先日、電撃的に開発の責任者の一人である高橋伸也氏が

直接ユーザーに対して、開発をイチからやり直すことを告知し

発売が全くの未定になってしまったメトロイドプライム4


【速報】『メトロイドプライム4』クオリティアップのため発売時期が完全未定に!


初報は2017年のE3だったメトロイドプライム4。一時は開発も順調と

NOAのレジー氏も語っていたこともあって、今年中には出るだろうという

漠然とした了解がファンの間であったが、まさかの開発をイチからやり直すという

告知に、落胆したユーザーもおそらく多かったと思われる。


しかし、その理由を包み隠さずユーザーに伝えたことと

メトロイドプライムの開発を担当したレトロスタジオとの再度の共同開発を

改めて告知したことによって、その姿勢を評価するユーザーも多く現れており

予想よりも炎上していないなというのが、個人的に正直に思ったことである。


しかし、ゲームの発売延期(元々の発売日が決まっていなかったこととはいえ)というのは

当然ながらどのメーカーが行おうと、基本的にはマイナスの告知となる内容が

全体的なポジティブな反応が返ってきていることを、海外の大手ゲームメディアの一つである

IGNが、今回の任天堂の対応に対して評価する記事を更新している。


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IGN「『メトロイドプライム4』における任天堂の誠実さはゲーム業界に重要な基準を打ち立てた」

IGNは日本のIGNもあるが、基本的には海外の大手ゲームメディアとなっている。

その海外のIGNが、今回のメトロイドプライム4についての好意的な記事を更新している。以下引用。

今朝、『メトロイドプライム4』について予想外の急展開があった。任天堂はこれまでに開発されていたバージョンを中止し、本作が「メトロイドプライム」シリーズのオリジナル開発元である米国のレトロスタジオのもとで一から開発し直されることを発表したのだ。このことを正直に打ち明けたことが多くの人を驚かせている。

任天堂の高橋伸也企画制作本部長は、「大変心苦しいのですが、私たちが『メトロイドプライム』シリーズの続編となるこのタイトルに求める品質には届ていないという現状をお伝えせざるをえなくなりました』と発表した。

以前から新作のリリースを待望しているファンにとっては残念なニュースだが、任天堂の姿勢を評価する声は圧倒的である。1月26日17時現在、この報せを伝えるYouTube動画の字幕版には、約3300件の低評価――残念な内容の動画としては大きな数字ではない――に対し、高評価が9万7000件を超えている。国内向けに公開された字幕なしバージョンでも263の低評価に対して、5000以上の好評価がついている。

Twitterでも、任天堂の誠実さを称えるユーザーが続出。例えば、@Peeper_deeperは「いま、お客さんをどう扱えばいいのかが明らかになった」とその対応の良さを認め、@JLIllescasは「透明度と礼儀正しさを見た」と称賛している。

どんな会社が同じことをしてもこれらの評価は当てはまるが、特に口の堅さと頑固さで知られ、めったに開発の具体的な進捗を口外しない任天堂に関しては、今回の発表はファンに好感を持たせる劇的な改善と方向転換であると言えるだろう。

それぞれの参照動画は以下。



初めに個人的見解を言うのであれば、やはり延期という事態に陥ってしまったことは褒められることではない。

今までずっとメトロイドプライム4を楽しみにしていたユーザーは多数いるはずだし、ファンの期待に沿えなかったことは

批判されてしかるべきだと個人的には思う。しかしその一方で、これだけ強い決意を嘘偽りなく伝えたことは

IGNが言うように称賛されてしかるべきものだとも思う。普通のメーカーであればこんなことを言うわけがなく

任天堂だからこそ行えた告知動画だという見方も出来るからだ。そもそも、こんなことを言ってしまっては

ゲーム自体のハードルが非常に高くなるだけで、任天堂としてもこれは諸刃の剣となる発表ということになる。

品質を上げるための延期と断言したことで、必然的に求められるのも高くなる。まさに任天堂は退路を断ち

背水の陣で、このメトロイドプライム4の制作を決めたということでもある。


延期を知らせる記事を書いた時にも触れたが、任天堂は以前にゼルダの伝説の最新作の発売延期動画を

公開し、そして大傑作のブレスオブザワイルドを生み出したという前例がある。

つまり、今回のメトロイドプライム4の延期告知動画によって、ブレスオブザワイルドのように

メトロイドプライム4を妥協せずに作ってくれるということに、ファンは落胆よりももっと大きな期待を

任天堂の開発陣に抱いた人のほうが、とても多かった…そういうことなのだろう。

これは任天堂が今まで築き上げてきた信頼の裏返しということである。開発側としては非常に高くなった

ハードルにおそらく四苦八苦するのだろうが、それでも任天堂なら…と無条件で期待させてくれる実績が任天堂にはある。


任天堂とて、過去ゲームの発売延期だったり、あるいは開発中止だったりと

ユーザーの期待を裏切ってきたことは何度もある。それでも、やはり世界最強のソフトメーカーとして

それ以上にファンの期待に応えてきた実績がある…それが今回の異例の好反応に現れていると個人的には感じている。


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