と殲滅
GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択 GRAVITY DAZE 2
アンジェ
レベル4
GRAVITY DAZE/重力的眩暈(Ending Ver.)

何というか…大体のタイトルが既に、続編などが全く出ていない終わったIPであることが

正直寂しい。I.Qやワイルドアームズ、アーク・ザ・ラッド、どこでもいっしょなどは

PSの快進撃を支えたタイトルであるが、どれも全て最近では作品が出ていない終わったIPである。

曲目を覚えている人がどれだけいるのか甚だ疑問である。


昨年、任天堂がゼルダの伝説30周年を記念して、大々的にコンサートを行ったが

こちらは、チケットが発売されるや否や即完売。追加公演が急遽組まれたり

音源がCD化されたりと、大盛況であった。


ゼルダの伝説や、スーパーマリオ、あるいは星のカービィやファイアーエムブレムなど

任天堂のIPは、長く続いてきた事による、プレイヤーが耳馴染みの曲がそれぞれの作品にある。



言うまでもなく、これらの楽曲はシリーズが変わってもアレンジを加えながら

プレイヤーの耳に刷り込まれてきた曲であり、これらのシリーズをやってきた人であれば

容易に思い出せる楽曲の数々である。



しかし、今回のSIEのコンサートについていえば、殆どのIPが続編が出されること無く

終了してしまったがために、シリーズを代表する楽曲というのが殆ど無い状態であり

単発の楽曲に頼っているため、非常にインパクトが薄い状態になっている。

要は、タイトルを見ただけで脳内再生できる楽曲が無いということだ。


ゲーム音楽の場合は、思い出補正なども強く働くが、シリーズが終焉したタイトルに於いては

どうしても、過去の記憶を続編から呼び覚まされることが無い状況となり、余程やりこんだ人でなければ

上記の演奏タイトルを即座に思い出せる人は、そこまで多くはないのだろう。

その結果が、チケットの売上という結果で出てしまっているということになる。


ゲーム音楽は、ニッチな需要しか無いと思うかもしれないが

任天堂作品のこういったコンサートは大体が盛況になることを考えると

如何にSIEが、IPというものを軽視してきたかがはっきりとわかるのである。



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