管理人がゲーム業界で使われるネタにされる言葉…すなわちよく分からない言葉を

よく分かるように解説するコンテンツの第24回目です。


令和一発目の記事では、当ブログで不定期に更新しております

作業用ゲーム音楽の記事を書いたわけですが、もう一つ放置に近い状態ではあるものの

こちらのコンテンツも一応不定期更新コンテンツとして定番記事化させておりますので

更新したいと思い、無理やりネタを放り出しました←


というわけで、今回紹介するネタはせっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜ!です。

このブログの常連様に関係がある言葉ですが、一体どういう経緯で生まれた迷言なのでしょうか?


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第24回 「せっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜ!」とは?

さて。この言葉を取り上げるに至ってですが…何から言及していけばいいのか…。

なぜなら、この言葉が生まれたゲームというのは、様々な意味で伝説と化しているソフトで

その概要全てと、関連ワードなどを紹介するだけでかなりの紙幅を要するのが確実なので。

それでも、一つ一つ紹介していければと思いますので、少しお付き合いください。


まず、この迷言が生まれたゲームはセガサターンで1996年に

エコールソフトウェアというディベロッパーが

制作した、セガサターンでのバーチャガン対応STGの第二弾として

発売されたタイトルであるデスクリムゾンというゲームです。



結論から先に言ってしまうと、このゲームはとんでもないクソゲーという評価がついています。

当時、ソフトバンククリエイティブという出版社が発刊していたセガサターン専用のゲーム雑誌で

セガサターンマガジンという雑誌があり、この雑誌では

セガサターン全タイトルの、読者投票の点数でランキングを競い合う

読者レースなるランキングが開催されており、他のゲームを寄せ付けない圧倒的な強さで

最低スコアのレビューを叩き出し、最下位の地位に君臨し続けたことから

最下位帝王デス様という、凄まじいパワーワードが

生まれることとなり、カルト的な人気を一部で獲得するに至った

10年に一度のクソゲーという評価を受けているタイトルです。

(なお、その前の10年に一度のクソゲーはたけしの挑戦状(1986年発売)という説が一般的)

当時のファミ通や、セガサターンマガジンでのゲームレビューでは散々な評価を受けており

特にこれマジで出すんですか?

さっさとバーチャガンおいて、家に帰りましたなどの

迷レビューを生み出し、ファミ通のクロスレビューではファミ通の最低得点と言われる

3点を4人のうち三人が出す、ほぼ考えられる限りでの最高品質のクソゲーという評価を受けたタイトルです。

ファミ通のレビューの中には、ゲームに点数を付けることに疑問を抱かせたタイトルとまで言われていますw

なお、そのレビューのキャプチャーはこちらのページでキャプチャーを見ることができます。


ゲームとしてはもはやクソゲーという判定に相違ないゲーム性。

ガンシューティングなのに、照準合わせをしてもナチュラルにズレる

敵からの攻撃を受けた時に無敵時間が一切なく

攻撃を連続で敵に繰り出されると全部被弾してあっという間に死亡だとか

ステレオかモノラルを選べるだけのネタとして

充実したオプションとまで言われるオプション。

冒頭の飛ばせない、拷問のような不気味なメーカーロゴなどなど。

越前康介という主人公の名前で、コードネームがコンバット越前

コードネームに本名を入れていて、コードネームとは…うごごご…となるようなネーミングセンス。


音楽の音源も非常にチープでBEEP音のような耳に刺さるような甲高い音が多く使われ

ポケモンショックもびっくりの、画面フラッシュしまくり。音割れしている効果音。

更には、何の脈絡もなく敵と一緒に同時に出てくる民間人や、なぜか

ムササビのようなオブジェクトを誤射してしまうと

おーのーの声とともにライフが1減ってしまう。そしてそれは説明書に

全く記載がない…と言った褒められる要素が皆無という

まさに完全体的なクソゲーとして、デスクリムゾンはその名を轟かすことになるのです。


そして、このゲームを伝説とさせたのが、今回紹介している言葉になります。

これはいわば、OPムービーで聴けるセリフなのですが…以下のムービーをご覧ください。



上から来るぞ!気をつけろよ!といいながら、上に向かったり

なんだこの階段はぁっ!?といいながら躊躇なく降りる越前。

そして極めつけが、せっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜ!と叫ぶ越前。

何がせっかくなのか、全く前の文脈が無いため意味不明なのですが肝心の扉が



全く赤くないのはどういうことなんだ…

(なお扉の上の宝石のようなものが赤いかららしい…)

というわけで、前述のクソゲー的要素と、このツッコミどころ満載のOPムービーが一部で

カルトな人気を巻き起こし、ゲーム自体の評価は崩れないながらも、あたかもカルト宗教に

はまってしまったかのような熱狂的な信者を生み出すこととなり、中にはデスクリムゾンをセットしたセガサターンの蓋を

瞬間接着剤にて封印し、デスクリムゾン専用セガサターン

制作してしまう猛者などが現れ、このゲームの知名度は一部で非常に高いものになることとなったのでした。


なお、この散々な評価は制作したエコールソフトウェア側でも重々承知していたようです。

ネットの一部でカルト的な人気が出てからは様々なデスクリムゾンに関するファンイベントを

会社主導で開催し、ファンを喜ばせることに尽力したという逸話があります。

詳しい内容は、ゲームカタログのデスクリムゾン記事にて紹介があるので興味がある方は見てみるといいでしょう。


そして、最近では某クソ漫画と呼ばれるあの漫画のアニメで

このデスクリムゾンのOPをそのまんま模倣したパロディ回が

放送されたことがあり、元ネタを知る人をニヤリとさせたとか?



ゲーム自体は決して褒められたものではないデスクリムゾンですが

様々な要素が奇跡的に絡み合い、今やコアなファンを一定数持つに至っているタイトルであり

ある意味ゲーマーから愛されたタイトルとしてその名前は今後も残り続けるであろうと思います。


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