今やGAFAの一角として知られ、GmailやYoutube。
そしてAndroidスマホの展開などを行う超巨大企業となったGoogle。
そのGoogleが巨大資本を活かして、鳴り物入りでゲーム産業に飛び込むこととなった
クラウドゲームサービスであるStadia。
2018年10月にGoogleがこのStadiaのサービスを発表し、ゲーム業界に参入することが決定となり
その後2019年11月よりサービスインをしている。有料月額課金サービス…いわゆる
サブスクリプションというこの手のサービスでは一般的な課金体系を敷き
日本でのサービスインはなく、まずは海外14カ国でサービスがスタートした。
当初は大きな青写真を描き、サービス配信に意欲を見せていたが、サービスインしてから早々に話題が激減。
サービスインから僅か3ヶ月後の去年の2月には、2020年に入って全く情報の更新が無いことが
大きく懸念されたり、その後4月にようやく2ヶ月間の無料プランを打ち出していよいよ本格的に始動かと
思ったのも束の間、その後またしても全く話題が無くなってしまった。
特に当ブログにアクセスしていただいているような方は感じているかと思うが
あれだけ大々的に最初は喧伝したにも関わらず、日本ではサービスを展開していないことも合って
もはやStadiaは空気になっていたと言っていい。他にも同じGAFAの一角となる
アップルやAmazonもそれぞれサブスクリプションのアップルアーケードや、Amazonのゲームサービスを
行っているが、アップルアーケードもiPhone人気が高い日本ですら話題にしている人を
個人的にはほぼ見たことが無いし、またAmazonのゲーム部門も大変厳しい状況になっていることが報じられている。
昨年10月には、GAFAの最後のFにあたる、Facebookもクラウドゲームサービスを
開始することを発表しているが、こちらも少なくとも日本ではほとんど話題に上がっていないと言っていい。
世界に名だたるGAFAの全てがクラウドゲームサービスでは苦戦している(これからするであろう)状況にある。
結局の所、クラウドゲームサービスで一定の成功を収めているのは元々の家庭用ゲームハードを
主力で展開しているMSのProject xCloudやPSのPS nowといったサービスにとどまる。
任天堂はスイッチで一部タイトルをクラウドゲームという形で提供しているが(バイオ7やPSO2など)
基本的には任天堂はほぼノータッチの配信形式となっている。
MSやPSのソフトは過去のソフト資産があり、それらのソフトを配信ソフトとして提供することで
ある程度のソフト数の厚みを増やしており、これらのサービスも当然ながらどうしても起こってしまう
ネットワーク遅延などはありつつも、それでもサービスを今も維持できるぐらいに利用者がいる。
GAFAのクラウドサービスなどは、任天堂やPSやMSが今まで家庭用ゲームハードで築いてきた
ノウハウが無いということと、提供できる目玉ソフトが殆どないことから苦戦を強いられていると言える。
アップルアーケードもAmazonも現時点では失敗という評価を余儀なくされているが、それらに次いで
GoogleのStadiaもまた、大変厳しい状況になっているということが明らかになっている。
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GoogleがStadia用ゲーム開発スタジオ Stadia Games & Entertainment (SG&E)を閉鎖へ!
任天堂三代目社長、故・山内溥氏が生前言っていたことにゲームハードは
ゲームソフトを遊ぶために仕方なく買う箱である…という発言がある。
ゲームハードがいくら優れていようと、ソフトが揃っていなければダメで
逆にやりたいソフトがあれば、消費者は仕方なくハードを買うという形になるということである。
任天堂は世界最強のソフトハウスでもあるし、MSも最近はファーストタイトルを充実させるために
豊富な資金力を活かして有力な海外の大手スタジオを次々と買収している。
特に昨年のゲーム業界全体でも最大のニュースの一つであったベセスダ買収は衝撃的であった。
やはりゲームに一番必要なのはソフト力である。残念ながら、GAFAの展開しているサービスは
他のサービスでも出来るようなタイトルが多く、ゲームハードでいうファーストタイトル…
そのサービスでしか遊べない目玉ソフトが殆どないというのが、やはり失敗の最大要因であると思う。
残念ながら、今までゲームをロクに開発したことのないような企業に、任天堂やMSが
ユーザーに提供するようなソフトが作れるとはもはや思えないのであるが、参入したからには
これらのサービスでも独占タイトルを幾つか用意しようと奮闘はしている。
その中で、Google自身がStadia専用のタイトルとしてゲームを作る予定であった
専用のスタジオを閉鎖し、今後はプラットフォーム拡大のための他社支援に注力することを発表している。
Google がクラウドゲームサービス Stadia 向けゲームを開発する自社スタジオ Stadia Games & Entertainment (SG&E)の閉鎖を発表しました。
GoogleでStadiaを指揮するフィル・ハリソン氏によれば、理由は自社ゲーム開発に必要となるリソースを外部のゲーム開発者やパブリッシャー対応に向け、プラットフォームの強化に注力するため。
Googleでゲーム事業担当バイスプレジデント兼SG&Eスタジオヘッドを務めていた Jade Raymond氏 (元Ubi、初期アサシンクリード等で有名)は退社する一方、スタッフの大半は新しい役割に転換される見込みとしています。
記事においてはGoogleの見切りの早さを評価する旨の記載もあるが
それと同時に、やはり今のゲーム作りにかかるコストとその収益に対する費用対効果が
見込めないと言ったことも書かれていて、いかにGAFAのような巨大企業であっても
やはり損失のほうが大きいと思われる投資は出来ないという話にもなる。
残念ながら、これらのクラウドゲームサービスでは遅延などによりゲームの魅力が
低減すると言ったデメリットもあり、やはり今まで長い間この業界でやってきた
任天堂やPS、MSの牙城を崩すには至らないだろうと思う。残念ながら、ゲーム好きな
多くの人が最初に予想したとおり、クラウドゲームサービスや強力な独占タイトルを持たない
これらのサービスが失敗に終わったのは必然の結果だったと言っていいだろう。
今後も強力な独占タイトルが見込めない以上、GAFAの提供するゲームサービスが
浮上する可能性は非常に低いと言わざるを得ないのではないだろうか。
結局は、最初にハコだけ用意しても肝心の中身を後から用意して展開するのは難しいということを証明しただけの結果になってしまいましたね。
例えば、コンビニ等で飲み物を買う時に、お客さんは飲み物の中身を選んで買うわけで、缶やペットボトルで買うわけではありませんからね。
今後、プラットフォームに新規参入したいと思ってるメーカーは、これを反面教師としていってもらいたいものですが・・・はてさて、そんなメーカーが出てくるのでしょうかね?(苦笑)
身を持ってソフトが無いハード(?)は成功しないということを証明した形になりますね。
Googleは資本はあるかもしれませんが、やはりゲームを作るということは出来ないのでしょう。
クラウドサービス自体もそうですし、やはり魅力的なソフトが出せないのでStadiaは
よほどのことが無い限りは浮上の気配はないなと思いますね。
メーカーは大手サードとかは独占タイトルを出すことはしないでしょうね。
Stadiaについては、条件によってかなりの遅延が発生するとの記事(https://www.gamespark.jp/article/2019/11/19/94750.html) を読んだ時からあまり好印象はありませんでしたが、案の定‥‥‥でしたね。
今西任天堂元広報部長がゲーム批評という雑誌で「我々は誰もやらないことをコツコツと積み上げてきた。 大企業が自分達も分かってると言ってすぐ何とかなるような世界なら、任天堂はとっくに消滅してます」と語っていた言葉が、改めて重く感じられます。
上の方も仰ってますが、山内組長がくどいほど繰り返していたように、ユーザーはどうしてもやりたいソフトのために仕方なくハードを購入(サービスを契約)するのだという基本を、まず認識してほしいものです。(GAFA勢に振り回されるソフトメーカーがダメージを受けるのではないかと少し心配です。地位の濫用は彼らのお家芸なので‥‥‥)
クラウドサービス自体がそもそも遅延をどうしても回避することが出来ませんからね。
Googleであろうと、その部分を劇的に改善できる魔法は無いということでしょう。
まだまだクラウドサービスがメインストリームになるには時期尚早ですね。スイッチはまだまだ安定するでしょう。
今西広報部長の言葉は重みがありますね。その業界でずっと一線を走り続けてきた任天堂だからこそ言える言葉なわけで
他のメーカーからすれば、これはうかつに手を出したらヤケドするぞという忠告でもあるわけです。
ハードはあくまでゲームが出来る箱にすぎず、大事なのはそのハードでしか出来ないことがあるということ。
残念ながらGAFA勢が任天堂に勝てることは今の時点ではまず無いでしょうね。
ありあわせのソフトだけ出して本腰を入れていないように見える和サードは、この点では賢明な判断をしていると思えますね。
欧米メーカー自体、20年前くらいとちがって、特定のクリエイターがすごいからできたという開発規模ではなく、どっちかっていうとその他大勢の現場の人間が調整能力をもってるわけで、
名前だけのクリエイターを高い金で引き抜いても、そのノウハウは元ものスタジオが持ってるおもので、個人が持ってるものではないですからね。
逆にポリコレで有能なクリエイターは排除した結果、それっぽいことをいうだけの無能な有名クリエーターだらけになってるともいえる
今は特定の有名クリエイター一人でどうこうできるわけではないほど、大手メーカーの開発環境は大きくなっていますからね。
インディーズはそうではありませんが、インディーズタイトルは実績の乏しい新たなゲームプラットフォームでは売っていくことが難しいでしょう。
かと言って、有名メーカーの開発者がこちらに人員を多く回すということもないでしょうし、今から新規参入ははっきり言って無謀という業界ですね。
任天堂やマイクロソフトが撤退したらチャンスはあるでしょうけど、それすらも見込めませんからね。
おっしゃる通り、数人の凄腕開発者より、大規模になった現場を管理・コントロールできる優秀な調整人員が必要なんでしょうね。
ポリコレは少なくとも、ゲーム開発の現場では害悪でしかないですよね。
様々な配慮により、クリエイターのアイディアが活かされないことも多いのではないかとも思います。