3月20日に発売され、発売からわずか3ヶ月ちょっとで全世界で既に2200万本以上

販売されていることが確定しているあつまれ どうぶつの森



シリーズ本編8年ぶりの新作、スイッチという携帯もできるハードであるということ

コロナ禍による巣篭もり需要と言ったこのタイトルに於いては、プラスにしかならない要因が

多く働いたとは言え、それでもやはり任天堂タイトルの圧倒的な作り込みと

一般的な層に訴求できるそのIPの強さを改めて示す形となっている。


基本的に娯楽品でありながら、ユーザーが偏りやすいゲームにおいて

あつ森は数少ない老若男女全年齢層に訴求できるタイトルであるのと

現代のSNSという情報拡散手段において積極的に活用される、そのゲーム性も相まって

とにかく何かしらのイベントなどがゲーム内であると、その度にSNSでバズるということが

繰り返されており、それがまた新たなユーザーを呼び込むという好循環も発生している。


あつ森は、ゲーム内でマイデザインと呼ばれるドット絵で自分の好きなイラストなどを

ゲーム内の家具や道や服などに反映できる機能がある。またこのアイテムは自分が使うだけではなく

他のユーザーにも使ってもらうことができる。この作りを活かして、あつ森内に特に

任天堂が働きかけたわけではないのに、世界の名だたる美術館やデジタルデータを提供したり

有名なアパレルブランドが新作デザインを発表したり、日本の国技があつ森内で再現できるようにしたりと

言った現象が起きており、まさに世界現象というに相応しい事態になっている。


【世界現象】『あつまれどうぶつの森』とコラボする美術館や新作デザインを公開するファッションブランドが続々登場!

【えっw】あつ森、今度はあのスポーツとまさかのコラボ!


これもあつ森が持つ普遍性があるからこそで、要はあつ森であれば自分たちの

ブランドイメージを棄損することもなく、宣伝に使える、しかも一度データを作れば

基本的には実質無料で全世界のプレイヤーに見てもらえるという凄まじい販促効果が

見込めるからということであり、あつ森というタイトルは個人的にはもはや

ゲームという枠を飛び越えて、既に文化の一つになっているのではないかと言った考えを持っている。


しかし、これだけ一般社会に於いて存在感のあるあつ森については

不穏な…というとやや言葉は過激かもしれないが、そんな活動があつ森を通して

行われているということが、海外などで報じられている。

日本でもニュースになったのが、香港の民主化運動の場において

あつ森がその抗議活動の意志表明の場に使われているということが報じられていた。


香港の民主化運動の舞台は「どうぶつの森」へ:仮想空間で抗議活動を続ける若者たち


老若男女が遊び、影響力が強いタイトルだからこそ生まれたムーブメントと言えるが

今度はアメリカ…しかも民主運動ではなく現在の米大統領選挙において

トランプの対立候補として大統領選を戦っている、あの人物の陣営がこのあつ森を

選挙運動に活用するという表明を正式にしたことが大きな話題になっている。


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米大統領戦の有力候補・バイデン氏陣営があつ森を利用して選挙戦を戦っていくことを表明!

通常4年の米大統領の任期を、今年で終える予定となっている現トランプ大統領。

今年のうちに選挙を行い、来年の1月20日(どうでもいいが米大統領就任式の日は管理人の誕生日だったりする←)に

選挙で勝った大統領が、また4年の任期を務めることになる。


今回は現職のトランプ氏と、対立候補としてバイデン氏が争うであろう状況になっているが

そのバイデン氏の陣営が、米大統領の選挙活動の場にあつ森を選んだことが公式の声明で出されている。

バイデン氏陣営は、現在バーチャル空間での選挙活動に力を入れていることもあっての選択になった模様。

米野党・民主党のジョー・バイデン氏の選挙キャンペーン事務所は9月1日、『あつまれ どうぶつの森』(以下、あつ森)にてユーザーが自由にダウンロードできるマイデザインを公開した。

今年初頭より新型コロナウイルスの感染拡大が続くアメリカでは、11月3日の大統領選に向けて例年とは異なる選挙活動が求められている。バイデン氏は対面での集会の代わりに、ライブストリームやオンラインでの募金活動を余儀なくされてきた。先月17日に開かれた民主党の全国大会はZoomなどのソフトを用い、参加者が配信でスピーチを行うかたちで実施されている。そうした中、バイデン氏/ハリス氏(副大統領候補)のキャンペーン事務所は『あつ森』にて複数のマイデザインをリリース。バイデン氏/ハリス氏公式ロゴ・LGBTQ支持を示すバイデン氏のロゴ・「チーム・ジョー」ロゴ・パイロットサングラスをモチーフにしたデザインの4種類がダウンロード可能で、デザインは今後も増える見通しだ。任天堂のスマホアプリでQRコードを読み取ることで、ゲーム内のスマホにデザインをインストールできる。

「『どうぶつの森』は世界中でコミュニティをひとつにする力をもち、活発で、多様性があり、パワフルなプラットフォームです。我々のキャンペーンにとって、島づくりやデコレーションを通してバイデン・ハリス支持者をつなげ、結びつけることのできる、刺激的で新しい機会です」。バイデン氏キャンペーン事務所でデジタルパートナーシップ・ディレクターを務めるクリスチャン・トム氏は、海外メディアThe Vergeにこのような声明を伝えている。ロゴを有権者に広める計画の一環として、チームはデザインをごく一部のゲーム系インフルエンサーに配布することも進めているそうだ。「これは11月に先駆けて、プレイヤーと結びつくために計画していることの始まりに過ぎません。すでに『どうぶつの森』や他のプラットフォームにおいて、より多くのデジタルな装飾・有権者教育ツール・進行中の取り組みを発信する準備が進んでいます」。

中略

一方で、今回の取り組みは任天堂の規約上グレーゾーンとなっているおそれがある。日本国内のニンテンドーアカウント利用規約「8. 禁止事項」において、政治的または宗教的な主張を含むものに該当するユーザーコンテンツの共有または送受信を認めないことが記載されており、選挙活動における『あつ森』の活動はこれに抵触する可能性が高いといえるだろう(ただし、任天堂が特別に許可したものはこれに当たらないという)。一方で米国規約においては明確に政治的活動を禁止する条項はなく、米大統領選における利用が違反であると断言できない。

コロナ禍によって、演説などの人を集めての選挙活動が難しい状況にある中で

バーチャル空間を使っての選挙活動は、理解できるものではあるが、あつ森という空間を使っての

選挙活動は引用元の記事にも最後に言及があるが、あまり上手い手ではないのではないか?と個人的にも思ったりする。

確かに注目度は抜群になるであろうが、あつ森の世界観に政治の世界がどこまでマッチして支持を得られるかと

冷静に考えると、正直可能性は未知数であると思うし、反感を抱くような人も居るのではないだろうか。

他にもバーチャルな選挙活動を行っているため、あつ森がどこまで選挙の結果に影響を与えたかを

測るのは難しいと思うが、今後の選挙の戦い方へのデータにある程度はなるのだろうか。


また記事内でも言及があるが、日本でのニンテンドーアカウントの規約には

政治的・宗教的な主張の利用を禁じている旨があるが、海外ではどうなっているかも気になるところ。

さすがに規約確認をせずに使っているのは考えづらいとは思うが…果たして?


ここからは個人的な見解だが、安倍マリオを見た時も思ったが、任天堂のゲームは

政治的な利用には好ましくないのではないか…と思っていたりする。

確かに日本を代表する文化の一つとして、任天堂ゲームが利用されるのは光栄なことではあるのだろうが

上手く言えないが、こういうキャラクターはいつまでもそういう世界とは無縁であって欲しいと思っていたりする。

と、最後に個人的見解を簡単に述べたが、それほどまでにあつ森の存在感は大きく増しているということでもある。

このソフトはまだまだ売れるであろうということを確信できる出来事である。


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