結論から言ってしまうと、『スプラトゥーン レイダース』は

買って間違いのない一本だと思います。

7月23日の発売から1週間ほど経ち、国内外のレビュースコアや開発者インタビュー、SNSでの反応もかなり出揃ってきたので、今回はスコア・評価点・気になる点・開発の裏側まで含めて、これまでよりさらに詳しくまとめていきます。


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基本情報のおさらい

対応機種はNintendo Switch 2専用。

価格はパッケージ版7,480円、ダウンロード版6,480円です。

対人戦を含まない、シリーズ初の一人用アクションという立ち位置で、最大4人でのオンライン・ローカル協力プレイにも対応しています。

物語のスタッフロールまでは約20時間が目安とされており、そこから先はより高難度のコンテンツが解放される、いわば「本番はここから」という作りになっているようです。

各メディアのスコアまとめ

まずは客観的な数字から見ていきましょう。Metacritic81点(66件のレビュー、ポジティブ評価率83%)という結果が出ています。

  • Metacritic: 81点(66件のレビュー、ポジティブ評価率83%)
  • Game8: 98点
  • GameWith: 8.5/10点
  • ファミ通クロスレビュー: 35/40点(平均8.7)

海外メディアではIGNが90点をつけ、「今のところSwitch 2で最高のタイトルの一つ」と評価。Nintendo Lifeも「シリーズ史上もっとも多彩でワクワクする体験」と絶賛しています。

一方で、海外のGuardianは40点という他とは大きく異なる評価をつけており、この点については後ほど公平に触れておきます。

ファミ通クロスレビューの中身も見てみる

日本のゲームメディアとして老舗のファミ通は、複数のレビュアーによる「クロスレビュー」形式で知られていますが、本作は4人のレビュアーから軒並み高得点が並びました。

  • 卵を守る雨宮(9点): ハクスラ系シューターとしての戦術性を評価。波状戦闘・タイムアタック・探索・ボス戦と、多彩なステージ構成が魅力的だとコメント
  • ジゴロ☆芦田(9点): 複数ブキとガジェットの組み合わせによる爽快感。「ガジェットパーツ」でのカスタマイズやアジト船の工事など、育成要素の作り込みに没入感があると評価
  • くしだナム子(9点): 従来のヒーローモードと違い、ソロプレイが充実している点を高評価。マルチプレイの「ヘルプ」機能も好評
  • 戸塚伎一(8点): 「宝探し」がキーワードの快適な進行感。メインステージとチャレンジステージのメリハリ、シリーズファンが求めるカットシーンの充実ぶりを評価

4人とも8点以上をつけているあたり、レビュアーによって評価が割れやすいタイトルではない、というのが伝わってくる結果です。

開発者インタビューから見える制作意図

任天堂公式の「開発者に訊きました」では、プロデューサーの井上氏(Wii U版から続投)、ディレクターの伊藤氏(歴代シリーズでサーモンランを担当)、アートディレクターの園山氏、サウンドディレクターの田村氏が本作の制作意図を語っています。

興味深いのは、本作が当初「タワーディフェンス」的な仕組みとして企画されていたという話です。

罠を設置して敵を防衛するという内容だったものの、これでは「スプラトゥーンらしい濃密なアクションとキャラクターとの一体感」が失われてしまうと判断され、プレイヤー自身が能動的に動き回れる「ガジェット」中心の設計に方向転換したとのことです。

この試行錯誤の末にたどり着いたのが「究極のワンオペ」というコンセプト。

複数のガジェットとブキを同時に操作しながら押し寄せる敵をさばく忙しさを、スポーツでいう「ゾーンに入る」感覚に近い、「気持ちの良い忙しさ」として肯定的に設計している点が特徴的です。

この情報量の多さをプレイヤーに正しく伝えるため、UIやサウンドの設計にもかなり気を配ったとのことでした。

また、舞台となるウズシオ諸島は当初、明るく爽やかなデザインだったものの、社内から「(この雰囲気だと)シャケがかわいそう」という声が上がり、現在のような不穏な空気感のある島へと方針転換したという裏話も明かされています。

何気ない一言から世界観が大きく変わった、という開発エピソードは、シリーズファンとしてはニヤリとできる部分ではないでしょうか。

評価されている点

1. 多彩なダンジョン設計

本作のダンジョンは一種類ではありません。

広いステージを駆け抜けながらオタカラを回収するタイプ、制限時間内にイクラを集めまくる階層構造のタイプ、最奥に潜む強豪シャケ(いわゆるボス)を倒すタイプ、さらには特定のブキとガジェットの使用に限定された「つまみぐいダンジョン」まで存在します。

電撃オンラインも「各ダンジョンで違った体験が用意されているこだわりよう」と評価しており、序盤のダンジョンは2〜10分程度で遊べる手軽さもテンポの良さにつながっているようです。

2. 3次元的な新しいガジェットアクション

前方に素早く飛びかかる「カチコミシューズ」、斧のように大量のシャケをなぎ払う「ズバットスラッシャー」など、ガジェットの種類が非常に豊富です。

中でも注目したいのが、空中でも使用できるガジェットの存在。

従来のスプラトゥーンにはあまりなかった立体的な攻撃表現が新鮮だと、複数のメディアが評価しています。

3. 装備の組み合わせが圧倒的に豊富

背中に装着する「タンク」(スピード型・パワー型・テクニカル型の3種)と、それぞれに対応するガジェットの組み合わせにより、100種類以上ともいわれる戦い方が可能です。

中盤以降はタイプをまたいだガジェットの組み合わせ制限も緩和されるとのことで、進めるほどに自由度が増していく設計になっています。

TheSixthAxisは「装備を組み直すことで、難しいミッションや特定の敵への対処が大きく変わる」点を評価しています。

4. レベルデザインの間口の広さ

難度は「トラベラー」「レイダー」「サバイバー」3段階

低〜中難度であれば戦術よりレベル上げでゴリ押しできる作りになっており、腕前に自信がない人でも進めやすい設計です。

一方、最高難度の「サバイバー」ではきちんとした戦術が求められるとのことで、初心者からやり込み勢まで、幅広い層を受け止める間口の広さがうかがえます。

5. ハクスラ的な成長ループの中毒性

ダンジョンに潜ってオタカラや素材を集め、装備を強化してさらに手強いダンジョンに挑む、という基本サイクルが非常によくできています。

Pocket Tacticsのレビュアーは35時間プレイした時点でも「装備の収集と強化を楽しめた」と報告しており、「もう1回だけ」とついつい周回してしまうタイプの中毒性があるようです。

6. 対人戦のストレスなく味わえる爽快感

大量のシャケを一網打尽にする瞬間の気持ちよさは、GameWithも「対戦のストレスなく、純粋に敵を倒す気持ちよさを味わえる」と紹介している通り。

実際にSNSでも「PvP苦手な私の救世主だった」というレビュー動画タイトルが話題になっているなど、対戦がプレッシャーで敬遠していた層に強く刺さっている様子がうかがえます。

7. アクセシビリティへの配慮

難度はいつでも変更可能、さらに落下してもミスにならないなど、初心者にも配慮した設計になっています。

あるユーザーはX上で「落下してもミスにならないから気軽に挑戦できて良い」とコメントしており、この気軽さが間口の広さにつながっているようです。

GAME Watchのレビューでも、インクの質感やステージの描写などSwitch 2の性能を活かしたグラフィック面の進化が評価されていました。

個人ブログ・プレイヤーの声も見てみる

メディアのスコアだけでなく、実際にプレイしたブロガーの生の声も集めてみました。

はてなブログ「電脳リメイク」では、本作を「ハクスラとしての深いやり込み要素と超爽快なアクションを見事に融合させた神ゲー」と評しつつ、「時間泥棒すぎる中毒性」という言い得て妙な表現で夢中になってしまう様子を伝えています。

子どもが寝た後、ちょっとだけゲームログ」では、本作を「スプラ版モンハン」と表現。

サーモンランの戦闘に、武器を掘って強くなる周回要素を足したようなゲームだと説明しており、これまでのサーモンランでは武器が固定だったのに対し、本作は「使いたい武器で戦える」ことでモチベーションを保ちやすくなったと評価しています。

また、フレンドの進行を手伝っても自分の進行が止まらない仕様についても、モンスターハンターの周回ストレスを解消する工夫として好意的に紹介されていました。

二人プレイでレアドロップを共有する体験は「MMOっぽい」と評されており、武器強化への目的意識が生まれやすい設計になっているようです。

一方でこのブログでは、対人戦特有の「読み合い」がないため、ナワバリバトルやガチマッチのヒリついた駆け引きを求める層には物足りなく感じられる可能性がある、という指摘もありました。

成長の実感が「操作が上手くなった」よりも「いい武器がドロップした」に寄りやすい、という指摘も個人的には的を射ていると感じます。

このように、メディアのスコアと個人ブロガーの実体験ベースの感想は、驚くほど方向性が一致しています。

「対人戦がない分、育成と協力プレイに全振りした作り」という評価軸は、ほぼすべてのレビュアーに共通しているようです。

気になる点・購入前に知っておきたいこと

良い点ばかりではフェアではないので、指摘されている気になる点もまとめておきます。

  • 面白さが見えてくるまで時間がかかる: 海外レビューのGuardian(40点)は、装備が揃って戦闘が面白くなるまでに時間がかかる点を指摘しています
  • ステージ設計はやや単調: 色調以外の変化に乏しく、パズル要素や探索の面白さは控えめという指摘が複数のメディアから出ています
  • 周回プレイが前提の作り: 短いミッションを繰り返して装備を強化していくスタイルのため、一般的な協力型アクションゲームに近い体験と感じる人もいるようです
  • 冷凍状態異常が強すぎる: Game8のレビューでは、特定の状態異常が強力すぎてビルドの選択肢を狭めてしまう点が気になる点として挙げられています
  • ソロプレイでは変化を感じにくい場面も: Game8によれば、フレンドとの協力プレイに比べるとソロ時はやや単調に感じることがあるとのことです
  • 一部の敵に対するヒント不足: 4Gamerのプレイレポートでは、特殊な敵の倒し方についてゲーム内で明確なヒントが示されない場面がある点が指摘されています
  • 大型ボスのバリエーション不足: 個人ブロガーの感想では、大型ボスの数が少なく、もっといろんな大型モンスターとみんなで戦いたかったという声もありました
  • 対人戦特有の駆け引きは無い: 当然ながら本作はナワバリバトルやガチマッチのような「読み合い」の緊張感は無いため、そちら目当ての人には方向性が合いません

総じて、「単調なハクスラループ」を魅力と見るか気になる点と見るかで評価が分かれる、というのが正直なところかなと思います。

ただ、Metacriticの83%というポジティブ評価率、ファミ通クロスレビューで4人全員が8点以上をつけている状況を見ても、気になる点を差し引いてなお高く評価している人が大多数というのは間違いなさそうです。

こんな人におすすめ

  • サーモンランが好きな人
  • スプラトゥーンは気になっていたけど対人戦のプレッシャーで手が出せなかった人
  • 装備を集めて強化していくハクスラ系ゲームが好きな人
  • 友達と気軽にオンライン協力プレイを楽しみたい人
  • レベル上げで着実に進められる、ストレスの少ないアクションを求めている人

逆に、ガチガチのステージギミックや探索要素、あるいは対戦の駆け引きそのものを求める人には、少し肩透かしになる可能性がある点だけは正直にお伝えしておきます。

SNSでの反応も総じて好評

X上でも「スプラトゥーンレイダース楽しすぎて最後までクリアしてしまった」といった投稿が見られ、発売直後から遊び込んでいるユーザーが多い印象です。

任天堂公式アカウントも発売前から「開発者に訊きました」企画などで作り込みをアピールしており、開発陣の気合いの入り具合も伝わってきます。

実際、開発チームが試行錯誤の末にタワーディフェンスの企画を捨てて今の形にたどり着いた、という裏話を知ってから遊ぶと、ガジェットアクションの一つ一つがより味わい深く感じられるかもしれません。

まとめ:傑作と呼んで差し支えないクオリティ

Metacritic81点、Game8では98点、ファミ通クロスレビューでも35点という国内外の高評価、そして実際のSNSでの好意的な反応まで含めて総合的に見ると、『スプラトゥーン レイダース』は「傑作」という評価は妥当だと感じます。

対人戦のプレッシャーなしにスプラトゥーンの爽快感を味わえる、というコンセプト自体が新規層・既存ファンの双方に刺さっている印象です。

タワーディフェンスからガジェットアクションへと方向転換した開発の紆余曲折や、「気持ちの良い忙しさ」という設計思想を知った上で遊んでみると、また違った角度から楽しめるタイトルだと思います。

気になる点を差し引いても、この価格でこれだけ遊び込める作りになっているのは間違いなく、サーモンラン好きや協力プレイ好きの人であれば、まず後悔しない一本だと思います。

参考:
Hashout:Metacritic81点とGame8で98点がそろった理由
GameWith:評価レビューとメタスコア
Game8:評価レビュー
GAME Watch:レビュー
Gamestalk:メタスコア解説
ファミ通:クロスレビュー
4Gamer:プレイレポート
電撃オンライン:プレビュー
任天堂公式:開発者に訊きました

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