昔からゲームを楽しむ場所として、昔はゲーセン、今はアミューズメントパークなどと

言われることも多い、娯楽施設であるゲームセンター

かつてはアングラなイメージも強く、不良のたまり場であったり、リアルファイトが勃発したりと

危険な場所的なイメージがあったところだが、今では大体のところはアミューズメント施設といった

まろやかな(?)言い回しに変わって、老若男女誰でも入りやすい(高齢者がメダルゲームを遊ぶことも多いようだ)

雰囲気の施設となっていて、家族連れなども気軽に来れるような施設になっている。


そんなゲーセンも今では、オンライン通信の発達によってかつての栄華は見る影もなくなっている。

家庭用のゲームでもオンライン通信によって世界中のプレイヤーと対戦することが可能となり

地方の昔ながらの悪いイメージ時代の面影を残すようなゲーセンは、客離れが進み

アミューズメント的な大きな施設でも、採算が取れず閉店、または撤退などが相次いでいる。

私の地元新潟も、新潟市内という中心部でありながら、昔ながらのゲーセンと大手でも

大体の店舗が閉店・撤退に追い込まれており、かつては新潟駅前を中心に4~5軒は

あったゲームセンターも、今ではドンキの2階と南ジャス、少し遠くのラウンド1ぐらいしか

ゲームを総合的に楽しめる施設はなくなっている(めちゃくちゃローカルな話で申し訳)


かつて全盛期だった頃のゲーセンは、個人経営の店舗から大型アミューズメント施設としての

運営がされているなど、様々な業態があったが、昔からあったのは一部の国内ゲームメーカーが

公式で会社名を店舗名に入れて運営しているというものがある。

例えば、タイトーやナムコ、そしてカプコンなどが現在全国にアミューズメント施設を

展開しているという状況にある。余談だが、新潟にあるカプコサーカス新潟東は

全国のカプコン運営のアミューズメント施設の中で唯一の名前の施設である(他はプラザカプコンなど。ほんとに余談だな…)


そしてそれらのメーカー運営のゲームセンター施設に欠かせない会社がセガである。

その歴史は古く、1965年からアミューズメント産業を展開しており、こちらも全盛期は

全国に多くの店舗があった。新潟にも古町だけで3店舗ほどあったり、後は万代の方に

ジョイポリスが出来たこともあって、当時は大きく話題になったものである。

セガワールドやハイテクセガなど様々な名称のセガ運営のゲームセンターを展開しており

かつてのアーケードゲーマーであれば、間違いなく一度はセガのゲーセンに訪れていると思う。

そんなセガがついにアーケード業界から完全撤退することが発表されている。


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セガがアーケード事業から完全撤退へ!

セガは元々はサービスゲームジャパンという会社が前身となっている。

1951年に創業され、その後1960年に分社化した一つの会社が

日本娯楽物産が現在のセガの母体となる。

1965年にアーケード施設を展開し1971年には初の国産ピンボールを製造したり

1972年には同じく日本初となるメダルゲーム専門のアミューズメント施設を作っている。

それからは、アーケード・アミューズメント事業の日本の最大手となり

長らく、アミューズメント施設文化を支えていたのがセガである。


家庭用ゲームの参入で、そちらの面が注目されることが多かったが

それと同時に娯楽産業の最大手の一社としてアミューズメント施設の運営にも力を入れていた。

先に書いたジョイポリスなども、当時は相当注目されていた大型事業だった。

今現在も全国にセガの運営店舗を展開しているが、ここのところはずっと赤字であったことが判明している。

店舗は徐々に閉鎖されていき、私の地元新潟では既に一店舗も無い県の一つであり

赤字を埋めるために、突如たい焼き屋を始めたり、最近ではタピオカカフェを作ったりと

迷走とも取れる…いや、今の時代では仕方がなかったのだろうか。とにかく

経営は色々苦しいのだろうな…と思わせる展開が続いていた。

それでも、サミーに吸収されそれなりの財力はあったと思われることから

ゲームセンター事業を継続していたセガだが、ついに限界が来てしまったようだ。

ゲームセンター事業を行っていた子会社を売却し、セガ自身はアーケード事業から

完全撤退するということが報じられている。

 セガサミーホールディングスは4日、娯楽施設を運営する連結子会社セガエンタテインメント(東京)の株式の85.1%を遊技機器関連のGENDA(ジェンダ、同)に譲渡すると発表した。売却額は非公表。セガサミーは売却に伴い、国内のゲームセンター運営事業から年内に撤退する。新型コロナウイルス感染症の影響に伴う施設休業から稼働率が低下していた。

コロナが打撃であったのは間違いないだろうが、それ以前より業績は芳しくなかったので

むしろセガ側としてはコロナをきっかけに事業を畳むちょうどよい機会と捉えたのかもしれない?

まぁここは憶測にしか過ぎないが、コロナ禍が色々なことを後押ししたのは間違いないだろう。

いずれにしても、かつては大きな街であればそのロゴを見ることが普通にできた

セガのアミューズメント施設が完全に無くなってしまうということは一つの時代の終わりを感じさせる。

昔からゲーセンに通っていろんなゲームを遊んでいたゲーマーとしては、時代の流れとはいえ

やはり寂しいと感じてしまうのは避けられないところではある。


それにしても最近のセガのアーケード関連については、先日唐突に発表された

バーチャファイターの新展開だったりとか、あるいは今年の6月に海外も含めて

報道されていたフォグゲーミングというセガ60周年の

大型プロジェクトも頓挫すると考えて間違いないのではないだろうか。


SEGAの「フォグゲーミング」は“アーケードの救世主”となるか? 海外メディアからは賛否両論


他にもセガはアミューズメント施設の運営だけでなく、セガのアーケードゲーム筐体の

開発・稼働も行っているので、そちらの事業はどうなるかも気になるところである。

個人的に最近めちゃくちゃやっているチュウニズムの展開が

どうなるかが非常に気になるところだが…。こちらもいずれは終了してしまうのだろうか。

兎にも角にも、セガの最近の凋落ぶりはかなり深刻にも見える。この記事とは別件になるが

例えばセガサミーが650人の希望退職者を募ったり、所持していたサンリオ株を一部売却

筆頭株主から第二位に転落するなどの経営が苦しい状況が、傍からでも見て取れる状況となっている。

最近スイッチとPS4とでマルチで発売されたメガテン3のリマスターも

あまり評判が芳しく無く、セガに吸収されたアトラスにも何かしらの影響が及んでいるのでは?

と心配してしまうような状況にもなっている。果たして、セガのかつての屋台骨だったアーケード事業撤退は

セガの終わりの始まりになってしまうのだろうか…。


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