一時は、特に海外であのマリオすらも上回る勢いのクールなキャラとして
大きな人気を得ていたキャラである音速のハリネズミこと、ソニック・ザ・ヘッジホッグ。
当時のセガがマリオに追いつけ追い越せとばかりに生み出されたキャラクターであり
そのキャラクター性は日本よりも海外で大きな人気を獲得するに至った。
ソニックが初めて登場したのは1991年。当時のセガのコンシューマーハードであった
メガドライブにて発売され、用意されたステージをソニックがひたすら猛スピードで
駆け抜けていくというゲームで、途中にあるリングを一つでも持っていれば
敵や障害物にあたっても死なないという、かなり大胆なアクションゲームとなっていた。
セガの目論見は当たり、ソニックはマリオとは違うクールなイメージが前述の通り
海外で特に受け入れられ、マリオを越えるというのもあながち冗談には聞こえないほどの人気を博した。
しかし最近はセガ自身が出すソニックのゲームが、あまり出来が良いタイトルが多くなく
最近一番評価されたのはソニック好きのセガ外部の人間がメインで制作を進めた
ソニックマニアであるということがなんとも言えない状況となっている。
それでも、海外の人気は未だ健在で、それを裏付ける事象として
日本でも海外でもヒットを飛ばした映画・名探偵ピカチュウに海外では匹敵、あるいは
それを凌駕するほどの人気をソニックの実写映画は博していたという事実がある。
そんなソニックを制作した大本のチームは、ソニックチームと呼ばれ
その中でプログラマーとして開発の中核に居た人物に中裕司氏がいる。
1984年にセガに入社し、セガの様々なタイトルに関わってきた中氏の
最大のヒットタイトルが、このソニック・ザ・ヘッジホッグであるのは間違いない。
その中氏は、後にゲームクリエイター独立支援をしていたセガから10%の資本金の支援を受け
株式会社プロペを設立し、以後はプロペの代表として様々なゲーム開発に携わった。
そして、プロペ代表から今度はスクエニに入社したことが明らかになっていた。
スクエニでは、バランワンダーワールドのディレクターとして、一時は注目されたが
バランワンダーワールドの結果については、国内では3機種マルチだったにも関わらず
どのハード…スイッチ版ですら発売初週にTOP30圏内に入らないという散々な結果となってしまった。
スクエニ内では、結果次第では次がないという背水の陣的な立場でゲームを開発していた
状況であったようである中氏だが、残念ながらその次はないという結果が現実のものとなってしまったようだ。
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中裕司氏、4月末でスクエニを退社していたことを報告。
バランワンダーワールドは、スイッチ版はニンテンドーダイレクトでもさらっと紹介されていたが
体験版の時点で、その評判は散々なものであった。3Dマリオといった3Dアクションの
お手本的タイトルと較べると、そのゲーム性は非常に低いという評価がなされ
プレイした人からの評判は相当悪かった。中には体験版が唯一の良心(買うことを回避させるという意味で)
などと言われてもいて、残念ながら中氏の評価を下げてしまう結果となったのは間違いない。
スクエニからもワンチャンスと言われていたバランワンダーワールドが大爆死ししてしまった結果なのか…
それはわからないが、中氏本人がツイッターで4月末を以ってスクエニを退社したことを報告している。
メディアの方やユーザーさんにお問い合わせ頂くので、2021年4月末でスクエニを退職いたしました。理由は今はお話出来ませんが、時が来ればお話出来ればと思います。今後の活動については、もう55歳なので引退もありかも知れませんね。写真はセガハードヒストリアの取材で撮って頂いた写真になります。 pic.twitter.com/YgFT0eq2Jk
— Yuji Naka / 中 裕司 (@nakayuji) June 5, 2021
最初に中氏がこの話を公にしたのではなく、海外の事情通が4月末に中氏がスクエニを
退職していたようだというリークを流し、それを中氏が肯定する形でこのツイートをしたという流れ。
理由は現時点ではお話できないと言っているが、前述の流れを把握しているユーザーなら
十中八九バランワンダーワールドの結果が理由…と思うことだろう。
中氏の口からその理由が語られるかどうかは不明であるが、いずれにせよ
ソニックを支えた中氏はゲーム業界から今は離れたということになる。
本人が匂わせているように、これを機にこのままゲーム業界からは引退するのか
それともまた別の会社でゲームを作るのか、それは中氏本人にしかわからないことではあるが果たして?
今回の文字認証が「よみても」・・・
「読み手も」と変換ができる今回のが、今までの中で1番面白かったです(笑)
中氏の退職は・・・正直「ああ、やっぱり・・・」と思ったのが本音ですね。
考えてみたら、会社を移籍したゲームクリエイターさんで、移籍先をすぐに退職するケースも少なくないなぁ・・・と。松野泰己氏とかイシイジロウ氏とか前田尚紀氏とか・・・
(もちろん、別の会社から任天堂に移籍した藤林秀麿氏(元カプコン)や京極あや氏(元アトラス)や水木潔氏(元コナミ)のようにずっと移籍先に在籍しているケースも多々ありますが・・・)
現在はタイトーのZUNTATAに所属してる土屋昇平氏(元フロム・ソフトウェア)が、4Gamerでのインタビューにて小塩広和氏が2015年にタイトーを退職し独立したことについてコメントを求められた時に「この業界はこういったことが往々にしてあります」とお話をされてましたので、それ以降は余程のことがない限りは驚くことが少なくなりました。個人的には。
さて、今後の中氏は引退も視野入ってそうですが・・・新作を作り続けることにこだわりが無ければ、M2に移籍する可能性もあるかな?とは思いますね。
そういえばM2といえば、松岡毅氏(元コンパイル)、井内ひろし氏(元コナミ)、内藤時浩氏(元T&Eソフト)、松下佳靖(元ADK)といった移籍組のクリエイターさんが多数いらっしゃいましたっけ・・・
私が今まで一番笑った文字認証はくらすたですね。タイムリーすぎて本当は笑えないですが←
4文字でも、なかなか面白い文字認証が出てきます。
余談はこれぐらいにして、たしかにゲームクリエイターというのは移籍してもすぐにまた出ていくか、あるいはそのまま埋もれてしまって行くというようなことが結構あるように思いますね。
自分が真っ先に思い浮かんだのは、元バンナムのテイルズメインだった馬場氏でしょうか。
スクエニでもスタジオを任されてゲームを作ってましたが、結局PVが一つ出ただけでそのままお流れになってしまいましたね。
スクエニは受け入れ先としては、不安定な会社のイメージです。中氏にとっても良かったのではないかと勝手に憶測してます。
M2は今ガンガンいろんな案件やってますからね。人手はいくらあっても多すぎるということはないはずですから、再就職先としてはありじゃないかなと思いますね。
まぁ中氏がM2に合う人材かどうかといえば、自分はそうではないとも思いますが…。
私が何故この3人(松野氏とイシイ氏と前田氏)を例に挙げたかといいますと、この3人は現在は独立して自分の会社なりスタジオを立ち上げてるんですよ。
(前田氏は、サイバーエージェント内のスタジオなので、少し意味合いが違う面もありますが。)
なので、馬場氏もそうだったというのは、完全に忘れてました(苦笑)
でも、スクウェア・エニックスの・・・というか、旧スクウェア系の方になると、どうにも評価が芳しくないですね。だからといって旧エニックス系の評価も安定して高いとはいいきれませんが・・・
中氏のM2への移籍は・・・堀井氏からしたら、プログラマーとして欲しいと思う可能性はあると思いますよ。
SWITCH版のファンタシースターのインタビューを読む限りでは、元のソースコードを解析しきれなかったのが悔しいみたいなことを仰っていましたし。