スマホゲーの『白猫プロジェクト』等を運営する会社であるコロプラ



任天堂がコロプラに対して特許侵害を行っているとの理由で、コロプラの

看板タイトルである、白猫プロジェクトの差し止めと損害賠償請求をされたことを

コロプラが自社のHPで公式リリースとして発表したのは、今年の1月であった。


【こりゃアカン】白猫プロジェクトなどを運営するコロプラ、任天堂から特許侵害で訴えられる!


今までの歴史を振り返っても、任天堂は裁判を仕掛けられることは多数あっても

自分から仕掛けたことは殆ど無い状況であり、ましてや国内の同業他社を

特許侵害という形で訴えたのは、今までに無い行動であった。

任天堂は、特許ゴロに裁判を仕掛けられるのは慣れているが、自分からめったに

訴えを起こさないため、このニュースはゲーム業界を騒然とさせた。


情報が少なかった当初は、コロプラに対して特許侵害を申し立てる

任天堂にも、一部から非難の眼差しが向けられていたりもしたが

状況が明らかになるにつれ、コロプラが何か任天堂の逆鱗に触れることを

やらかしてしまった…という見方が今は優勢となっている。


【衝撃の内容】任天堂がコロプラに起こした特許侵害裁判の、技術の中身について詳細が専門家によって解説される!


今まで裁判で一方的な負けをほとんどしていない任天堂は、最強法務部と言った

都市伝説的な呼ばれ方をしており、実際に一方的な敗訴は殆ど無い。

その任天堂が、自分から訴えた今回の案件は、コロプラに殆ど勝ち目はないだろうと

予想する向きが強いが、どうやらプロから見ても、コロプラの勝ち目はほぼゼロに近いと感じているようだ。


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2月16日に裁判を傍聴した特許専門家が、裁判資料を通読した結果…

去る2月16日に、東京地裁で任天堂とコロプラの裁判での第一回口頭弁論が行われた。

口頭弁論にもかかわらず、傍聴席は満席になったことが明らかになっている。

その中には、特許…すなわち知的財産に詳しい人も傍聴に訪れていたようだが

その裁判を傍聴し、更に後に、裁判資料を東京地裁で閲覧した特許専門家が

自身のブログのエントリーで、今回の裁判について任天堂がほぼ完璧と思える

準備をして裁判に臨んでいることが明らかにされている。

後日に裁判資料(訴訟記録)が東京地裁で閲覧できる事を知った。そして2月22日、遅れながら私も訴訟記録を閲覧したのだ。

すると、なかなかに裁判の全容が見えてきた。

任天堂は超強力なキラー特許5件を武器にしつつ、万全の準備をして訴訟に臨んでいる。対してコロプラは隠し球もカウンター特許も何も無かった。コロプラの勝ち目が全く見えないのだ。

さすが任天堂の知的財産部。超強力な5件のキラー特許と万全な準備

訴訟記録で明らかになったのは、任天堂の本気である。

まず特許の内容に驚いた。私は任天堂が出してくる特許は「ぷにコン」の先行技術と思われる特許3734820号をメインとした、ゲームコントローラの関連発明だと思っていた。

特許3734820号だけでは「ぷにコン」の技術範囲から外れてしまう可能性がある。そこでタッチパネルでジョイスティックを操作する類似特許を出す事で、「ぷにコン」が任天堂の特許を侵害する事を確実にするのだ。

いわば、特許3734820号をメインとしつつ残りの4件で保険を掛けるようなイメージだ。

しかし、訴訟記録に記されていた任天堂の対象特許は度肝を抜くようなキラー特許5件であった。

1. 特許3734820号:タッチパネルでジョイスティックを操作する ⇒ 「ぷにコン」に該当

2. 特許4262217号:タッチパネルを長押しした後、指を離すと敵キャラを攻撃 ⇒ 「チャージ攻撃」に該当

3. 特許4010533号:スリープから復帰する時に確認画面を表示し、スリープ直前の画面から再開 ⇒ 「スリープ機能」に該当

4. 特許5595991号:ユーザー間で相互フォローし、通信や協力プレイを行う ⇒ 「相互フォロー」に該当

5. 特許3637031号:障害物でプレイキャラクターが隠されてもシルエットで表示する ⇒ 「シルエット表示」に該当

「ぷにコン」に該当する特許があるのは予想できていたが、残り4件は「ぷにコン」と全く関係の無い、しかし強力過ぎるキラー特許4件であった。「チャージ攻撃」「スリープ機能」「相互フォロー」「シルエット表示」のどれにも該当していないスマホゲームなんて存在し無いのではないだろうか。

まるで地球に攻めてきたのがフリーザ一味なのでフリーザだけを倒せば良いと思っていたら、フリーザだけじゃなく完全体セルと魔人ブウと破壊神ビルスが一度に襲ってきたような衝撃である。

しかも訴訟記録には任天堂の知的財産部の精鋭5名による、白猫プロジェクトを実際にプレイして詳細な特許侵害を説明した資料が別途添付されていた。特許5件に対してそれぞれ1人ずつという力の入れようだ。検証用のムービーまでDVDで添付されていた。

いつのまにか法務部から知的財産部に名前が変わっていたけど、最強伝説に偽りなしの完璧な資料であった。

このエントリーは長いので、引用部分だけでなく、リンク先から

全文を読むことをおすすめするが、任天堂は本気も本気ということがよく分かる。

特に、それぞれの特許の侵害部分についての、検証用DVDまで作成しているという

もはや、逃げ場を完全に塞ぐかのような準備を行っているのが分かる。

それに対してのコロプラの抵抗は、真っ向から自分たちの権利を主張するのではなく

ただ時間を稼ぐための逃げにしか見えない。訴えられたコロプラとしては、恐怖以外の何者でもないだろう。


現時点で、コロプラはどんな裁判結果になろうとも、白猫プロジェクトを続けるという

強気な声明を出しているが、もし今回の裁判で負けると、上記引用内にある

特許の全てが使えなくなってしまう。となれば、コロプラがいくら白猫プロジェクトの

継続を宣言しようと、これらの特許全てを侵害しないようなゲームを作るのは

もはや根本的なゲームの刷新が必要であるのは間違いなく、実質続けることなどは不可能に思えるのだが

このあたりは、何か対策は考えられているのだろうか?ずるずるとサービスは止めない宣言をしたとしても

仮に最終的に配信停止をせざるを得ない状況になるのであれば、間違いなく一番損害を被るのは

白猫プロジェクトのユーザーである。現状白猫プロジェクトに課金を行うのは

あまりにも無謀と言わざるを得ない。この裁判の結果が出るまでは、課金しないことが

一番の自衛となるだろうが、実際にその行動を取るユーザーはどれだけ居るだろうか?


それにしても、今回の任天堂が提示した5つの特許は、どれか一つだけでも

とんでもない破壊力を持つ特許である。任天堂としてはこのままコロプラが

抵抗を続けるようであれば、いよいよ本気で白猫プロジェクトを潰すのかもしれない。

それほどまでに強力な特許ばかりが、任天堂側には揃っており、コロプラが

ここから勝つのは、もはや可能性としては限りなく0に近いのは間違いないだろう。


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