今やスイッチが独占市場状態となっているジャンルである
女性向けの恋愛ADVである、いわゆる乙女ゲー。
かつては、PSP・Vitaが一大プラットフォームとして数少ない
PSハードに女性を取り込めるジャンルであったが、現在はその乙女ゲーを
重点的に発売するオトメイトブランドを展開する
アイディアファクトリーが、スイッチ一本槍に乙女ゲーをリリースすると
方針を打ち出したことで、基本的にハードの移行が遅いとされる乙女ゲーユーザーが
次々とスイッチに乗り換えてきている事実がある。乙女ゲー自体、非常に限られたユーザーが
遊ぶニッチなジャンルとなっているが、スイッチにリソースを全振りした結果
今では乙女ゲーが初週限定とはいえ、週販のTOP30にランクインすることが珍しくなくなっている。
ファミ通ではランキングで併せて紹介される消化率も見る限りでは、初週で
大体出荷分の半分程度は売れていることが当たり前となり、おそらくメーカーの思惑通りに
スイッチに乙女ゲーユーザーが移行してきていると思わせる推移を辿っている。
その乙女ゲーのキラータイトル的存在、うたプリがスイッチに発売されることが決定したり
つい最近には、コナミのときメモGirls Sideの最新作4が、スイッチ独占で作られ
発売されることも正式に発表され、いよいよユーザーも完全移行かという状況になっている。
さて、ある意味乙女ゲーの元祖として今でもそのオリジナルを発売した
コエテクがブランドとして継続しているものがネオロマンスシリーズである。
SFCで発売されたアンジェリークから始まり、金色のコルダやネオアンジェリークシリーズ。
そしてもう一つ、遥かなる時空の中でシリーズがある。
遥かなる時空の中でシリーズも、PSで発売された一作目から
実に20年のIPの歴史を持つタイトルとなっているが、派生作や完全版的な作品は多いものの
ほとんどPS関連でシリーズを重ねてきたタイトルである。一部GBAやDS、Wiiで発売されたことはあるものの
殆どはPSとのマルチで展開されてきたこのタイトルが、スイッチに6のDXが発売されたあと
まさかの今年の6月にスイッチ独占で7を発売している。
今までPSメインで発売されてきたこのタイトルがまさかのスイッチ独占。
乙女ゲーユーザーは多くのユーザーがおそらくスイッチに移行したであろうという判断と
あつ森などで女性ユーザーが増えたであろうということを見越しての
独占発売という決断に至ったのだと思われるが、その決断は成功であったことが証明されたようである!
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『遥かなる時空の中で7』が3万本売り上げていたことがコエテクの決算資料で明らかにされる!
遥かなる時空の中で7は、前述の通りIP誕生から今年で20年経っているタイトルになる。
乙女ゲーとしては脅威的なキャリアを持つIPの一つであるが、ネオロマンスというジャンルであるが故
売り上げとしては、一定の固定層が買っていると思われる数字が安定して出ていたものの
逆にそこからの伸びしろが見えないタイトルでもあった。
6月に発売された時に、当ブログで週販を更新したときには
初週に14,062本を売り上げていることが
ファミ通集計によって明らかになっており、消化率もほぼ出荷分が捌けるという
好調な数字を叩き出していたことを更新させていただいた。
6月の発売からおよそ3ヶ月強となる9月末の時点を以って、更に遥かなる時空の中で7は
売上を伸ばし、この初週の数字から2倍以上の数字となる3万本の売上を
記録しているということが、コエテクの最新の決算資料で明らかにされている!
というわけで、日本・アジアでの販売本数が3万本に到達したとのこと!
アジア分の売れ行きはどこまでかは不明だが、日本で少なくとも初週に14000本以上売っている結果から
数字上では2倍以上売上を伸ばしたということになる。もっとも、DL版の数字がファミ通週販では
含まれていないので、それを考えるともう少し初週販売分は多いだろうが、誤差の範囲ではあろうから
相当ランク圏外でジワ売れしていたと見るのが妥当な結果となっている。
ちなみに、前作のナンバリング6はPSPとVitaのマルチで発売されており
こちらのサイトによれば合算は1.9万本ほどになっているので
相当売上が伸びているということになる。PSPやVitaでもランク外の売上の伸びはあっただろうが
おそらくスイッチでのこの売上ほどの伸びは記録されていないのではないかと思う。
ちなみにスイッチに移植された6のDXは初週2700本程度である。これから考えても相当伸びていることがわかる。
当然ながら、スイッチに多くの乙女ゲーユーザーが移行しているということと
あつ森などでスイッチを購入した、女性層の新規プレイヤーが増えているのでは?とも思える。
いずれにせよ、3機種の中で女性が最も購入しやすいのはスイッチであるのはもはや疑いようがないので
今後もスイッチに本腰を入れる限り、少しずつでも乙女ゲーの市場はスイッチで成長の余地があるのかもしれない。
メーカーが頑張って売ろうとしている姿勢は見えているので、報われてほしいものである。