任天堂と並んで、日本のゲーム業界では老舗と言っていいセガ

一時期は、任天堂と家庭用ゲームハードでお互い切磋琢磨し、日本のゲーム業界の

黄金期を語る上で、外せない重要な会社の一つである。


しかし、ドリームキャストを最後に、家庭用ゲームハードから撤退し

サードパーティとなったことで、往年の輝きは随分色あせたように感じる。

昔は、任天堂すらも思いつかないようなヘンテコなゲームを多数作っていて

それがまた、一部のコアなファンを獲得するにいたった。

特に、メガドライブを愛するメガドライバーなる

人々は、往年のセガブランドを本当に愛していたのである。


しかし、このセガ。冷静に発売してきたタイトルを振り返ってみると

驚くまでに看板キャラ…すなわち、IPが少ないのである。

任天堂がマリオやゼルダ、ドンキーコングにカービィなど多数あるのに較べて

セガを代表するキャラというのが、殆ど居ないのである。

そこで、セガの看板キャラはどのキャラだろう?と考えてみると、まず

殆どのゲーマーは、青い音速ハリネズミこと

ソニック・ザ・ヘッジホッグを思い出すと思う。



マリオとは違った、クールなイメージを持つソニックは

元々はマリオに対抗すべく、セガのイメージキャラクターとして作られた経緯がある。

1990年にキャラクターの原案が作られ、1991年にキャラクター名をそのまま

ゲームのタイトルにしたソニック・ザ・ヘッジホッグがメガドライブで発売される。

海外先行で発売し、日本でも少し遅れて発売された、この音速のハリネズミは

マリオには無い高速アクションを要求するゲームであり、最初こそ思い通りに

動かせないものの、ステージの構成を覚えると、ソニックを最初から最後まで

高速で走らせることが出来るようになる。その爽快感はマリオには無いものであった。

日本ではそこまではなかったが、海外では一時期はマリオに匹敵するほどの

人気を獲得し、アニメ化されたりもしている。海外でウケた日本発のキャラである。


セガがハードホルダーであった頃は、ソニックも新ハードが出ると

様々なタイプのゲームが出ていたが、サードになってからは

セガ的に優先順位が下がったようで、あまりゲームに力が入れられていないと感じるようなゲームが増えていった。

売り上げも、往年の勢いには程遠い。


そんなセガの看板キャラであったソニックの、現状に於いて

セガの取締役である、名越稔洋氏が生放送で正直な心情と思われることを吐露している。


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マリオとコラボするゲームは売れるが、マリオのおかげだけではないと心情を吐露。どうみてもマリオのおかげだろう…。

現在、ソニックシリーズは細々とゲームは出ている。

これから発売する予定のものとして、ソニックマニアとソニックフォースが予定されている。



ソニックタイトルは、全てのハードで定期的に出ては居るが

その熱は往年の人気を知る者にとっては、寂しい状況である。

特に日本でも新作が出るといっても、あまり注目されない事が多い。


そのソニックが、今一番知名度を得る機会があるのは

4年に一度のオリンピック時期に、任天堂のマリオと

オリンピック競技で対決し合うスポーツゲームである

マリオ&ソニックのオリンピックが冗談抜きで、一番知名度が高いかもしれない。



昔はオリンピックゲームは、コナミやセガから発売されていたが

今ではこのマリオ&ソニック…通称マリソニが、唯一と言っていいほどのゲームとなっている。

実際に、オリンピックシーズンになると、これらのタイトルは発売されそこそこの売り上げをあげるのだ。


このゲームの売り上げにおいて、セガの取締役である名越稔洋氏が、このゲームの売り上げについて

生放送で本音を漏らしたのではないかとされる発言がピックアップされている。

ソニック「日本でもうちょっと売れてくれないかなぁ」

(笑)マリオとコラボするオリンピックシリーズは売れてるのですが
全てがマリオのおかげというわけでもないと思うのですがどうなんでしょう。
家庭用のジャンプアクションゲームはいつの時代も粗悪なゲームが氾濫し
スマホでもタッチ一つで気軽にできるモノも増え、そのとばっちりをソニックが受けている感もあります

まずは日本でブランドを確立する努力をしろと言いたい。

正直、当初のソニックは日本でもマリオまではいかないまでも、セガの人気キャラクターとして

訴求できるほどの魅力はあったと個人的には考えている。

実際に、セガがハードホルダーとして頑張っていた頃には、ソニックは

様々なジャンルのゲームも発売されていて、セガにも人気キャラクターとして

ブランドを維持しようという気概が感じられた。


しかし、サードパーティになってからは、扱いがどんどん隅に追いやられていった。

ゲームは定期的には出るものの、宣伝などは他のゲームに多く割かれ

ぶっちゃけ、売る気があるのか?と思わず言わずには

いられないぐらいに、ソニックの扱いは悪くなっていった。


何度もこのブログで言及していることだが、任天堂がIPを維持するために

人々から忘れられないように、ゲームを定期的に出し続けている努力をしているのを見ると

ソニックについては、この名越氏の発言は、あまりにも他人事のような無責任な言動にも思えてくる。

日本で売れないことを嘆く前に、まずブランドを浸透させる努力を行ったか?

残念ながら、答えはNoであると個人的には思う。マリソニの売り上げにマリオばかりではないと

言っているが、実際は殆ど全てがマリオが牽引しているというのは間違い無いと思う。

昔は、特に海外ではマリオに比肩…展開のさせ方によっては、マリオすらも抜き去るほどの

ポテンシャルを秘めていたはずの音速のハリネズミは、その輝きを最大限に発揮できぬまま

今は凡百のIPと成り果ててしまっている。つくづく、惜しいIPであると個人的に思うが

トップがこのような考え方では、ソニックの人気が復権することは夢のまた夢であろう。


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