昨日、セガの看板キャラクターだったが、現在はIPが

殆ど活かされていないソニック・ザ・ヘッジホッグの記事を書いた。


【は?】セガ名越稔洋氏「ソニックは日本でもっと売れてほしいと思う」


海外では、マリオに比肩しうるほどの人気を得ることに成功した

音速のハリネズミは、セガがサードパーティに変わった後は

新作ゲームにもあまり力を入れられず、徐々に衰退していったことを

昨日の記事では、書かせてもらった。


そのセガが、今代わりに力を入れているIPが、神室町という

架空の町で、伝説の極道と言われた桐生一馬が大暴れするゲームである

龍が如くシリーズである。



PS2で第一作目が発表され、廉価版を含めておよそ83万本を売り上げるヒットを記録。

その後は、PS系をメインに続編やスピンオフ作品を継続的に発売していて

今もシリーズが続く作品となっている。最新作はPS4の6である。


しかし、このゲームもシリーズ物の運命とでも言えばいいのか

現時点ではマンネリ化を強くユーザーから感じられている作品であり

舞台もずっと神室町から変わらないことから、売り上げは徐々に落ちていっている。


最新作6は、今までずっと主人公をナンバリングで務めてきた

桐生一馬の最終章ということで、力の入ったゲームになると思われたが

最終的に、迷走状態になり、発売されたゲームもシリーズファンからは

総じて良い評価を得られていない作品である。


この作品は、過去実写化などもされていたり、ゲーム内の様々な要素を

実在の人間で表現したり(詳細は各自で確認してほしい)しているので

現実に近いゲームとして考えるフシがあるが、主人公の桐生一馬の

カリスマ性が、やはりゲームに於いて重要な部分を占めていると考えられる。

その桐生一馬が出るのは最後の作品となった6以降も、セガの名越氏は

今後も龍が如くを作り続けていくと明言しているようだ。しかも主人公を変えて。


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桐生一馬の居ない龍が如くに何の魅力があるのだろうか?

今回の情報元は、海外のゲームメディアであるGamespotである。

Gamespotがセガの名越稔洋氏にインタビューした記事が公開されている。

日本語に訳した、2ちゃんのレスを引用する。

1 : 名無しさん必死だな@\(^o^)/[] 投稿日:2017/06/26(月) 21:49:16.73 ID:cUQpstlX0.net [1/1回]
対談で次回作を示唆

――龍が如く6は桐生一馬の最終作になります。その決定はどういった過程を経たのでしょうか?

名越

「龍が如く4を作り終えたときに、我々は桐生の物語を
 如何にして完結させるかという点について話し合いました。

 ゲームは各々の時代で異なるキャラクターが現れる形になっていますので
 それぞれの登場人部にそれぞれの終わりを提示しなければならないのかを考慮しましたね。

 ただ龍が如くは魔法やスーパーパワーが使える人物の話ではありません。
 ファンタジーの物語ではないわけです。
 現実的な世界と現実的な人物によって物語は構成されているわけですね。

 これが常にゲームの軸として存在していましたし、幾つかの理由から
 桐生の物語をいつまでも続けることは不可能だと我々は常に認識していました」

「ただ007がシリーズを継続させるために新たな俳優を雇うように
 我々も異なる主人公を登場させシリーズを続けようと思っています。

 ショーン・コネリーがジェームズ・ボンド役を降板したとき
 多くの人達が、それについて不満を述べていましたが
 最終的には皆が新たな俳優に慣れることができました。

 それぞれの俳優が007に異なる個性をもたらし作品に命を与えたのと同様に
 我々も桐生とは異なる主人公が最終的には作品に火を灯せるだろうと信じていますね」

https://www.gamespot.com/articles/yakuza-creator-talks-007-inspirations-wacky-humor-/1100-6451146/

うーん・・・この・・・。

007の例えがあるが、007は演じる俳優は確かに変わって入るものの

彼らは全てジェームズ・ボンドという、いうなれば

記号的存在を演じているのであって、今回の龍が如くで言えば、桐生一馬という

記号は変わらずに、その桐生一馬が別の俳優が演じるということになるだけなので

例としてはいささか的外れに思える。


桐生一馬は、あくまで神室町内で伝説と言われている極道という設定があって

そのキャラは6作の間に、十二分に確立されたと言っていい。

よって、ユーザーにとっては桐生一馬が主人公ではないゲームは

龍が如くの名を冠した別のゲーム…と捉えるのが普通の考え方になるであろう。

ゲーム内のストーリーや設定が、引き継がれ活かされるのであれば精神的続編は名乗れるだろうが

余程上手くやらなければ、この続編は桐生一馬の活躍目当てでやっていた

プレイヤーにとってはコレジャナイというゲームになってしまう可能性が高い。

今のセガにそれを上手くやれる開発力があるか…と考えると、個人的には疑問符が先に付く。


海外ではストレートに「ヤ○ザ」と言われているようなゲームが

今のセガの看板であるのは、どうなのかとは個人的に思うが

「桐生一馬」が、一つの名物キャラとして育っていたのは事実ではあろう。

最初に生み出したのが、よりリアルに近い桐生一馬だった事自体が

間違っていたのか…いずれにせよ、IPというものを大事にしない

国内サードの姿勢をまたしても目の当たりにさせられる事例である。


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