出典:https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2021/211105.pdf


先日発表された2021年度第2四半期任天堂決算資料より引用。

Nintendo Switchの年間プレイユーザーということで、全世界のニンテンドーアカウントにて

プレイされたユーザーの年齢分布をまとめたのがこの図ということになる。


パッと見るとまず突出しているのは20代のユーザー層である。

かつて日本では、マリオやポケモンなどで高校生ぐらいまでは任天堂。

その後、PSに一旦移動して、再度任天堂に戻ってくる的なユーザー推移が

言われている時期があったが、その日本では任天堂がPSの躍進時には弱いとされていた

20代の年齢層が一番多いという結果がこの図から読み取れる。


全世界のニンテンドーアカウントに登録して、統計情報を任天堂に送ることを

許諾したユーザーのプレイ数ではあるので、Nintendo Switchの全てのユーザー層の

分布というわけではないが、統計的にはあまりにも有為なデータが取れているわけで

全てのプレイヤーをカウントしたとしても、この分布に近い数値になるのは容易に想像がつく。


任天堂が得意とする10代の若年層が少ないように見えるが、ニンテンドーアカウントごとの

集計なので、ファミリーアカウントなどでまとめて契約されている場合も多いだろうから

任天堂の強い層が少なくなっていると、早計に判断するのも誤りであろう。


この分布図から見えるところは、とにかく全世代層からの支持を得ているということが挙げられる。

20代層も厚いが40代以上のユーザーも多く分布している状況で、これはひとえに

1983年からすでに40年近く、家庭用ゲームハードホルダーとしてずっと一線を走ってきた

任天堂の長いユーザー獲得施策が、功を奏していると言えるのではないだろうか。


振り返ってみれば、80年代にファミコンブームを生み出し、90年代には

ゲームボーイ、スーパーファミコン、ポケモンブーム。

00年代には、WiiとDSブーム、そして少し前の10年代には3DSとスイッチが

それぞれ任天堂のブームとして社会現象を巻き起こしてきた。

どの年代でも、大きなブームを創り上げてきた任天堂だからこそ

これだけ幅広い年齢層に満遍なくユーザーがいるわけで、まさに人々の無関心と闘ってきた

任天堂の集大成が、このスイッチというハードで結実していると言えるのではないだろうか。


また、今回の決算において、今後のゲームなどの開発研究費やユーザーとの関係性を維持・拡大するために

4000億以上の資金活用を画策しているという話も飛び出しており

まさに、任天堂が更に盤石になるための礎を着々と築いているというところだろうか。

20年代は、既に前半がスイッチブーム継続で、また新たに10年代世代を今後の

任天堂客に引き込めそうな状況となっているので、この4000億の活用で

20年代後半にも新たなブームを作り出せれば、今回任天堂が発表した

プレイユーザーの年代分布は、更に健全なものになっていくのではないだろうか。

京都の老舗玩具メーカーとして酸いも甘いも経験してきた任天堂。

今の状況では、まだまだ死角が見えることは無いのではないだろうか。


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