4月20日…いよいよ発売が2週間後と迫った、スイッチのジョイコンを使った
全く新しい遊びであるニンテンドーラボ。
昨日は、発売日が迫ってきたということもあり、Toy-Conガレージの
遊び方の一つの輪ゴムギターの動画がアップされていたことを記事にした。
【発売まであと2週間!】ニンテンドーラボの新たな動画『輪ゴムギター』が公開!
恐らく任天堂としても、どう転ぶかわからない、斬新な遊びだが
当然、発売日が近づいてきたこの段階で、販促を行う必要がある。
その一環となるであろう、開発者のスタッフインタビューが
ニンテンドーラボ公式ページにて更新されている!
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スプラトゥーン2には居なかった阪口翼氏が登場!ラボの開発の紆余曲折を語る!
まずは任天堂が公式で更新した、ニンテンドーラボの開発者インタビューへのリンクを貼る。
https://www.nintendo.co.jp/labo/interview/interview_01/index01.html
コンセプト編と銘打たれた開発者インタビューは、何回かに分かれた更新になるようだ。
今回は第一回目。開発者として、プロデューサーの河本浩一氏、ハードリーダーの小笠原嘉泰氏。
そして、ソフトリーダーの阪口翼氏が登場している。
この中で、阪口氏は、スプラトゥーンを生み出した制作者の一人で
2014年のE3に他のスタッフと一緒に、顔出しでインタビューを受けていた開発者である。
阪口氏は、スプラトゥーン2の時に前作のメインスタッフとして
名前のクレジットが無かったことから、退社説も流れていたが
こちらのニンテンドーラボに注力していたようだ。
阪口氏が関わっているとなれば、ニンテンドーラボの出来も期待していいと思う。
それにしても、今回のインタビューは非常に読み応えがある。
特に印象的だったのは、涙のモニターテスト内にある以下の記述である。
阪口:だからなんとか道具を使わず組み立てられるよう、形にしていきました。
でも、その形になった段階で一度アメリカや東京でモニターテストをしたことがあったんですけど、そのときの結果が散々で・・・。あれは本当に・・・。
僕、ショックでその日、ホテルでちょっと泣いたんですよ。
本当に! マジで! 悲しかったんです(笑)。(笑)。そのテストでは、みんな作れるだろうと思ってたのに、作れていなかったんですか・・・?
阪口:ですね。まだ完璧に作れるところまでは難しいんじゃないかとは思っていたんですけど、もう、想像以上に作れなくって。
一番怖かったのが、作っている本人が「上手に作れている」と思っていたことなんです。自分が作ったものはうまくできていると?
阪口:そのモニターテストで強烈に覚えているのは、「ボクにはできたけど、小さい子には難しいんじゃないかな?」って言う子がいて、その子の作った「おうち」が一番ボロボロだったことなんです。
そこで「やばい」って思ったんです。「失敗した」って自覚できるならいいけど、「ちゃんとできていないのに、できているつもりになっている」その状態が、一番やばいと。何回か試行錯誤してモニターテストをしたかと思うんですけど、どれくらいの段階のものだったんですか?
阪口:ほぼ最終段階のものでした。
そうなんですね・・・。このとき、設計を担当されていた小笠原さんは、どう思いました? 段ボールを設計していくことは初めてのことだったのではないかと思うんですけど。
小笠原:梱包としての段ボール設計はいままでもありましたが、「つくりやすい段ボール設計」は初めてでした。
それでもどうにか設計を進めて、このモニターをしたとき・・・本当にショックでした。阪口さんも、涙したって言ってましたけど・・・ハードメンバーも正直、ヤバかったです。
なぜかというと、何も考えずに設計してきたわけでなく、何も知らない社員を呼んで、組み立ててもらう、「大人モニター」はしてきていて、うまくいっていたんです。
だから、完璧とまでは全然思ってはいなかったんですけど、7~8割くらいまではできるんじゃないかと思っていたのです。しかし・・・結果は散々で。本当にショックでした。引用元: 参照記事のタイトル
流石の娯楽産業の難しさを知っている任天堂でも、ダンボールを組み立てるところから
つまずくユーザーが多かったということは、想定外だったということ。
これは、全てのゲーム開発者…いや、物作りに携わる人が教訓に出来る話だと思う。
人間は誰しも、自分が簡単に出来ると思うことは、他の人も簡単に出来るだろう…という
思い込みを抱きがちだが、実際にはそうではないということ。
出来る人から見れば、過剰とも思える親切な設計というのは、やはり必要であるということ。
この辺りのバランス感覚も、中で制作にのみ携わっていると案外わからないことなのだということ。
非常に興味深く面白い話である。この教訓を活かして、スイッチの本体に映せる
動画形式の説明書が生まれたという経緯は、如何にも任天堂らしいなと思った。
今回のインタビューを読んで思うのは、岩田社長が存命であれば
きっと社長が訊くで更に面白い話が出ていただろうな…と思うところである。
今回は第一回目の更新で、次回もあるとのこと。全何回になるかわからないが
発売日までには全てが更新されるとは思われる。ちなみに、新たなCMも2本公開されている。
シンプルなCMで良いと思う。いよいよ発売日が迫ってきたのだなと改めて感じる。
正直、任天堂も含めて恐らくこのニンテンドーラボがどれだけの反響があるかは
予想が出来ないものだとは思うが、任天堂の新たな試みが成功することを任天堂好きとしては願いたい。
で、『Nintendo Labo』を考えたときの話なんですけど。何か新しいものを考えるにあたって、世の中にはもう、いろんなゲームがすでにたくさんあるんですよね。だから言ってしまえば、まずそれとは被らないようにしよう・・・と。
それに、今回は「わかりやすくて、Nintendo SwitchやJoy-Conでしかできないものを作る」っていうテーマもあったので、それらを論理的に考えていってこういう形になった、ということだと思っています。
こういう阪口さんの発想は任天堂らしいなと思いました。
インタビュー全文読んで、任天堂のゲーム(遊び)作りは受け継がれてるなとちょっと感動しました。
宮本氏なども言っていましたが、若手にも明らかに任天堂イズムが継承されていますね。
特に阪口氏はスプラにも関わり、今回のニンテンドーラボでも中核ということから
期待の若手ということでもあるのでしょう。やはり、娯楽のことを第一に考えている任天堂は
なんというか、企業風土も独特のものがありますよね。