記事内のコメントでも触れられているのですが、スイッチは確かに
任天堂の今までの強力IPが歴代最高の売り上げを国内で更新(もちろん全世界でも)という
すさまじいハードになっているというのは間違いないのですが、ファミコンブームというのは
それとは違う雰囲気というか、一般社会の熱狂があったように思います。
自分も経験したのは、非常に小さいころだったのでうろ覚えには過ぎないのですが
やはり出るソフト出るソフトが、大きなブームを起こしていたということと
やはり、ゲームという新しい娯楽に対してのどんなものなのだろう?という社会的好奇心が
今とは全く比べ物にならなかった…と思い返すと、感じたりします。
もちろん、今のスイッチもすごくて、特にコロナ禍という時勢の合間で発売された
あつ森などの超絶ヒットもすごいと感じるのは間違いないのですが、ゲームは
現代では娯楽の一つとして、認知されているものとなっており、ゲームに対しての社会全体の
新しいものに対する好奇心というのは、もはや生まれえないものとなっています。
そのため、ファミコンブームという熱狂は今後どんなにすばらしいハードが出たとしても
なんというか、社会全体で醸成されるようなことはないと個人的には感じています。
ファミコンは容量も少なく、今のソフトに求められるような膨大な開発人員は必要はなく
ゲームによっては、ほんの数人が数か月程度で作り上げたというようなタイトルも当たり前のようにありました。
そんなソフトですら、ブームに乗ってハーフミリオンやらミリオン売れることも現実的にあったのです。
(上記引用でクソゲーとして有名なコンボイの謎ですら、61万本という今のFF16より売れていたという事実)
そのため、一獲千金を夢見たゲーム会社とは縁遠いような会社がファミコン市場に
多く参入し、成功した例もあれば、失敗したメーカーも多数ありました。
今はスクエニのエニ側であるエニックスも、もとは公団住宅の情報誌を出す
出版会社が親会社とする、その子会社として生み出された会社であり
ファミコンブームの中で、チュンソフトやアーマープロジェクト(堀井雄二氏の会社ですね)と組んで
大ヒットを飛ばしたことで、一気に知名度を上げたことは周知の事実であります。
そんな少し前は無名のメーカーを多く、有名メーカーにまで引き上げたのが
ファミコンブームという国内において、ゲームという娯楽が一般に根付くブームであったということです。
週末に小売でファミコンソフトを扱っている店を訪れれば、多くの親子で店内がにぎわっていましたし
また、ゲームショップではなく「ファミコン」ショップという名称のゲーム専門店が
多数町中に登場することになったのも、このファミコンブームによるものです。
ゲームに関して言えば、日本国内で今後ファミコンブーム以上の熱狂はほぼほぼ起きることはない…
そう断言していいと言えるほど、あの頃の熱狂はすさまじいものだったのです。