据え置き機と携帯機のハイブリッドハードである

ニンテンドースイッチ



競合他社のハードに比べると、スペックは落ちるものの

据え置きにも携帯機にもなれるという、どのハードにもない唯一の強みと

任天堂の強力なソフト群が遊べるハードであるということで

スペックが許す限りは、このハードで出すのがどんなゲームであっても最適解というハードになっている。


本体が売れるのと同時に、小規模ディベロッパーが制作する小粒なタイトルの

インディーズタイトルが非常に多くリリースされているのと同時に

大型タイトルも定期的に発売され、凄まじいカオスな市場が作り出されている現状がある。

今週などは44本もソフトが発売されていたりで、スイッチの市場はますますカオスなものとなっている。


これだけのソフトがリリースされていると、当然ながら埋もれてしまうソフト…

すなわちSteamのような問題も起こりうるのだが、スイッチについては

Steamなどで評判の良いソフトが多く移植されており、また任天堂もニンテンドーダイレクトや

ゲームニュース、インディーワールドなどで精力的な宣伝を行っている。

また、スイッチユーザー自体がゲームを買うので(当たり前ではあるのだが)

今のスイッチでは、直近のサクナヒメのえーでるわいすのように

良いゲームを作ってうまく注目されることさえあれば、夢のような結果が得られる場合もある市場となっている。


もちろん、そこまで数字的には大きく売れなかったとしてもディベロッパーが

採算性という観点で見た時に、十二分に売れている例というのもあり

スイッチで驚くほどソフトが売れた…というディベロッパーの歓喜の声は

現時点でも枚挙に暇が無いほどに出ている。

インディーズディベロッパーにとっては、もはや欠かすことが出来ないスイッチと言う市場。

そのスイッチ市場で、またしてもディベロッパーを満足させる結果が出たタイトルがあったようだ!


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『ファタモルガーナの館』作者、SteamとSwitchでの売上の大きさを報告しPS4についてはイマイチだったことを暴露。

今回スイッチで大きく売れたことについて、言及したインディーズディベロッパーは

ファタモルガーナの館という2012年に

同人ゲームとしてPCでリリースされたビジュアルノベルゲームの開発者である。


2012年に発売され、様々なプラットフォームに展開されたタイトルで

知名度は低いものの、独特な世界観があるゲームとなっている。

上記リンクのWikiでそのリリースの変遷が書かれているが、2017年に

Vitaで本編と外伝作品、そして追加シナリオを入れた完全版的なタイトルが発売され

そのリメイクとなる作品が2019年にPS4で、そして今年の3月にスイッチ版が発売したタイトルになる。



日本よりも海外で人気が出たらしく、海外でなんと一時的に

最低レビュー数を満たした時点ではとは言え、メタスコアのメディア(ゲームサイトなどのスコア)で

100点を叩き出すなど、海外で高く評価されたタイトルとなったようである。

そのファタモルガーナの館のスイッチ版が大きく売れて、一時はかなり商売的に

厳しかったこのタイトルが、一気にペイラインを越えて大きな売上につながったことが

開発者のnoteの記事によって明らかにされている!

メタスコア100(今は98)になって何か変わった?

 これは人によって感じ方が変わりそうですが、私としては充分に変わりました。メタスコアが出てからSteamの売上も伸び、Switchも想定以上でした。※なおどちらも海外の話です。日本は依然として厳しい。そんななかでも本作を見つけて遊んでくれたみなさんありがとう…

 具体的な数字を言うと、二ヶ月で2万本くらい(SteamとSwitch合わせて)出たと思います。これを「メタスコア100になったのにそれだけ?」と思うか「ビジュアルノベルで二ヶ月2万はすごい!」と思うかはお任せしますが、私個人は後者の感覚です。元々は、開発費がペイできて数ヶ月まわせる資金が稼げれば、という思考だったので。はっきり言って、いけて2000?3000本だと思っていました。
 PS4の時はここまでのことにはならなかったので、やはりMetacriticの力と、Switchの力はあると思います。
 運がよかったと思いますし、ありがたい、というか救われたという感じです。

中略

 今まで、日本のみだと次の開発費用を稼ぐどころか、生活費をまかなうのも難しい状態でした。Steamの売上を頼りに生活しつつ、外注仕事で新作費用を稼いだり、最近ではFanboxで皆さんから支援をいただきつつなんとか牛歩で先を目指すような日々が続いていた感じです。ただこのままだと、新作を開発する時間を捻出するのが難しく、先細りの死が見えていたので、海外でのコンシューマ展開をきっかけに移植を完全内製に切り替え、原作のIP保持者ではなくディベロッパーとして参加することでロイヤリティ配分を見直してもらい、まとまった資金を得られるよう計画を変えていきました。(日本でVita展開をさせていただいた時は、移植は先方だったため、ロイヤリティは数%でした。声優費用や追加エピソードのイラスト費用を先方が負担していただいているが故の割合でもあります)

中略

メタスコア100になった結論

 過分な評価でビビるお気持ちがありつつも、開発者としては素直に「救われた」
 それが結論です。
 ありがとうSwitch、ありがとうMetacritic、ありがとうLimitedRunGames、ありがとうレビュワー&プレイヤーのみんな、そしてありがとう怒れる諸兄諸姉……。

というわけで、開発者の方の率直な想いが綴られた記事となっている。

この記事によれば、日本では今現状も厳しいようだが、海外でメタスコアで

非常に高評価が出たことも手伝って、開発者の想定以上に売れたという話があり

想定していたよりもずっとSteamとSwitchプラットフォームで売れたということが語られている。

その一方で、完全版を出したVitaでは移植を他社がした結果ロイヤリティが雀の涙となり

具体的な数値は語られていないものの、PS4でのリリースはイマイチだった…ということが書かれている。


最初の発売から実に9年という長い間の話ではあるが、開発者はSteamとSwitchでの売れ行きが想定外なほど

好調で、今後のゲームづくりで新作に注力できるという喜びの声が赤裸々に語られている。

最後には引用通り、好調だったプラットフォームやユーザーへの感謝が述べられているが

そこにVitaもPS4も無い辺り、これらのプラットフォームでは制作者の満足行く

結果が得られなかった(Vitaはロイヤリティの問題だが)ということ。

ビジュアルノベルというジャンル自体が、Switchが最適解であることは重々承知した上でも

やはり、Switchはソフトが売れてPSは売れない市場ということが、またしても

暴露された一つの記事と言えるのではないだろうか。


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