管理人がゲーム業界で使われるネタにされる言葉…すなわちよく分からない言葉を
よく分かるように解説するコンテンツの第26回目です。令和第三弾。
日本では任天堂のファミコンから、メジャーになったテレビゲームと言う娯楽。
他の様々な歴史のある娯楽から比べれば、まだまだ歴史は浅いものの
ファミコンが発売したのが1983年なので、もうそれから36年という月日が流れています。
その間に、様々なメーカーが誕生し、また消えていきました。娯楽という
特に生活必需品ではないものを、人々に楽しんでもらうには多大なる努力が必要です。
その結果、よほどの大手・有名メーカーを除いて、ゲームメーカーというのは
浮き沈みが激しい業界と言えましょう。現在、会社自体が消滅(データイースト・テクノスジャパンなど)した
場合もあれば、ゲーム事業から撤退(ソフエル・やのまんなど)した会社も多く存在します。
そんな中、今でもテレビゲーム業界で一線を走り続けている会社においては
まず間違いなく、有力なIP(知的財産)を持っています。
その最たる例は、当然ながら任天堂でスーパーマリオを始め、ゼルダやカービィ、ドンキーや
スプラトゥーンやどうぶつの森など、強力なIPとキャラクター群を所有しています。
他メーカーでいえば、カプコンのロックマンやモンハン、スクエニのDQ・FF、セガの
ソニックなどがそういった例に当てはまることになります。
ゲームのキャラクターが、会社のイメージキャラクターを務めているような例もあり
まさにゲーム会社にとって、強力な愛されるキャラクターは何者にも代えがたい財産ということになるわけですが
今回紹介する言葉は、そんな、とある会社の代表的キャラクターに対するものになるのです。
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第26回 「邪神モッコス」とは?
『邪神モッコス』…字面からして凶悪なイメージが拭えない
なかなかのパワーワード的な単語でありますが、その予想はおそらく間違ってはいないでしょう。
今回の邪神モッコスは、まずもともと誰なのか?それはこの前会社設立20周年という節目を迎えた
現在は任天堂のセカンドとなっている…そう。モノリスソフトが
生み出したキャラクターです。それが誰なのかはまだ回答を伸ばすとしまして…←
先日、20周年時に更新されたモノリスソフトの記念イラストをまずは御覧ください。
20周年ということもあって、今までモノリスソフトが開発を手掛けたソフトに
登場してきた名キャラクター達が総出演と言ったイラストになっておりますが
このイラストで、中央の一番目立つ位置に陣取っているキャラクター…
そう。ゼノサーガで初登場となった
人型アンドロイド・KPX-000000001こと、通称KOS-MOSです!
KOS-MOSはKosmos Obey Strategical Multiple Operation Systemが正式名称で
KOS-MOSという言葉自体は、ギリシャ語で秩序を表すとのこと。
ゼノサーガ世界において、グノーシスという敵と戦うために開発された女性型アンドロイド。
ゼノサーガでは、シオンなどを差し置いて一番人気のあるキャラクターとして認知されていて
モノリスソフトが開発を手掛けたタイトルでは、他の作品にも多く出演しています。
(無限のフロンティア・プロジェクトクロスゾーン、ゼノブレイド2など)そのため、今回の
20周年記念のイラストでも、モノリスの看板キャラとして中央の一番目立つ位置にいるのだと思います。
アンドロイドでありながら、なかなか艶のあるKOS-MOSは人気が高く
前述の初めて登場した、ゼノサーガシリーズの2作目(エピソード2 力の代償)において
限定版が発売され、それにKOS-MOSのフィギュアが同梱されることになりました。
限定版の値段は18000円以上するもので、限定版としては相当な値段のするものでありました。
そして、同梱されていたフィギュアの出来があまりにもアレだったという悲劇が起こりました。
そのあまりにも禍々しい姿から、邪神モッコスという言葉が爆誕したのです!
『ゼノサーガ エピソードII [善悪の彼岸]』はモノリスソフトが製作し、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)が2004年6月24日に(7,329円(税込))で販売した『ゼノサーガ』シリーズ第二作。このゲームの限定版プレミアムボックス(18,690円(税込))に付属されたKOS-MOSフィギュアがモッコス騒動を引き起こしたのである。
限定版の内容は
タブバイクフィギュア
KOS-MOSフィギュア(2体/立ちポーズ・タブバイク座りポーズ)
武器(3種/GUN・HAMMER・BLADE)
タブバイク台座
KOS-MOS(たちポーズ)台座
ビジュアルブック
であり、実質フィギュアに1万円近くかかっている事となっていた。騒動を拡大させる起爆剤となった元画像は、某有名玩具・フィギュア系レビューサイトの画像である。(色々あって現在はモッコスのレビューページだけ削除されている ⇒ 地下倉庫に移動してURLが変わったようだ) このサイトの酷評レビューがネット上の有名ポータルサイトに取り上げられたり、画像が「ふたば☆ちゃんねる」、「2ちゃんねる」に貼られた事でモッコスが加速度的に有名になっていくことなる。また、画像には複製され増殖する、邪神の魔力が宿っていたのか、各所で転載された時はサイト主に無断で転載されたようだ。
最初こそ酷評されていたものの、その容姿に対して畏怖の念を感じた者や、コラ画像、動画などを見た者達の中から信仰者が現れるようになった。また、モッコスといえばフィギュアの造形が酷い象徴とされ、造形の酷いフィギュアをモッコスに例える者やモッコスと比較する者、第二のモッコスを求めるものなど、信仰者によって比喩の対象となるようになった。このフィギュアの外注先であったエンターブレインには悪評がついたが、過去のことである。
邪神モッコスが与えた影響は良くも悪くも伝説となり、現在に至る。引用元: 邪神モッコス
1万円近くの値段と考えられる、それなりの作りになっていると思われた
KOS-MOSが邪神扱いされてしまったということ。気になるそのご尊顔を下に貼ります。
心臓の弱い人は注意してくださいね(大げさ)
うわあああああ!!!
あまりにも本来のデザインとかけ離れた姿…期待して限定版を買った人からは
酷評があったと言いますが、まるで怪しげな宗教にハマっていくかのように
この邪神に魅せられて(?)しまった人もそれなりにいた模様です?
また、この邪神モッコスが爆誕したことにより、その後フィギュア界において
あまりにもひどいデザインのものが出たりすると、邪神扱いされるという
一種のインターネットミームとなっていきました。そんなまとめもあります。
あまりにもフィギュアがアレだったために、生まれてしまった不本意な言葉である邪神モッコス。
ただ、その異様な姿によって、一部の人の心を鷲掴みにしたのも(?)事実。
今のご時世、フィギュアも一般的なものになっているので、邪神モッコスのような
問題フィギュアは見られることはほぼないでしょうから、今後もモッコスはきっと語り継がれていくのでしょう。
はじめて見たときは驚愕しましたね
同じモノリスソフトが開発元の無限のフロンティアってゲームにKOS-MOSが登場するのですが
敵のキャラクターからKOS-MOSに向かって「邪神!」って悪口を言われるシーンがありまして
モノリスソフトがこのことを自虐ネタとして扱っていました
自虐ネタとして使われるほどにスタッフも把握していたということになりますねw
今で言う、バズった的なものだったのでしょうね。それ以降邪神は多くのネタにされてしまいました…。
懐かしいなぁ…
当時は「ひたすらに出来の悪いフィギュア」とい印象でネタとしての認識しかなかったのですが、改めて今の価値観で見るとクトゥルフ的な畏怖を感じずにはいられませんな。
スケールだけで語ると我より小さき存在でありますが、何故か見下されているような大きさを超越した根源的な恐怖を感じますぞ。
まさに邪神像。我のSAN値がもちませんな。
早急にブラウザバックしますぞ。
いあいあ!モッコス ふたぐん!
なんでしょうね。確かにいかついとかを通り越して
畏怖とでも言えばいいのか、どこか神がかり的なものも感じますw
これが邪神モッコスの力なのか…SAN値が削られるという感覚はわかるような気がします。
良くも悪くも、これぐらい突き抜けているもののほうが印象に残りますからねw
うーん…間違っている評価とは言いませんが…とりあえず、ゼノサーガEP2を遊んでみましょう。
案外、キャラデザ通りのフィギュアになってると言う感想を持てると思いますよ。まあ、元のキャラデザがアレと言うのは間違っていませんが…。
少し、当時の昔話を。
2000年代前半当時、国内のゲーム業界の縮小やゲーム脳騒動(とやらのトンデモ医学デマ、後に脳トレで払拭された)、Xboxの日本進出もあってか日本のゲーム業界はとにかく世界進出を目指している時期でした。
そんな中、スクウェアから独立したモノリスを迎え入れたナムコは満を持して売り出されたゼノサーガEP1がいまいちゼノギアスと比べ反響が小さかったのを受け、「キャラデザがアニメ調だったのが悪い!リアル調ならもっと海外にも受けたはずだ!」と言う結論に至ってしまい、モノリス開発陣に口出しをしてグラフィックの大幅刷新(を含めたゲーム内容の大きな変更)に乗り出してしまうことに。
その結果、当時の技術で中途半端にリアルなキャラデザの作品が完成し、さらに初動で売るために限定版の発売を決定し、フィギュアを同梱することになり…後は知っての通りです。
たぶん、ゼノサーガEP1を経験した人がのちにEP2の限定版を買い、ゲーム開始前にフィギュアを見てEP1のキャラデザとの落差にガッカリしたということが多く、その結果「フィギュアの出来がいまいち」という誤解が広まったんだと思います。
EP2のゲームの出来が微妙でその後投げ売りされたのも理由の1つでしょう。
話は変わりますが、ゼノブレイド2の発売直前にKOS-MOSがブレイドとして参戦することを知って、邪神風に恐ろしいデザインのKOS-MOSのamiiboが出るのでは…と予想したりしてましたw
このコンテンツは、現時点で広まっているものを解説するコンテンツなので
実際のところについては、裏を取っていないコンテンツにはなりますのでね。
ゼノサーガ、プレイできれば良かったんですが、結局触れること無く自分は終わりましたね。
実際にプレイしていれば、色々と印象が変わったというのはあるのでしょうが
やはり、モッコス様の印象が強すぎたのはあるでしょうね。様々なコラで
ネタにされてしまったので、もはやその本来の意味のほうが置き去りにされてしまったというところなんでしょうか。ネット時代の犠牲者…とも言えるのかもしれません。
まぁ逆にその当たりのことが、知られていたらここまでバズってはいなかったのかもしれません。知らない人にとってもインパクトが非常に大きいのが、邪神モッコスが今でもネタにされる理由とも言えましょう。
モッコスにとって、これが良かったのか悪かったのかは、今となってはわかりませんが…。
それにしても、あの時代の裏事情はあまり知らなかったので勉強になりました。
PS2で徐々に映像関連の技術が上がっていた時代だったので、色々と勘違いしてしまったのでしょうかね。
その後モノリスは任天堂に買収されるわけですが、ゼノブレイドの好評を見る限り、やはりグラではなく物語やゲーム性で勝負していた会社だったのだなと。
任天堂からの指導もあったようですが、もともとの開発力もなければ、やはりあのようなゲームは生まれないはずですからね。
邪神モッコスamiibo…ちょっとほしいかもw