スクウェア・エニックスの元社員によるインサイダー取引事件に関連して、東京地検特捜部は本日2022年11月18日に、ゲームクリエイターの中裕司容疑者を新たに逮捕したと発表した。
インサイダー取引事件に関しては、11月17日に東京地検特捜部が金融商品取引法違反容疑でスクウェア・エニックスの元従業員ら2名が逮捕されていた。これは、両容疑者がスクウェア・エニックスとAimingが共同開発していた『ドラゴンクエストタクト』の開発の進捗状況を知って、2019年12月から2020年2月にかけて、Aiming株を購入したことによるもの。両容疑者は、Aimingの株式およそ16万2000株を、4720万円で買い付けたとされている。
これに対してスクウェア・エニックスは、「現在、東京地方検察庁による捜査が進行中であり、弊社としては、事実の解明に向けて、捜査に全面的に協力してまいります」との声明を発表していた。
東京地検特捜部によると、中裕司容疑者は『ドラゴンクエストタクト』に関する重要情報を、スクウェア・エニックスの社員だった2020年1月下旬ころに知り、その情報が発表される前に、Aimingの株式およそ1万株をおよそ280万円で買い付けたとされている。
引用元: 中裕司容疑者がインサイダー取引の疑いで逮捕。スクエニ元従業員らの『ドラゴンクエストタクト』開発情報に関与したとの容疑から
ゲーム業界に大きな衝撃が走ったニュースとなりました。
国内サードでも最大手の一つ、スクウェア・エニックスの元社員数名が
インサイダー取引を行っていたという金融商品取引法違反容疑にて逮捕されるという
ニュースが大々的に報じられ、最初は2名と報道があったものの、3人目の逮捕者として
元ソニックチームの中核メンバーであり、少し前まではスクウェア・エニックスに所属していた
中裕司氏が逮捕されたと報じられました。
言わずとしれた、ソニックの生みの親の一人として、ゲーム業界でもレジェンド級の
クリエイターである中氏の逮捕が、ゲーム好きに与えた衝撃は大きく
各所の反応を見ると、嘘だろう…とその報道を呆然とした気持ちで捉えている
ユーザーも多いと見受けられました。当然私もその一人です。
インサイダー取引がどんな違法行為なのかは、一般的な話なので
深く言及するつもりはありませんが、事実であるなら何をやっているのか…と思わずにはいられない報道でした。
この手の金融関連の犯罪は、ある程度裏付けが取れて容疑が固まってから逮捕に至るものなので
中氏が無罪放免となることはまず無いだろうとは予測しています。
また、報道から察するに今後更に操作が進展すると、もっとスクエニの関係者で
逮捕者が出る可能性もありそうな状況で、今後更にゲーム業界を揺るがすような
逮捕劇が報じられる可能性もまだまだありそうな状況です。
元従業員の買付額が4720万円と報じられていることからも、2人だけでそれだけの
金額の買付を行っているのも、本当に2人だけなのかな…と感じてもいます。
スクエニは、今回の捜査に全面的に協力すると声明を出しているものの
現時点で逮捕されているのは、全員元社員という状況で、なんだか色々と胡散臭さというか
闇を感じているのは私だけではないと思っています。
今どきインサイダー取引の基礎知識などは、上場企業に勤めていれば
社会的なコンプライアンス案件として、普通に学ばされるような事例ですし
ましてや、セガから独立して一時は自分の会社を経営していた中氏が
インサイダー取引に対しての知識や、バレたらどうなるかぐらいは
把握していないというほうが無理がある案件でもあり、どうにも不可解さも覚える逮捕劇となっています。
もっとも、スクエニといえば、ハイスコアガール事件でも感じられるように
コンプライアンス的にはガバガバなイメージがありますので、起こるべくして起こった犯罪なのかもしれませんが
いずれにしても、今後のスクエニのイメージダウンが避けられない案件なのではないかなと思います。
一部の報道で、ソニックのIPがスクウェア・エニックスのものだと誤解されそうな書かれ方をしてたのがありましたが、本題はそうではないので・・・
中裕司氏の逮捕は本当に驚きましたね。随分前のtwitterでの引退発言が、このまま現実となりそうな感じがありますが。
中氏に対して思うことは(主にソニック関連では)結構ありますけど、いずれにせよ、ハードメーカーでもあった頃のセガの開発者はほぼみんないなくなってしまいましたね。全くの別人になってしまったというか・・・
中氏の今回の報道は、本当にここ最近のゲーム関連の報道の中で
1.2を争うぐらいにショッキングな報道ではありましたね。
かつては、プロペという自分の会社も持っていたような人だけに、なぜ…という思いが拭えません。
再逮捕もされてしまいましたし、中氏のキャリアはこれで終焉となりそうですね。
また独立してゲームを作る可能性はありますが、あまりにも印象が悪くなりすぎてしまっています。
一時は日本を代表するゲームクリエイターの一人だっただけに、この結末は本当に残念としか言いようがありません。
この事件の2週間くらい前に、週末恒例である音楽データの整理をしておりまして。
偶然、USBメモリの奥底にあった「DREAMS DREAMS」(中氏の代表作の一つ、NiGHTSのED曲)を聴いたばかりだったのです。
その時は「10数年ぶりに聴いたらめっちゃいい曲じゃん! 寒くなってきた季節にピッタリだなあ」なんてのんきに構えてたら、こんな日が来るとは‥‥‥
これからこの曲を聴くたび、いやでも本件を連想することは避けられないでしょう。
何かの間違いであることを祈りたいですが‥‥‥
(追記です)
https://www.youtube.com/watch?v=pebEl_LOc-I
では、「この程度は業界で皆やっている」「他の社員に比べ中さんだけ金額がすごく小さい。スクエニへの訴訟のリベンジなのでは」という意見がありました。
(中氏の該当金額が小さいという点は、岡本吉起氏も自身のチャンネルで疑問視していました。‥‥‥現在は非公開のようですが)
「皆やっている」からセーフなのか、個人的には疑問もありますが(政治家が資産を少なく見せるため財産名義を親族に書き換える行為が、道義上正しくないのと同様に)、業界のレジェンドである人物が、こんな俗世間のゴタゴタで将来を棒に振るのは、本当に残念です‥‥‥
(なお、右側のジャンクハンター吉田氏はTV『マリオスクール』の制作に携わり、
https://biz-journal.jp/2020/06/post_162529.html
では、当時広告代理店が任天堂に不誠実な対応をしていたことを暴露しています)
DREAMS DREAMSはゲーム音楽の歌モノの中でも、相当な名曲ですよね。
チュウニズムにも収録があったりで、かなり印象深い一曲です。
ナイツ自体はロクにシリーズ展開することもなく終了してしまいましたが
多くのプレイヤーの心には残っているであろう曲ですね。
本当に、晩節を汚してしまったことは間違いないですね…個人的には未だに信じがたいのですが…。
インサイダー取引自体は、額の過多ではなく、行為自体が日本の法律に反するものですから、そこには擁護の余地は一切ないのですが、実際に立証しにくい事象ではあるので、なにかリーク的なものがあった可能性は十分にありえるかと思いますね。
スクエニは公式リリースで、捜査に協力しているということを声明文に記載しておりますので、トカゲの尻尾切り…という嫌な考えが浮かぶのも事実でもあります。
この手の話はある程度裏が取れてから逮捕に至るものですから、冤罪ということはほぼあり得ないでしょうし、いずれにしても中氏のキャリアはこれで終了ではないだろうかと思います。
本当に不可解というか残念というか…。
中さんは、ソニックでセガというゲームメーカーを一躍有名にした立役者なんですけどねぇ。
得るのは本当に難しいが、失うのは一瞬と言いますし、自業自得とはいえ、こうした末路は本当に悲惨だと思いますね。
これは本当にねぇ…なんで…?という疑問符しか出なかったスキャンダルでした。
有罪判決が出てしまったので、中氏は今後はゲームクリエイターとしての再起は無理でしょうね…。
報道でもソニックの産みの親など大々的に報じられてしまいましたので。
本当に失うときは一瞬ですね…。