12月10日に、世界最大のゲーム企業である

テンセントとの提携によって、発売から2年半強で

いよいよ中国市場デビューとなったニンテンドースイッチ



全世界60ヶ国ほどで販売を進めてきたニンテンドースイッチ。

アジア諸国でも、様々な地域で販売されているが、世界最大の人口がいる

中国という国ではまだ販売が行われていなかった。

元々中国が、国内産業の保全ということから、海外の企業については

厳しい規制を敷いていることもあって、今まで任天堂に限らず

CSハード市場というものが、規制でろくに売れなかった(アングラなところでの販売はあるが)こともあって

CSハード市場においては、凄まじいポテンシャルを秘めた市場となっている。


上述の通り、かなり厳しい規制もあって、いわゆるチャイナリスクと呼ばれるような

海外企業が商売をするには、非常にリスクのある市場でもある。

ただ、14億人以上という凄まじい市場規模はやはり魅力的なものであることも間違いない。


この人口的に非常に魅力的であると同時に、地政学的リスクも高い中国市場で

任天堂がニンテンドースイッチを販売するために取った手段が、中国企業で

世界最大のゲーム関連企業であるテンセントに、現地での販売を委託する形の

業務提携によって、発売するという方法であった。

当然ながら現地販売を一手に引き受けるテンセントの取り分もあるため

利益は直接販売より当然落ちるものの任天堂IPを膨大な中国市場で売り込むための戦略ともなっており

まさにハイリスク・ハイリターンと言った状況にあるもののリスク部分を

ある程度抑えられるような形での中国市場進出となっている。


この任天堂の試みが成功するかは、まだ発売して日が浅いので判断をすることはできないが

少なくとも販売初日に、5万台ほどのスイッチが売れたというようなデータはすでに出ている状態である。

これだけだと少なく感じるかもしれないが、中国でのロンチソフトは実質

スーパーマリオU DXのみとなっていて、これからソフトが投入されていけば

今後の中国市場での存在感が増していくだろうと予想される。

現時点で、任天堂ファーストタイトルが順次リリースされていくことが予定されているが

サードパーティ製のソフトについても、テンセントを介して順次投入していく

方針であることを、任天堂の古川社長がメディアの取材にて答えている。


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任天堂・古川社長『任天堂以外のソフトメーカーが手がけるゲームもテンセントを介して中国で販売していく』

いくら任天堂がソフト開発でも凄まじいクオリティを発揮しているとはいえ

それだけでは、流石にソフト不足であることは間違いない。

もちろん中国市場でも、サードパーティ製のソフトをリリースしていかなければならない

状況にあるのは間違いないが、その意欲を改めて任天堂の古川社長が国内メディアに答えている。

 任天堂は現在、中国でスイッチ本体と、スイッチ向けのソフト「New スーパーマリオブラザーズ U デラックス」を販売しているが、1月下旬の春節(旧正月)商戦に向けて「マリオカート8デラックス」「スーパーマリオオデッセイ」といった人気ソフトも順次投入する。その後は、任天堂以外のソフトメーカーが手がけるゲームもテンセントを介して販売していく計画で、古川社長は「開発中のソフトも含めて徐々に展開を増やしていきたい」とした。

というわけで、現状発売予定の任天堂ソフト以外にも新たなタイトルの開発や

サードパーティ製のソフトの展開にも力を入れていきたいという意欲を見せているということになる。

中国市場という膨大な市場を取るための当たり前の展開ではあるのだが

改めてこのような意欲をメディアに向けて語るということは、最初の販売状況などを見て

中国市場に可能性を見出したのだろうとも捉えられる。

そして、サードパーティ製のソフトについては、一体どんなタイトルが選定されるのかが興味深いところ。

前述の通り、中国は規制が非常に厳しいので、CEROレートが高いようなタイトルは

中国では販売すら出来ない可能性もある。国内サードで中国市場に問題なく出せるようなタイトルで

なおかつ中国人向けとして選定されるようなタイトルは、どのようなタイトルがあるかは気になるところ。

また、中国本土でも中国のディベロッパーがスイッチ用ソフトを制作・リリースするような

話も出ているので、今後の展開次第では中国でしか出来ないオリジナルタイトルなども増えてくる可能性もある。

いずれにせよ、中国展開という冒険は始まったばかり。今後の動向を注目していきたい。


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