2011年、3DSが発売したその年、当時携帯機でもライバルとして
ゲームハードを発売していた、ソニーがPSPの後継機として
発売したハードであるPS Vita。
DSに対抗して発売されたPSPはモンハンポータブルなどの日本で人気の高い
ソフトが発売され、一時はDSまでは行かなくともかなりいい線まで行った。
任天堂が2011年2月にDSの後継機の3DSを発売し、PSPもそれに遅れることおよそ10ヶ月。
2011年の年末商戦にPS Vitaが市場に投入されることとなる。
ソニーらしく2画面の基本はそのままに裸眼3Dという売りを用意した3DSに対して
こちらは携帯でも高性能路線を貫くということで、発売前は例えばPS3のソフトが動くだとか
ドコモと提携して3Gプランを打ち出して契約をすれば、外出先でも
オンラインゲームが出来るといった機能が売りであった。
(ただし最初期の3Gモデルは売上が振るわず結局3Gプランは、4Gがすぐその後に来たこともあってなかったことにされた)
3DSが一年目からマリオカート7だったり、スーパーマリオ3Dランドといった
任天堂の有力シリーズ新作を出してきたのに対して、PS VitaではPSPの勢いを
支えたモンハンシリーズが9月に開催された、今となっては伝説のカンファなどとも呼ばれる
任天堂の3DSカンファで、当時の新作モンスターハンター3G(トライG)が3DSで制作されているということと
そして更に完全新作である4も3DSで開発されているということが、電撃的に発表され
その1日後に同じく行われた「SCEJプレスカンファレンス」でのVitaの発表への注目を
すべて奪い去ったという、ゲハ民的には伝説のカンファレンスが行われている。
最初から劣勢だったVitaは発売週こそそれなりに売れたものの、年末商戦の真っ只中の発売であったにも関わらず
すぐに売上が沈黙し、最終的な結果はもはや今となっては皆が知るとおりである。
前世代のPSPと比べると大きく売上を落とし、携帯機が強いとされる日本ですら最終的に600万台にも
届かず、その寿命を終えている。現在は生産も完全終了で週販でも計上はない状況になっている。
前置きが長くなったが、結果的に見れば失敗に終わってしまったPS Vitaであるが
それでも初期の頃は、3DSになんとか対抗するべく、当時は任天堂にゲームをあまり出さないメーカーが
Vitaのほうでそれなりに精力的にゲームを出していた。3DSに勝とうとまだVitaに気概が見えた頃ではある。
既にその頃から、いわゆる主人公が美少女であるゲームというのが
PSほぼ独占で出ていた頃に、当時まだコエテクに吸収される前に
ガストがPS Vita独占で発売したゲームに
シェルノサージュ〜失われた星へ捧ぐ詩〜があった。
アルトネリコやアトリエシリーズの制作を手掛けていたガストが初めて作った
オンライン専用のタイトルで、イオンという一人の少女の生活をリアルタイムで
覗き見ることができる…そんなタイトルであった。もう少し具体的にいうと
我々の世界から7つの次元を隔てた異世界にいる少女イオンの生活を、PS Vitaを使って
覗きながらコミュニケーションを取るという内容…却ってわかりにくいか←
ガストが初めて手掛けたオンライン専用ゲームであるとともに、リリース当初は
全12章のストーリー立てが定期的に追加配信されることが決まっており、Vitaユーザーの
期待を煽ったが、後述する様々な要素から、最終的にクソゲーの烙印を押される事となる。
そんな伝説のソフトと、その続編アルノサージュがリマスターで復活するということが発表された。
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あの伝説の『シェルノサージュ』『アルノサージュ』のリマスターが2021年1月28日にスイッチ/PS4/Steamマルチで発売決定。
タイトルに『伝説』などと仰々しい言葉を付けたが、シェルノサージュに至っては
まさに知る人ぞ知る伝説級タイトル…特にゲハ民で任天堂派とソニー派だった人たちには
色々な意味で印象深いタイトルであると言えるのではないだろうか。
シェルノサージュの何が伝説かと言えば、まずはあまりにも奇抜すぎた
数々のとんでもないバグ…が挙げられるだろう。
明らかにガストの技術力が足りなかったことが露呈した、数々の奇妙な現象は
報告が行われる度に、ゲハ民の失笑を買っていたのは間違いない。
公式サイトのバグレポートも膨大な量のバグ報告とその対処がユーザーに向けて公表されている。
https://social.gust.co.jp/pc/support/ciel/index_p08.htm
基本イオンは美少女という、PSゲームに良くあるテンプレ主人公の一人だが
グラフィックの面で様々な奇妙なバグがユーザーによって報告されており
首がありえない方向にねじ曲がる、テーブルに身体の一部がめり込む
体の一部が欠損する、リアルタイムでコミュニケーションを取るはずのゲームなのに
何時間も棒立ちのまま動かないなど、多くの奇怪な現象が発生し
最終的にバグノサージュなどと言われる始末。
あまりのバグの多さに、開発もバグ取りに時間を取られ予定通りの
リリースが出来なくなってしまう事態に陥りながらも、最後にはなんとか
ゲームを完結させたが、この初期の頃の悪印象が祟ってこのゲームは結局
発売前の注目度とは違い、最終的にあまり話題にならず終わった。
ただ別の方面で伝説を残したところがもう一つあり、前述の奇怪なバグが多く
ゲームとしてなりたたないような酷さだったにも関わらず、当時2ちゃんのゲーム関係の板で
有志によって開催されていたKOTY(クソゲーオブザイヤー)から
ソニーハードのタイトルであると思われる理由(それが真なる理由であるかは証明はできないが)で除外されたという
その後のKOTYを形骸化させたタイトルということでも一部で知られているというところにある。
https://handy.koty.wiki/Cielnosurge
シェルノサージュ除外
KOTYでよく話題になるのが、2012年に発売されたPSPのシェルノサージュ。このゲーム開発がPSPのゲームの開発に不慣れだったためか、バグだらけのクソゲーになってしまった。
このタイトルいわゆるソニーの携帯ゲーム機のフラグタイトルで、実際に買って失望させられたユーザーも大勢いた。しかしGKと呼ばれるステマ業者が、「シェルノサージュは除外」という書き込みを大量に投下し、ノミネートを阻止した
いわゆる大作と呼ばれるタイトルは、ステマを行う業者が悪評を阻止するので、KOTYにはノミネートされないことが明らかになる。
※管理人注 PSPのタイトルと書いてあるがPS Vitaである。
配信ストーリーの後期はそれなりにゲーム開発にも慣れたのか
悪評を聞くことはほとんど無くなったが、逆に初期のこの騒動が
却って印象をなくすことになってしまったとも捉えている。
続編としてアルノサージュがPS3用ソフトとして、2014年に発売されているが
こちらは、初期に数々のバグで瞬間最大風速的に話題になった
シェルノサージュに比べると、ジャンルも変わったこともあってか
ほぼ空気になってしまったように思う。この問題あるシェルノサージュと
続編アルノサージュが、なんとリマスターとなって来年1月28日に3機種マルチで発売するというから驚きである。
“7つの次元を越えた先に本当に存在する世界”をコンセプトにした“サージュ・コンチェルト”。そのシリーズである、アドベンチャーゲーム『シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~ DX』とRPG『アルノサージュ ~生まれいずる星へ祈る詩~ DX』が、Nintendo Switch、プレイステーション4、PC(Steam)にて高画質リマスター版として2021年1月28日に復活することが決定!
引用元: 『シェルノサージュ』『アルノサージュ』が高画質リマスター版として2021年1月28日に復活! 土屋暁プロデューサーのメッセージとともに魅力をお届け【先出し週刊ファミ通】
発売前はかなり壮大な構想があったこのゲームも、結局アルノサージュまでで終わっている。
今となっては、これらがすべてまとまったものであればそれなりに遊べる…だろうか?
実際のゲームをやっていないのでなんとも言えないが、スイッチがマルチの発売先として
選ばれているのは、一昔前なら絶対に考えられなかったことでもある。
今になってこの伝説のゲームのリマスターが発売されることを、オリジナルプレイユーザーが
どのように捉えるかは、未経験の管理人はわからないが、ある程度は売れるのだろうか?
そして本来かなり壮大な計画であった、サージュ・コンチェルトの新たな展開もあるのだろうか?
KOTYに関しては、当初3DSで発売されてたラブプラスをやっかんでたPSファンボがノミネートさせようと躍起になってたんだよな。
したらシェルノサージュがそれを圧倒するバグっぷりで見事なブーメランになった。
徹頭徹尾PSファンボの一人相撲なのに、これをゲハの介入であると都合よく任天堂ユーザからの攻撃認定して、以降もPSタイトルが選出されぬように潜伏して工作し続けてる。
こうしてKOTYは当たり障りのないインディーズを生け贄に捧げる形骸と化した。
あれはひどい事件でした…諸説はありますが、少なくともシェルノサージュ以降
KOTYが面白くなくなったのは知っている人の認識ではありますからね。
2007年~2009年あたりが大豊作で一番おもしろかった時期ですね。
別に色々な思惑が働いても、仕方がないかなと思うのですが、任天堂ユーザーからの
攻撃的扱いするのはあかんですね。ゲームハード戦争なんて所詮はプロレスだったんですけどね。
どこか一社、ガチでやるところがあったので色々とこじれたなと思っていますね。
最近のKOTYはほんと、小粒なタイトルばかりですね。
スイッチには、当時のアトリエであるアーランド来るし、その次のシリーズである黄昏来るし、2017年以降は新作も常連になるなどして、もはや来てないのはソフィーとフィリスだけという状態ですね。PS5が来たので、ソフィーやフィリスやブルリフとかは、そちらとスイッチのマルチで来て欲しいですね。ライザ2もPS5に来るわけですし。
PS5で今のところ買うとすれば、ネプのRPG一作目のリメイク版の移植版の移植版です。今回のは、ストーリーに関係無く全てのキャラが使えるのが、他には無い新しい部分ですね。離脱しないみたいなんです。過去には例えばデパートに入ったら怪人に拐われ金髪超能力少女が離脱したり、最新のシャイニングでも倒れたり拐われたりして離脱したり、英雄伝説ではしょっちゅう離脱するなどしてましたから、かなり新しい要素ですね。
何度も言ってますが、スイッチが発売されるまでは全く思っても居なかったことが
スイッチが発売されてから、当たり前になっている現状が一番凄いなぁと思います。
アトリエはDSシリーズに、亜種的なタイトルが出ていたので、全く関係がなかったことはないとはいえ
やはり、本編がまさかPSと同発マルチになるなんて一昔前の自分に聞かせたら
絶対に信じなかったであろうことが起こっています。
ネプテューヌはプレイしたことがないのでなんとも言えませんが
そちらのタイトルの一作でもスイッチに来たら、それはそれで大事件ですな。
当時プレイ(ゲームのゲの字もない代物なのでそう言っていいか分かりませんが)していた者ですが、実のところバグはさほど気にならなかったですよ。待機時間で水増ししてるだけで実時間で2時間ちょいで終わるものだったうえ、キャラとの交流を謳いながら実際はシナリオ進行度でしかキャラの態度が変わらないので、データが壊れたらやり直せば済むだけでしたから。
むしろ全体的に雑でチープな造りの方が問題でしたよ。物にもよるとはいえ、スマホの無料アプリの方がずっと豪華で演出も優れているほどでした。4章まで追ってリタイアした自分からするとシナリオも酷いものでしたが、昔から土屋氏の作品を追っていて設定などが頭に入っている人なら違った物が見えていたのか…?
とにかくこれについてはバグの見た目のインパクトのせいで、他の数多くの問題から目を逸らされてしまった感がありますね。
ゲハではあの奇っ怪なバグが格好のネタにされてましたからね。自分はVitaそのものを持っていなかったのですが、当時そのバグに色々と笑わせてもらった記憶がありますな。
とにかくコンセプトは色々と大きなモノを考えていましたが、それが完全に身の丈に合っていなかったという印象があります。
Vitaの初期って、3Gサービスもそうですが、なんというか全体的に身の丈に合っていなかったという印象が、これに限らずありますね。
プレイした人からすればバグよりもそのチープな作りというところに問題があるというご指摘ですが
おっしゃるようにそちらのほうが確かに大問題ですね。バグは起こらない人もいるので遭遇しなければ
評価が落ちない可能性もありますが、ゲーム自体がつまらない、UIなどの細かな作りにアラがあるというのは間違いなく満足度を下げますから。
確かにそちらのほうでの評判もほとんど聞くことが無かったタイトルですね。