先日のニンテンドーダイレクトにおいて、発表され、ファンを歓喜させた
パーティゲームのド定番ソフトと言える『桃太郎電鉄』シリーズの最新作となる
「桃太郎電鉄 昭和、平成、令和も定番!」
かつて、コナミ(ハドソンを吸収したため)との確執により
CSでのシリーズは今後出さないとまで、産みの親であるさくまあきら氏が
語っていたタイトルであったが、2016年の年末に3DSタイトルとして
たちあがれ日本が、まさかの新作として発売され、当時大騒ぎになったことがある。
この時、発売元…つまりパブリッシャーは、今は桃太郎電鉄がコナミのIPであるにも関わらず
任天堂がパブリッシャーとなっており、なにかしら裏で色々あったのだろうな…と
そこはかとなく勘ぐれるような、発売のされ方をしたタイトルとなっていた。
それでも、CSハードでは2010年にDSで発売されたタイトル以降、6年ぶりの新作とあって
さくま氏とコナミの確執を知るユーザーにとっては、まさに奇跡が起きたというタイトルになっていた。
たちあがれ日本が出たものの、さくま氏とコナミの関係性は以前不透明のままで
たちあがれ日本が今度こそ最後のタイトルになるのでは?といった観測もあった。
しかし、立ち上がれ日本が発売した後に、電ファミニコゲーマーのインタビューに
桝田省治氏とともに登場したさくま氏は、当時まだプレゼンテーションを終えたばかりの
スイッチ版についての言及も行うなど、さくま氏的にまだ先があると思われる話も更新されていた。
Nintendo Switch版の話も飛び出した! 6年振りに復活した『桃鉄』という唯一無二なゲームのすごさとは?
しかし、コナミとの確執がある中で、今後桃太郎電鉄シリーズが出ない可能性も十分にあったわけだが
今回のニンテンドーダイレクトで、スイッチ用のタイトルとして新作として
「桃太郎電鉄 昭和、平成、令和も定番!」の発売が決定されたということになる。
また、今回のパブリッシャーは権利元になるコナミからの発売となっている。
まさかのコナミからの発売ということで、さくま氏はコナミに話が通じる人が来たということに触れている。
話の通じる人が来たから、いまのところ関係性はよい。
— さくま あきら (@isetta_23) September 10, 2019
おそらく、様々な紆余曲折があったのではあろうが、ファンとしては待望の新作が出ること自体は
やはり歓迎するべきものであることは間違いない。そうなってくると、次に問題になってくるのは
キャラクターデザインである。桃太郎電鉄(というか桃太郎伝説)シリーズは
ジャンプ放送局で、イラストを担当していた土居孝幸氏、そして貧乏神に榎本一夫氏(のイラストを元にした)を
起用し、古くから桃太郎電鉄シリーズをプレイしている人にとってはお馴染みのキャラデザとなっている。
しかし、たちあがれ日本では、桃太郎と貧乏神を除くキャラクターデザインが変更となっていた。
さくま氏と縁のあるイラストレイターを複数人起用したため、キャラのデザインの統一感がなくなり
かつての桃鉄シリーズを楽しんでいた層からは、不満も出るような刷新であった。
長年桃太郎シリーズのデザイナーとして仕事をしてきた土居氏だが、ニンテンドースイッチで
バンナムから発売されたビリオンロードのキャラクターデザインを担当。
このビリオンロードには、さくま氏の弟子だった井沢ひろし氏(ジャンプ放送局の次の巻末ページのハガキ戦士 ジャンプ団に登場)も
関わっており、かつて井沢氏はさくま氏のゲームのテストプレイヤーだったことから、このコンビで
他社で似たようなゲームを出したことから、なにか喧嘩別れでもあったのでは?といった憶測が出ている。
【引用の続き】
元スタッフ(井沢&土居)がSwitchで類似作ビリオンロードを開発
↓
さくま嫁が「断りが何もなかった」
↓
コナミから桃鉄新作発売が発表(土居絵なし) https://t.co/Frh8xH9Cz6— ゴロリ (@Gororinun) September 5, 2019
突然のコナミの復縁は、このあたりも関係してきそうだが
本人たちから語られているわけではないので、いずれも憶測の域は出ない話である。
と、前置きが長くなったが、キャラクターデザインである。
土居氏の馴染み深いイラストが使えなくなってしまった桃太郎電鉄。
新しいキャラクターデザインには、実績もあるあの方が採用されたようだ!
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『ぷよぷよFEVER!』や『スーパーボンバーマンR』などのキャラクターデザインを行った竹浪秀行氏が、新たな桃太郎電鉄のキャラクターデザインを担当へ!
たちあがれ日本では、統一されていないバラバラのキャラクターデザインが不評であり
夜叉姫が評価されたぐらいで、他のキャラクターは評判が芳しくなかった。
今回、新たに桃太郎電鉄を出すにあたって、お馴染みの土居氏が起用できないことから
一体誰がそのキャラクターデザインを担当するのか?といったところは注目ポイントだった。
実際、初出のニンテンドーダイレクトにおいては、キービジュアルは一切表示されなかったため
どんなデザインになっていたかは、その時は全くわからなかったわけだが…。
一体誰が新たな桃太郎ファミリー(?)をデザインするのか注目されていたが
「桃太郎電鉄 昭和、平成、令和も定番!」の公式サイトが開設し、そこで初めて
お馴染みの面々のキービジュアルが公開された!
出典:公式サイト
昔からのユーザーに馴染み深い、土居氏のデザインは↓
というわけで、新キャラクターデザインは『ぷよぷよFEVER!』や『スーパーボンバーマンR』などで知られる竹浪秀行氏とのこと。
昔からのユーザーとしては、竹浪氏のデザインに違和感(特に桃太郎と貧乏神)を覚える人も多いだろうが
デザインとしてフラットに見た場合は、割とこれはこれであり…とも思える。
竹浪氏はぷよぷよFEVER!のときも、今までのシリーズとはかなり画風を変えたキャラデザインを行ったが
今はそれも受け入れられている。こういったポップな印象は桃鉄のデザインとしては悪くない。
今のところはおそらく賛否両論であろうが、今までシリーズがずっと続いてきただけに
デザインの刷新などは、いずれは避けては通れない道であり、むしろスイッチで初めて
この桃鉄に触れる子供層への訴求としては全然ありにも思える。
すべてのデザインを竹浪氏が行うことで、統一感が出たので、そのうち
今までのユーザーもなれていくのではないだろうか。やはり実際にゲームで動いているところを
見てからの最終判断ということになるのだろう。
なお、余談ではあるが、今回の新作桃鉄は音楽も今までずっとメインで担当してきた
サザンのベーシスト、関口和之氏ではなく、ヒャダイン氏が音楽を担当しているとのこと。
こちらもお馴染みの音楽が消えることになりそうだが、ヒャダイン氏の手腕も併せて期待したいところだ。
2019年9月14日 追記
コメント欄で情報を頂いたところによると、関口氏は引き続き作曲を行い
また、今までのシリーズで使われた曲も流用されるとのこと。
ヒャダイン氏と併せて、音楽の面でもいつもの桃鉄を期待したい。
情報ありがとうございました。
デザインの場合、当然といえば当然ですけど、同じデザイナーさんが永遠に続けられるかというと、そうではありませんからね。
(サウンドの場合は、アレンジやリマスターという手法もあるので、今回は言及はしません。)
昔の逆転裁判のDS版の時のインタビューにもありましたけど、デザイナーの変更があった場合、過去のデザインを踏襲するか、全く新しいデザインにするかの2択なんですよね。
それで、今回の桃太郎電鉄は後者を選択したと。
デザインがゲーム性に影響するのでないなら、それで良いんじゃないかと、個人的には思います。
まあ実際は、桝田省治氏がTwitterで見解を述べていらっしゃるので、これ以上の議論は意味がないと思いますが・・・
ちなみに、某サウンドノベルのリメイクの場合は、あのタイトルを冠してなければ、それなりに評価されてたと思いますね。
まあ、後で知ったことですが、こちらも原作者が見解を述べていらっしゃったので、あまり議論する意味が無かった気もしますけど。
(バレバレですが、タイトルは伏せたままで・・・w)
土居氏も、もういい年ですからね。いつかは来るときのために
早めにやっておくのがいいということもあるのかもしれません。
もっとも、他社の方に行ってしまった土居氏に今から依頼するのは
気まずいという桝田氏の発言もあったわけですけれども。
前作の立ち上がれがデザインが統一されていなかったので
今回は統一感が出ただけでも、良い方に働くのでは?とも
思うのは間違いないですね。これからもシリーズを続けていきたいという
意思も改めて確認された状況のようですから、今後はこの桃太郎たちが
新たな顔となるのは間違いないでしょう。昔からのユーザーは
しばらく違和感があるでしょうが、しばらく見ていれば慣れるもんですからね。
某サウンドノベルのリメイクは、下手にアニメ調にしてしまったのがやはりまずかったかなと思っていますね。見解の方については知らないのですが、まぁ当事者が納得しているのであれば良いのではないかとは思います。
今回の文字はとむまて・・・
とむって誰やねん!あと、まてといわれて誰が待つんや!(笑)
桝田氏もどこかで仰ってましたが、さくまあきら氏も桝田氏もいなくなっても、
シリーズが続けられるようにというのは、絶対に考えないといけない問題ですからね。
それがたまたま、イラストレーターの土居氏から、竹浪氏に変更になっただけという認識ぐらいに思えばいいと思います。
多少の寂しさはあるかもしれませんが、これからの桃太郎電鉄シリーズを考えた上での判断であるならば、批判は控えるべきでしょうね。
某サウンドノベルの見解については・・・
元々、アニメ絵でリメイクするという方針だったそうです。
なので、絵師さんが誰であっても受け入れがたいものであったのは、想定はしていたみたいで。
また、リメイクする以上は、違うものを作らないと意味がないと考えていたようです。
原作者がそう思っていたのなら、これ以上の議論は意味がありませんし、あとはプレイした人がどう思ったかだけの問題になりますしね。
土居さんでないと聞いたときには寂しさも感じましたが、私も意外に良いと思いました。
なお、音楽については、関口和之さんのものも継続して使われるそうです。
桃鉄についてはGameWatchが一番詳しく発言内容を書いていました(別記事でキャラデザインに関する桝田さんのツイートも取り上げてます)。
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1207095.html
>「シリーズの音楽と言えば、サザンオールスターズの関口和之さんにBGMの作曲を手がけてもらっていますが、今回新たに参加される方が?」と振られた岡村氏は「刷新されるわけではないことは、あらかじめお伝えしておきます。皆さん、音楽は関口さんの曲でプレイされてきたと思うので、関口さんの楽曲はもちろん定番として入ります。それ以外に、今作では新曲を音楽クリエーターのヒャダインさんにお願いすることにしました」と答え、新情報を伝えてくれた。
コナミ岡村氏のニュアンスだと「新曲はヒャダイン氏のみ」とも取れてしまうので
さくま氏のツイートも追加しておきましょう
https://twitter.com/isetta_23/status/1171071035795374081
お二方、情報ありがとうございます。
記事の方には訂正を入れておきました。
土居氏のデザインは完全に終了ですが、音楽については
関口氏は今後もある程度は関わるということなんですね。
まぁ、桃鉄の曲もずっと利用されてきているので、もはや
あれらの曲は今後も桃鉄に残り続けるのだろうなと思います。
ヒャダイン氏も、良い曲を提供してくれることを願っております。
刷新して良かったかも。最近のは統一感が無かったですからね。
逆にビリオンロードは土井氏で統一感されて良いですし。
立ち上がれは、複数のイラストレーターが関わったので
統一感が無くバラバラになってしまいましたが、今回は
竹浪氏にすべて任せているようなので、統一感は間違いなくでますね。
ビリオンロードシリーズで土居氏は今後やっていくのでしょうかね。