管理人がゲーム業界で使われるネタにされる言葉…すなわちよく分からない言葉を
よく分かるように解説するコンテンツの第20回目です。
前回の更新から、一ヶ月以上間が空きました。
最近は、業界用語というよりは、よりディープなゲーム小ネタとでもいうのか
伝説的になった事象を紹介しているように思いますが、今回もこのスタンスを
崩さずに題材を取り上げたいと思います。
今回はズバリ『かみはバラバラになった』です。
このひらがなを見たとき、この言葉を知らない人はどんな印象を抱くでしょうか?
紙がバラバラになる…なら、まぁ普通にある現象だと思いますが…。
というわけで、今回はこの言葉を解説です!
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第20回 かみはバラバラになったとは?
ひらがなで書くと、幾つかの可能性が考えられる文字になる
『かみはバラバラになった』ですが、正解を書かせていただくと
神はバラバラになったが正解です。(怖っ!)
神は死んだのニーチェではあるまいし(全く意味が違う)
なんとも、冒涜的な文言ですが、ここから解説となります。
この文言が出てくるのは、当時のスクウェアがGBでリリースした初のタイトルで
なんとミリオンセールを叩き出したゲームである魔界塔士Sa・Gaです。
名前の通り、後のスクウェアの名物シリーズとなるSa・Gaシリーズの第一作目です。
当時のGBゲームとしては、初めての本格的なRPGで、このゲームは
独特のシステムと世界観があり、今でも根強いファンを残している名作です。
かくいう管理人も、このゲームには非常にハマリました。
ここからはネタバレになるので行間を空けます。
さて、このゲームは魔界塔士という名前の通り
とある大きな塔を主人公たち、冒険者が登って行き、その途中に様々な世界に
立ち寄り、この世界の謎を解き明かしていくというストーリーになっています。
塔の途中には、海の世界があったり、雲の上の世界があったり、あるいは
荒廃した都市があったりするのですが、最終的に塔の頂上までたどり着くと
そこには、この世界を作った神がいるのです。
この神は、自分が作った世界で戦い死んでいく人間たちを文字通り高みの見物で見守り
そして、最終的に自分の眼の前に現れた主人公たちに、敬意を表して
神の権限で好きな褒美を取らせようとするのですが、結局神の手のひらで踊らされていたに
過ぎなかったことを知った主人公たちは、神に最後の戦いを挑むのです。
現実風に言うならゲームの開発者が神で、開発者が作ったそのゲームの主人公が
ゲームから飛び出してきて、散々ゲーム内でひどい目に合わせた開発者に戦いを挑むような。
そんなストーリーです。このラスボスの名前はストレートに神。ただ、GBで漢字が使うのが大変だったようで
敵の名前としては『かみ』となっているのです。
元々ゲームバランスがシビアなのがお家芸であるSa・Gaシリーズに於いて
この『かみ』は正攻法で倒そうとするとかなり強いです。
多数の全体攻撃や、途中でHPを回復するなど、本当にイヤらしい戦い方をしていきます。
しかし、この『かみ』においては、一つ非常にラクな方法で倒すことが出来るようになっています。
この魔界塔士Sa・Gaにおいて、普通に店売りである武器の一つに
チェーンソーという武器があります。
これは他の有名RPGなら、ザキやデスに相当する武器で、要は普通のダメージは与えられないが
決めることが出来れば、敵をバラバラにして即死させることが出来る武器なのです。
そして、チェーンソーの攻撃が決まった時は『○○(敵の名前)はバラバラになった』と表示されるのです。
ここまで書けば、後は言わずもがなですね。要は、このチェーンソーがかみに効いてしまう
というのが、今回の解説用語と言うことになりますwラスボスにも関わらずチェーンソーで
バラバラにされてしまう『かみ』…シュールな光景ですね。
実際の戦闘は下の動画で確認してみてください。
この仕様がただの調整ミスなのか、それともかみを倒せない人への救済なのかはわかりません。
(かみの居るフロアに入ると、ドアというアイテムかテレポート能力が無いと戻れなくなる。GB版はセーブデータ一つのみでどこでもセーブできる仕様)
しかし、ラスボスに即死攻撃が効いてしまう(確率100%…のはず!)という前例がまずほぼ無いことから
このゲームの後、スクウェア製のRPGをやる時は、ラスボスに即死攻撃が効くかどうかを
まず試すようになった…というのは管理人の後日談←
余談ですが、このゲームのネタは相当強烈だったのか、後にスクウェアが
自社ゲームのセルフパロディを主とした、シミュレーションRPGである、半熟英雄のSFCで出た
2作目のWSC版リメイク(わかりにくい!)において、かみというそのまんまの名前の
エッグモンスターを制作して登場させております(オリジナルのSFC版にはいない)
見た目は神ではなく紙になっており
攻撃方法にチェーンソーでがあるのが、完全に自虐的ですね。
ちなみにチェーンソーは自爆技になってますw
というわけで、ラスボスでありながら、場合によっては普通の敵よりも
弱くなってしまう『かみ』。かみの名誉にかけて言っておくと
正攻法で闘うと、なかなかに強いボスなので、その点は誤解なきようお願いいたしますw
たしか元々チェーンソーの即死成功判定を使用者の攻撃が高く、相手の防御が低ければ低いほど即死判定が出やすくなる、という形にしたかったのになぜか製品版では防御が高ければ高いほど即死判定が出やすくなる、という形になってしまったというのが真相らしいですね。その結果エネミーとしてトップクラスの防御を誇ったが故にあっさり真っ二つになってしまったかみには一涙…w
さらにその仕様の弊害によって通常レベルの防御力では逆に真っ二つにできないとか何とか。ほぼ神殺し専用になってしまっている…w
なるほど!プログラムミスだったんですね!だからバリアを張っているすざくにも
チェーンソーが効いてしまうのですね…。となると、完全なミスで救済措置ではないということですか。
当時はパッチもありませんでしたから、やるとすれば後期ロットでしれっと直すぐらいしか
方法がありませんでしたね。後期ロットではこの仕様も変わっているのでしょうか…。
確かに、チェーンソーは普通のザコ敵には殆ど当たらなかった記憶があります。そういった真相だったんですねぇ。
大変懐かしいですね。
こういうネタを拝見すると嬉しくなります。
当時どうしても、神に勝てなくて
友達に相談したら、チェーンソーで一発やで
?と教えてもらったものの勝てなくて
詳しく教えてと詰め寄ったところ
素早さを99にしないと当たらんよと
言われたのを鮮明に覚えています。
その後あっさり バラバラになられました汗
ただただ、衝撃でした。
神と紙、それにバラバラをかける。
大人の世界は奥が深いと思っていました汗
もうSa・Ga初代から30年が経とうとしているという事実に驚きました。
あの頃のスクウェアは良かったです。今は…(絶望
私はかみにチェーンソーを決めると、必ず決まっていたので
100%かと思ってましたwなるほど。すばやさのもとでいつも99まで
上げていたからなんでしょうね。
本当にあっけなく死ぬので、これは何かの罠ではないか?と本気で心配したのも
今となっては懐かしい思い出です。かみはバラバラになったは
色んな意味で奇跡的な融合だったわけですね。
開発者もユーザーがまさかその武器を持ち出してくるなんてって思ったでしょうね。ファミコン時代の裏技って単なるバグですもんね。
デバッグが出来なかったりして、バグ=裏技というパターンでしたね。当時のほとんどは。
10人程度で作ったとのことで、テストプレイもままならなかったのかもしれませんね。
こんにちは。向こうではお世話になってます。
そう言えば、スタオー3がそんな感じでしたね・・・。おかげで一気にスタオー株が落ちて、もうトライエースのゲームやらなくなりましたね。
神、なんで人間は神にすがったり祈ったりするやら、なんですけど、もしいたら自分も戦い挑んでそうですね^^;
こちらでもコメントありがとうございます。
スタオーは3からどんどん評価を落としていって、5で大多数が脱落。
そして現在はスマホで展開という、凋落ぶりでしたからね…。
AAAも一時は、ヴァルキリープロファイルとかで有名ディベロッパーとなっていましたが
今となってはその栄光の影も形もありませんね。
無謀にも神に戦いを挑むのは、いきもののサガだからです←