何もゲームの世界には限らないが、現代の会社の発明を守るために必要なのが特許である。
特許には、自社の発明資産を守る意味合いが強く、また場合によっては非常に有効な
特許をライバル会社よりもいち早く発明し、申請することによって、特許ビジネス(日本ではマイナスの意味に捉えられがち)といった
商売を行うような会社もある。常識の範囲内であればまだ良いが、あまりにも他の会社からの
特許使用料を取るためのアコギなやり方をすると、批判の対象にもなる。
また、特許に於いては発明の内容を公開しなければいけないため
競合他社へ情報を与えてしまうという弊害もある。
そのため、コカコーラなどは製法について特許を取っていない。
亜種のコーラは多数出ているが、コカコーラが作るコーラは製法が公開されていないので
コカコーラこそ、真のコーラ…という風にも言えるだろう。
しかし、特許の役割は様々だが、ゲーム業界で言えば、特許に関しては
プログラム的なものなので、大体は公開されている。
コロプラの騒ぎで話題になった任天堂が持つ特許については、実は
恐ろしいほど強力な特許が幾つもあることが明らかにされている。
【衝撃の内容】任天堂がコロプラに起こした特許侵害裁判の、技術の中身について詳細が専門家によって解説される!
ただ任天堂は、この特許についてはそこまで強権を発動していないようで(発動していればもっとスマホゲームは下火のはず)
どちらかというと、特許を使って儲けようとするよりは、ゲームを他の会社がある程度自由に出せるように
特許を抑えていると言った形だろう。逆に特許を悪い方面で利用しているということで
詳しい人からは批判を浴びることが多かったのがコナミである。
コナミの有名所の特許としては、例えば音ゲーなどに代表される、譜面が上から落ちてきて
判定ラインにオブジェが重なった時にボタンを押すと判定されるというシステム。
これはコナミが抑えているので、その後の他社の音ゲータイトルでは、この方式を取っているのは
国内メーカーの音ゲーでは皆無である。他にもカメラがゲーム上で壁にめり込んでしまった時に
壁を一時的に取り払うカメラワークなども、コナミが特許を抑え、抑えた後の他社のゲームでは
この処理ができなくなってしまったために、不便を強いられたというような話もある。
ただしこれは、今となっては都市伝説が実しやかに語られたものだったのではないかという結論のようだが。
長い前振りとなってしまったが、今回任天堂が取得した
新たな特許が公開され、その内容が色々と今後の任天堂の戦略を
推し量れるかもしれない…そんな特許内容であることが話題になっている。
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任天堂が取得した、複数の画面にまたがる操作システムの特許が公開される!
4月12日に、特許庁から公開された、任天堂が取得した新たな特許は以下の特許だ。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/PU/JPA_H30060438/TKBS_GM413_ToItem.action
こういった特許の文章はややクセがあるので読みにくいが
この特許について、海外の任天堂情報サイトの
Nintendo Everythingが図も交えながら紹介している。
Yesterday, a new Nintendo patent was made available for public viewing. The company is protecting an idea for a game system with “a plurality of information processing apparatuses that are capable of communicating with each other.”
Digital Trends, who stumbled upon the patent, points out that the apparatuses are found inside separate screens. When multiple screens are touched, information can be exchanged for new game experiences.
In one example, we can see a finger dragging from one screen to another without the system losing track of it. The patent also shows a ball that moves across the connection between the two screens.
It’s worth pointing out that the screens don’t have to be physically touching. In one image, despite having a gap between two screens, a ball can still move between them.
There is always the question as to whether Nintendo will move forward with the patent. Patents aren’t always indicative of future plans. Regardless, this is quite interesting, and it’ll be interesting to see if anything comes from it.
引用元: New Nintendo patent involves separate screens that can interact and communicate
ちなみに、特許のイメージについては以下のURLのURLから見ることが出来る。
任天堂のハードは、3DSにもニンテンドースイッチの本体部分にも
タッチパネルが搭載されている。下画面だけでなく上画面もタッチ操作なども出来る
3DSに次ぐ新たな携帯機が発売される?
それとも複数のスイッチ本体を用意して、例えばポケモンの交換や
女神転生の悪魔合体など、そんな遊びも出来るかも知れない?
文中にある通り、この特許が必ずしも今後利用されるとは限らないが
この特許を使った、何かしらの新しい遊びが開発されることがあれば
任天堂のことだから、我々をあっと言わせるような斬新な遊びを提示してくるかもしれない。
管理人の乏しい頭では、この複数画面にまたがる操作で何か新しい遊びが
作れるかが到底考えつかないが、特許を取った以上、何かしらの利用方法が出てくることを期待したい。
スイッチで、出来ることをあれこれ考えてる過程で見つけたアイデアのような気がします。ローカルプレイも多くのソフトで使われてますし、据置専用ではできないスイッチならではの機能ではあるので。ポケモン交換もスマホの影も形もない時代で画期的なアイデアと技術だったように思います。
特許の出願がされたのが、ちょうどスイッチの初公開映像が出る直前頃ですね。
たしかに、スイッチのあれこれで生まれた技術と考えるのが、1番しっくり来るような気がします。
複数台を用意して、大きなフィールドを表現したり、幾つかの画面を行き来するようなゲームなど
応用は色々できそうですよね。この技術を使った新しい遊びに期待したいです。