不定期更新の、ゲームに関する用語を解説する講座の第三回目です。


今までは、とある特定のゲームのごくごく限られた

知っていても、本当にただの雑学(?)的な言葉を取り上げましたが

3回目となる今回は、ゲーム業界的な意味で一般的だけれども

案外、理解していないかも?というような言葉を取り上げてみます。


というわけで、第三回はディベロッパー・パブリッシャーという

2つの言葉を取り上げてみます。もっとも、この言葉…特にゲーム業界に絞っただけの

言葉ではありません。なので、基本的な用語の解説を交えながらその例を挙げてみたいと思います。


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第三回 ディベロッパー・パブリッシャーとは?

まずは、それぞれの用語を解説しましょう。まずディベロッパー(デベロッパーでも可)は

元々、建設業界などで使われる言葉で、開発業者を指す言葉です。

ゲーム業界で言えば、ゲームを作る開発元という意味になります。


もう一つのパブリッシャー。これは、出版業界などでも使われる言葉で

要は、商品の販売元ということになります。


ゲーム業界には3パターンあります。ディベロッパーとパブリッシャー。

そして、ディベロッパーでもありパブリッシャーでもある会社の3パターンです。


普通の人がゲームを販売店で買う時、パッケージの裏面を見ると任天堂とかスクウェア・エニックスとか

カプコンとかバンダイナムコゲームスとか、そんな名前の会社が書いてあることに気づくでしょう。

そしておそらくは、「ああ。このゲームは任天堂が作っているんだな」と漠然と思うことでしょう。


しかし、その実態は違うことがままあります。任天堂の会社名が印刷されていても

そのゲームを作ったのは任天堂では無いかもしれません。

任天堂はあくまでパブリッシャーとして名前が出ているだけで、メインで作っているのはディベロッパー…

実は、ゲーム業界ではこういったソフトの方が圧倒的に多いのです。


わかり易い例を挙げましょう。今や、世界でも大人気タイトルで圧倒的な知名度がある

ポケットモンスターシリーズ



11月にも最新作が出るポケットモンスター。基本的に今は任天堂が販売元(より詳しくいうと、発売元はポケモン、販売元は任天堂なのですがこんがらがるので、任天堂として扱います)として名前を出していますが

本編を基本的にメインで開発しているのは、ゲームフリークという

開発会社になります。初代ポケットモンスターの生みの親の、田尻智氏

そのゲームフリークの代表でポケモンを開発して、任天堂にパブリッシャーになってもらって

ゲームを販売してもらってヒットとなりました。任天堂は田尻氏から出された企画書を元に

開発費などの援助を行っただけで、基本的にポケモンの開発はほぼゲームフリークなのです。

なので、厳密な意味で言えば任天堂はポケモンを作っている会社ではないのです。


もう一つ代表的な例を挙げれば、昔のエニックス

言わずと知れた、日本での最大のメジャーRPGタイトルドラゴンクエストを世にはなったメーカーです。

なので、エニックスと言えばドラクエ!と思い浮かべる人も多いと思います。


でも実は、現在のスクウェア・エニックスになる前の、単体だった頃のエニックスは

元々不動産業を営んでいた会社(株式会社営団社システム)が

エニックスという会社を作り、当時成長すると思われると判断されたコンピューターゲームの

パブリシング事業に参入したという経緯の会社だったんですね。

ドラゴンクエストは、最初の頃はチュンソフト(中村光一)とアーマープロジェクト(堀井雄二)の

連携で生まれたゲームだったんですね。なので、エニックスは開発に基本的にノータッチです。

エニックスはその後、少年ガンガンなどに代表される、漫画などの出版事業を立ち上げましたが

ゲームに関しては、合併するまでは基本的にパブリッシャーという立場の会社だったのです。


ドラゴンクエストのプログラムをメインに開発したチュンソフト

最初はディベロッパーでしたが、その後SFC時代に弟切草やかまいたちの夜などを

自社名での販売を行いました。つまり、ディベロッパーからディベロッパー兼パブリッシャーになったんですね。

しばらくはその形式で行ったのですが、2006年に再びディベロッパーに戻り、セガと共同のプロジェクトを立ち上げました。

その後、2010年から再び、ディベロッパー兼パブリッシャーに戻り、幾つかのソフトを再度チュンソフトで発売。

そして現在はスパイクと合併して、スパイク・チュンソフトという社名でディベロッパー兼パブリッシャーをやっています。

チュンソフトはなかなか、紆余曲折のある会社ですね。


この手の例でもう一つ面白いのは、女神転生シリーズでお馴染みのアトラスがあります。

アトラスは元々、ディベロッパーとしてナムコをパブリッシャーとするゲームを開発し始め

FCの女神転生シリーズや、えりかとさとるの夢冒険と言ったタイトルはアトラスが開発を行っています。

1989年にパズルボーイを自社ブランドで発売し、ディベロッパー兼パブリッシャーとなります。

真・女神転生シリーズなどアトラスブランドで出して、一時期は海外にも関連会社を設立するなど

かなり好調でしたが、1999年から業績が悪化しはじめ、まず当時の角川と2000年に資本提携を結ぶことになります。

その後、しばらくはアトラスブランドでゲームを作成しますが、今度はコナミ傘下のタカラ(現在はタカラトミー)の

連結子会社化されます。2006年に今度はタカラトミーの親会社であったインデックス・ホールディングスが

アトラス株の株式公開買付けを行い、それをタカラトミーが受け入れて、今度はインデックス・ホールディングスの傘下となります。

ゲームを発売する際の販売元はインデックス・ホールディングスでしたが、ATLUSブランドの影響力が強く

ATLUSという名前が、前面に押し出されての販売となっていました。

その後、インデックス・ホールディングスの資金繰りが悪化し、最終的に破産状態となります。

潰すには惜しいと判断された、アトラスブランドはセガサミーに譲渡され、現在は

インデックス・ホールディングス時代と同じように、販売元はセガゲームスでありながらも

アトラスブランドが前面に押し出された形での、リリースとなっています。

つまり、現在のアトラスはディベロッパーという立ち位置ながらかつてのブランドタイトルの

影響力があるので、まるでパブリッシャーであるかのような扱いになっている会社(ディベロッパー)なんです。


※最近のアトラスソフトの例(世界樹と不思議のダンジョン2パッケージ背面)販売元はセガゲームスだが、ATLUSのロゴが目立つように配置されている。


ちなみに、特に大手メーカーで、自社で作ってそのままメーカー名で販売しているようなタイトルは

○○(会社名)内製とか言われたりもします。

最近の任天堂ですと、スプラトゥーンやブレスオブザワイルドは基本的に内製です。(モノリスが手伝ったりはしていますが)

ファイアーエムブレムなどはだいたいインテリジェントシステムズという会社が作っていて

先日発売されたFE無双は、無双シリーズを開発しているオメガフォースとチームニンジャという

開発チームがメインの開発となっています。ファイアーエムブレムシリーズなどは内製と言わないわけです。


最近の外部の委託から、内製に切り替えたことで大丈夫か?と不安の声があがったのが

このブログでも過去記事にしました、FF7のリメイク版の開発体制変更だったりします。


【後何年かかるのか…】野村哲也「FF7Rは外注から内製に切り替え中。暫く情報は出ない」


普通の人がゲームを買う時は意識しないでしょうが、ゲームの情報をディープに集める人ですと

まずはその開発元を調べるパターンが結構あるようです。○○は○○を作った会社だから安心できるとか

逆にロクでもないゲームになる等々…。ゲームを選ぶ際にこういった観点でゲームを見るようになると

もはや立派な、ゲームオタクと言って間違いないと思います。

今まで気にしていなかった人は、こういうところを見て意識できるようになると

よりゲームを楽しめる(もしかしたら勝手に判断してしまう可能性もありますけどw)かもしれませんね。


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