ロックスター・ゲームスや2K Gamesなどのスタジオを傘下に置くパブリッシャー(販売元)のテイクツー・インタラクティブは日本時間4月17日(水)、従業員の約5%(約580人)に影響するレイオフ(人員整理)計画の方針を明らかにした。

本発表は米国証券取引委員会(SEC)向けに提出された書類から明らかとなったもので、PC GamerやGames Industry.bizなどの海外メディアを中心に報じられている。

発表によると、今回のレイオフはパイプラインおよび組織構造の合理化を目的としており、2024年内に計画をほぼ完了する予定。人員の削減にともない、進行中であったいくつかの開発プロジェクトも中止するという。

また、今回のレイオフ計画に際しては総額で最大2億ドル(約300億円)規模の費用が発生し、計画の実施後は年間で約1億6500万ドル(255億円)相当のコスト削減を達成すると見込んでいるようだ。

言わずと知れた、現時点でのシリーズ最新作(とはいっても、オリジナル発売からすでに10年以上経過)の

5が全世界でマルチ合算1億本以上売れている、人気シリーズタイトルのGTA(Grand Theft Auto)を

制作するロックスター・ゲームスを傘下に持ち、販売も併せてしている、Take2が大規模レイオフです。


今現在は、6の開発に取り掛かっており、発売自体は決定はしているものの

2025年発売というざっくりとした状況しか開示されておらず、現時点でその進捗などは

ほぼ発表されていないため、果たして来年出るかどうかも不透明とはなっています。

今回のレイオフが、GTA6の開発状況に影響を及ぼす可能性も十分にあると言えそうです。


580人でおよそ5%ということは、全従業員は1万人を超えるわけですが

このレイオフが、どこまでゲーム開発に影響を及ぼすかは、当然ながら外部からはわかりません。

ただ、GTA5が1億本以上売っている状況であっても、Take2の利益自体はかなり低い(大赤字と報道された期も)

ことが、すでに海外メディアによって報じられており、今回の記事においても

いくつかのゲームが開発中止に追い込まれたということが断定的に書かれています。

流石にGTA6が中止になることは、すでに巨額の開発費を投じているであろうことが

予測されるので、無いとは思いますが、中堅的なタイトルは割を食っていそうな気がします。


Take2は特に、大型のタイトル(GTA以外にもレッド・デッド・リデンプションなど)が

多いので、やはり人件費が多くかかることになり、また大作AAA思考が強い場合は制作期間が長くなり

際限なく、開発費が膨らんでいく状況に陥りやすい会社であると言えます。

かつて、任天堂の山内社長は、今後のゲームの開発費高騰について警鐘を鳴らしていましたが

その懸念がそのまま現実のものとなっているということになりますし、今後ゲーム機の性能が

まだ上がり続けるようなことがあれば、今後も大型タイトルを主に作る大手会社は厳しい状況が続くことでしょう。


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