当ブログでは、定期的にゲームの週販…すなわち売り上げの記事を更新している。

毎週水曜日の週販記事以外にも、ゲームの売り上げで面白いと思った記事があれば

結構な頻度で話題にさせてもらっている。


CSゲームの売り上げについては、近年ではスマホゲームの台頭もあって

右肩下がりで売り上げが落ち込んでいる。

時代の流れとは言え、往年のファミコンブームなどを知る管理人ぐらいの世代の

30代後半~40代ぐらいの人で、ゲームが好きな人はそう思うのではないだろうか。


ただ、今年はスイッチが発売され、往年のゲーマーの琴線に触れるような

ゲームの原点に立ち返ったようなハードが出たので、3年ぶりに上半期の

前年比が、売り上げがプラスに転じたのは以前記事にした通り。


【任天堂無双】2017年上半期のソフト売り上げランキングTOP10をファミ通が公表!TOP5は全て任天堂ハードタイトルに!


どこかのエラい人も言っていたのだが、任天堂が元気だと

ゲーム業界も元気になるという、構図が今年は如実に現れていると思う。

思えば、DS・Wiiブームの時も、言いようのない熱があった。


さて、ニンテンドースイッチのブーム・品薄状態については

このブログを見ている人でなくても、実感として感じ取っている人は多いだろう。

確実に、今は最も手に入りにくい娯楽品の一つとなっていて

これは何も日本だけにはとどまらない話である。



今や、世界中のゲーム小売からニンテンドースイッチを求める

悲鳴にも近い声が挙がっているが、日本で大手のゲーム販売ショップとしても事業を展開し

全国に店舗を多数構えているGEOのバイヤーが、ゲームメディアの

インタビューに応じ、興味深い話をしている記事が更新されている。


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ニンテンドースイッチは欲しい人の10分の1程度しか行き届いていない。ニンテンドースイッチの中古戻り率はPS4の10分の1。

ゲームメディアのGame Sparkが、国内でレンタルビデオ業と併せて

ゲーム販売も行っている、GEOのゲームバイヤー2人に

現在のゲームショップの、モノの売れ方についてインタビューをしている。

内容がなかなかに面白いのでかなりの部分を引用する。

■ニンテンドースイッチ発売から4ヶ月、現在の入荷状況は…

――Nintendo Switchの発売から4か月経ちましたが、改めてハードとしての印象はいかがですか?

武藤崇史氏(以下 武藤): 以前のインタビューでもお話したように、Nintendo Switchの品薄状態は、ゴールデンウィーク明けくらいには収まるかと思いましたが、そんなレベルではありませんでした。特に、これまでPS4を所有し、Wii/Wii Uは所有していないユーザーが『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を目当てに、Nintendo Switchを購入している印象を受けます。さらに、既存のWii/Wii Uユーザーも『マリオカート8 デラックス』や『スプラトゥーン2』のためにNintendo Switchを購入している事もあり、いまだに品薄状態が続いているのではないかと考えています。

海津祐樹氏(以下 海津): Wii Uなど他のハードと比べても販売のペースが落ちなかったです。しばらくしてこの熱が落ち着くかなと思っていましたが、『スプラトゥーン2』や『マリオオデッセイ』、『モンスターハンターダブルクロス』などの注目タイトルの存在もあり、需要が高いまま推移しています。

――Nintendo Switchの現在の入荷状況はいかがですか?

武藤: 実際のところ、欲しい人の10人に1人くらいしか行き届いていないのが現状です。ゲオでは抽選販売を行っている店舗もあるのですが、お店に状況を聞くと、いまだに10倍以上の倍率が続いています。需要と供給に関してはバランスが全く取れていないです。この状況は、まだまだ続くのではないでしょうか。

海津: 中古の話ですと、Nintendo Switchを買い取った数が発売週からの同週比較でPS4の10分の1、Wii Uの5分の1くらいで非常少ないです。これから多くの注目タイトルがリリースされる事もあり、現状は中古に戻ってくる数が増えることはしばらくなさそうです。

――『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の買い取りの状況はいかがですか?

海津: 今やっと中古として販売できるようになった状況です。ただ、それでも通常の商品と違って3か月かかりました。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のゲームボリュームと今後配信予定のDLCを加味して、店頭に安定して並べられるほどの数や、お手頃な中古価格で提供できるようになるには、もう少し時間がかかると思います。

――任天堂の新規IPである『ARMS』の発売前の予想と売れ行きを教えてください。

武藤: 任天堂さんの『ARMS』に対する本気度はわかっていましたが、バイヤー目線では、『スプラトゥーン2』の1か月前に発売するのは心配ではありました。ただ、任天堂さんはしっかりと商品をパブリッシングするので、ゲオとしては安心して発注しました。そして、発注した数量は綺麗に消化し、関連の周辺機器も同時に売れました。ひとつのタイトルとして好調をキープしている状況です。

海津: 中古バイヤーとしては、『スプラトゥーン2』が発売された時、ゲームユーザーは、『ARMS』を所持しつつ、『スプラトゥーン2』を購入するのか、それとも『ARMS』を手放して『スプラトゥーン2』を買うのか、現状では情報が少なくてわからないので、今後どのような動きをするのか注目したいと思っています。

――やはり『スプラトゥーン2』の存在は大きいのでしょうか?

武藤: 若い世代の『スプラトゥーン2』に対する熱量は、少し上の世代の『ドラゴンクエスト』と同じくらいだと思っています。両作は、どちらも7月中に発売するので、7月はゲーム業界として大きく動く事になりそうですね。

海津: ゲオでは、オリジナル特典を付属した『スプラトゥーン2』の限定版の予約受付を7月まで行う予定だったのですが、予約数が多く結局6月中旬で締め切ってしまいました。それなりの数を用意したつもりでしたが、全然足りませんでした。

引用しなかった部分も面白いので、是非全文はリンク先で記事を読んでいただきたいが

ニンテンドースイッチは、全くもって勢いが衰えていないということ。

これはもはや、バイヤーすらも予想外ということになるだろうから、ニンテンドースイッチの

今現在の品薄は、もはや誰もが予測不能だったということになるだろう。

ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドの中古品が、出回らないという話も面白くて

発売三ヶ月後から、ようやく売られ始めたとある。



任天堂ソフトはこういうことは良くある。新品ソフトが売れ、長く楽しめるタイトルが多いので

なかなか中古に流れることがなく、中古品の値段もなかなか下がらない。

そうなると、購入者も新品と大差ない値段の中古を買うぐらいであれば、新品を買おうという

意識が働くのだろう。その結果、任天堂ソフトはミリオンを達成しても

買い取り値が下がらないというような事態も普通に起こるのである。

あまり比較対象に出すものではないかもしれないが、例えば昨年PS4の

最注目タイトルだった、FF15などは、発売から1ヶ月後の年末・年始の商戦で

投げ売られたり、福袋に入れられてしまうという事態まで起こってしまった。

FF15の例は流石に極端かもしれないが、PS界隈では、新作ソフトが速攻で

値崩れというのは、任天堂タイトルに比べると多いように感じる。

もちろん、任天堂でも値崩れを早々に起こすタイトルがあるのだが印象は薄い。

ブレスオブザワイルドは、先日エキスパンションパスの第一弾も配信されたばかりであるし

まだまだ中古にあふれるということはないだろう。ジワ売れでスイッチ版だけで

国内ミリオンをいつの間にか達成していると、個人的には予想する。


そして、もう一つ上記の引用で興味深いのは、ニンテンドースイッチと

PS4の中古出戻り率である。

ニンテンドースイッチとPS4を同時期で比べた時に、PS4は

ニンテンドースイッチの10倍売られているという証言である。

仮にニンテンドースイッチが100万台を迎えた17週目では、PS4は61万台ほどの売り上げであった。

それと比較して、スイッチより10倍多く売られているPS4はやはり異常であると言える。


もちろん、これはGEOのバイヤーの話であるので、他の中古を扱う量販店などでは

どのような比率になっているかは知る由もないが、他の量販店でも大体似たような推移ではないかと推測する。

その根拠としては、PS4はかなり新古品 (中古扱いだが、一度も使っていないような新品同様クラスの商品)が

市場に多くあったり、そして何より、このブログでも何回か指摘していることだが

本体台数の販売台数に較べて、ソフトの売れ行きがあまりに悪すぎるという点。


これらの事情を知る、一部の人からはPS4はクレカ換金需要で買われている…

などという、意見も見られるが、当たらずとも遠からずなのかもしれない…と

これらの状況証拠から思わず推測してしまうのである。

もちろん、これらの真相が明らかになることは永遠にないだろうが

それにしても、PS4の売り上げ自体に疑問符をつけさせるには余りある

客観的状況とも言えるのではないだろうか。


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