2016年の10月に、PS4の周辺機器として発売され

発売当初はそれなりに話題になったPSVR



現在では、Vitaに代わって、PS関連の家庭用の一つの柱として

展開されている事業であるが、最初の頃は物珍しさがあったのと

日本のマスコミでVR元年なる言葉で煽って

強い需要があるように見せたが、実際に発売してみると最初は品薄状況であったものの

徐々にその需要は鈍化し、現時点での販売数はそこまで芳しくないと思われるのが現状だ。

その理由はいくつかあるが、発売から1年で新たな型番のPSVRを発売し

更には、値下げを2度敢行するなど、傍から見て色々と察せられる状況になっている。


現時点でも、PSVR関連のソフトはある程度は出ているが

まだ普及が全然進んでいないため、発売されたタイトルも大々的に

宣伝されることも殆どなく、ソフト全体の8割ほどはVR対応

すなわち、VRには対応しているけれど、必須ではないソフトが多いのが

現時点でのPSVRの立ち位置である。専用ソフトを出しても売れないため

ファースト含め、ゲーム作り自体に二の足を踏んでいるように見える。


現時点では、PSVRに対応したゲームではなくDMMのアダルトを含めた

映像コンテンツの売り上げだけが上昇というような状況になっているが

こんな時、当然ながら普及を進めたければ一番頑張らなければいけないのはファーストである。

ファーストが率先して市場と技術を作り上げていく必要がある。

しかし、PS関連では早々にファーストが撤退した、Vitaという悪しき前例がある。

PSVRもどうやら、その轍を踏む可能性が高くなりそうだ。


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SIE盛田プレジデントがVRを盛り上げてもらうための開発者への呼びかけを行う。

5月24・25日の二日間に、PSのゲーム開発者向けに行われていた

PlayStation Developers Choice Awards 2018”の場で

現在のSIEがVRに関しての立ち位置を表現する発言が、SIEのアジアの責任者である

盛田プレジデントから飛び出したようだ。以下にその内容を引用。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、プレイステーション 4開発者向けのイベント“PlayStation Developer Conference”を2018年5月24日、25日の2日間開催中だ。PS4関連の技術情報の公開やセッションが実施されるなか、イベントのひとつとして、ゲーム開発者の投票によって選定される“PlayStation Developers Choice Awards 2018”が5月24日に発表された。

中略

 最後に、盛田プレジデントから締めの挨拶があった。今回初の試みとして“PlayStation Developers Choice Awards”が実施されたが、「実際に開発しているプロの目から見て、どんな作品が選ばれるのか、私たちもすごく楽しみだったが、改めて見てみると、音、映像、ゲーム性など、いろんなものがあっていろんな作品が成り立つんだということを感じ、改めてプラットフォームは作品があって成り立つんだと思った。こういう場やみなさんとのリレーションシップはこれからも大事にしていきたい」と述べた。

 さらに、“3つのお願い”として、“我々から世界で戦えるコンテンツをみんなで作っていきたい”、“VRをさらに盛り上げるためのVRコンテンツを作ってほしい”、“日本という市場で日本のゲームユーザーを拡大するためのゲームを国内外の開発者で考えてもらいたい”といった開発者へのエールと希望の言葉で会は終了となった。

結局今回のPSVRも、やはりサード頼み…という魂胆を隠そうともしない姿勢…。

これはPSVRも、気づけばVitaと同じコースをたどる可能性が非常に高いと言えるだろう。

任天堂の場合は、まず自社メーカーが様々な可能性を提示したり、あるいはゲームが

売れる市場をつくって、サードの参入を促す姿勢であるが、PSに関してはSIEファーストが

頑張る気をこれだけ微塵も見せないのは、ある意味感心する。もちろん悪い意味で。

任天堂の場合も過去失敗ハードはあった。ただ、その時にサードの助力を借りるのではなく

あくまで、自分がやったことは自分で後始末をすると言った感じで、下手に延命させようとせずに

次の世代にすぐに切り替えると言った判断を、ファースト自らが行っている。

直近の例で言えば、Wii Uをブレスオブザワイルドを最後の任天堂ソフトと

明言した部分などが、そういった判断を示した例に当たると言える。

サービスの維持はするが、今後注力することはなくスイッチに全力投球するといった

姿勢をファースト自らが示しているので、サードも安心してスイッチにソフトを開発出来るのである。


PS Vitaは一年半ぐらいまでは、力を置いていくという表現で、盛田プレジデントは

続けていく姿勢を見せていたが、結局は2020年までに収束させるという方向に持っていくという

判断を小寺社長が最終的に示している。力を置いていく発言をした後も、SIEはゲームを一切出さなかった。

こういった例を間近でつい最近見た側からすれば、今回のVRについても、同じような

流れになってしまうのでは?と思うのは当然だろう。残念ながら、PSVRもまた

Vitaと同じ轍を踏む可能性が非常に高くなったと、個人的には思わざるを得ない。


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