ゲーム業界を見ていくにあたって、よく分からない用語を

管理人が頑張って解説していく講座の第4回ですw


前回は、パブリッシャーとディベロッパーについて紹介しました。

ゲームを作る開発元がディベロッパー。ゲームを販売するところがパブリッシャーという話でした。

ゲーム業界では、ディベロッパーが多数あって、各パブリッシャーに販売してもらうという

開発形態が一般化していると、前回の記事で書かせて頂きました。


前回の記事の途中で、ポケットモンスターについて

触れた際に、このように書きました。

11月にも最新作が出るポケットモンスター。基本的に今は任天堂が販売元(より詳しくいうと、発売元はポケモン、販売元は任天堂なのですがこんがらがるので、任天堂として扱います)

先の記事では、パブリッシャーは任天堂ということになるのですが

発売元のポケモンとは一体何なのでしょうか?

というわけで、今回はゲーム会社の中で最も特殊な会社であると思われるポケモンこと

株式会社ポケモン(株ポケ)について解説します。


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第4回 株式会社ポケモンとは?

前回、ゲーム会社に於いて、ディベロッパーとパブリッシャー。

そして、その両方を兼ね備えたメーカーがあると書きました。

ゲーム会社は基本、この3種類のいずれかであると。


しかし、今回紹介する株式会社ポケモンは、まず結論から言えば

どのパターンにも当てはまりません

ん?では、そんな会社はゲーム会社って言えるの?と思うかもしれません。

でも、発売元に名を連ねているのだからパブリッシャーなのでは?と思うかもしれません。


話は少しそれますが、現在、ポケットモンスターというIPが全世界でどれぐらいの

市場規模を持つかご存知でしょうか?かなり大きい規模だと予想はつくと思いますが具体的な数字は?


公式の発表によると、現在のポケットモンスターの市場規模は全世界で累計6兆円を超えています。

シリーズが生まれたのが、1996年ですから、20年ほどでこれだけの売り上げを累計で売り上げたとんでもない市場なのです。

そして、去年リリースされたポケモンGOが大ヒットして、現在もアップデートなどがあると、定期的にユーザーが復帰しますから

今後も、ポケモン市場は売り上げを伸ばしていくことは間違いない話です。実際、ポケモン20周年の昨年は

ポケモンGOと全世界同時で発売した、サン・ムーンの売り上げが好調で、昨年は1兆円を上積みしたといいますから

とんでもない話ですね。今年はウルトラサン・ウルトラムーン。そして今後にはスイッチでの本編も予定されていますから

先に書いたとおり、この先も成長を続けるキャラクターIPであるのは間違いはないでしょう。


まさにモンスターな市場を持つ、ポケットモンスターですが、これだけの市場規模があると

当然弊害が出てきます。そう。キャラクターの管理という問題です。

実際、ポケモンがブームになった後、全世界でポケモン関連の非公式グッズが全世界で

出回ることとなり、その被害は相当なものになってしまうことが判明したのです。


ここでようやく話が戻ります。巨大になりすぎたポケモン市場は、開発会社のゲームフリークはもちろん

任天堂という大きな会社ですらも、単独では管理していくことが困難となりました。

そこで、任天堂とゲームフリークと、ポケモンの3Dモデリングなどを行っていた

クリーチャーズという会社が共同で出資して、ポケモン関連のキャラクターIPビジネスなどを

専門に一手に引き受ける会社を設立したのです。それが株式会社ポケモンです。

つまり、株式会社ポケモンはポケモンというキャラクターの芸能事務所とでも

言うべき存在なのです。これは、株ポケのHPで代表者が記載している事実になります。

「株式会社ポケモン」という社名は、この会社が何をする会社か、他のどんな会社よりも明確に表現していると思います。この社名を聞いて、ドラえもんの仕事をしている会社だと思う人はいませんよね(笑)。その名のとおり、株式会社ポケモンは、ポケモンの仕事をする会社です。逆に言うと、ポケモン以外の仕事はやらない会社。敢えて、会社の役割と機能をはっきりさせるために、そう名付けました。しかし、一方で、「ポケモンの仕事とはどういうもので、何が重要なことなのか」は示されていません。
よく、取材等で「株式会社ポケモンは、ポケモンの何をする会社なのですか?」と聞かれるのですが、私は「株式会社ポケモンは、ポケモンのプロデュースをする会社です」と答えています。すると、ちょっと首をかしげて、「ポケモンのプロデュースとは何でしょうか?」という質問をされます。そんなとき、私が「タレント事務所みたいなものを想像してみてください。所属しているタレントたちに、どんな仕事を与えて、どんな才能を伸ばし、どんな風に育てていくか、がタレント事務所のプロデュースですよね。同じように、株式会社ポケモンには、ピカチュウやツタージャといったタレントがいて、彼らをどんなメディアに登場させ、どんな商品にし、どう育てていくかを考え、プロデュースするのが我々の仕事なんです」と説明すると、ある程度は理解してもらえるようです。でも、これはプロデュースという仕事の一部をわかりやすく表現しただけで、すべてではありません。

この株式会社ポケモンの設立に尽力したのは、前任天堂社長の故・岩田聡氏です。

先に、ディベロッパーでもパブリッシャーでもないと書いたのはこういった理由からです。

ゲームを販売する時は、株式会社ポケモンに所属するポケモン達が、ゲームフリークや

クリーチャーズのソフト開発会社に出向して、開発されたソフトが任天堂によって

世に出されるという図式と捉えるとわかりやすいかもしれません。

なお、ゲーム開発は行っていませんが、キャラクターグッズなどの販売はちゃんとしています。


それにしても、ゲームキャラというデジタルで実態のないものをプロデュースする

専門の会社という立ち位置は、よくよく考えてみれば凄まじいものがあります。

任天堂が持つマリオなどのIPですら、こういった専門の会社が立ち上がるわけではないですから

いかに、任天堂がポケモンを重要なキャラビジネスの柱として捉えているかがわかるというものです。


最後に完全に余談にはなりますが、株式会社ポケットモンスターではなくなぜポケモンなのか?

日本では略したいい方がポケモンですが、海外ではポケモンが正式タイトルです。



これは、ポケットモンスターという言葉が、海外では男性のアレ…を指してしまうということで

海外ではポケモンという名前で統一されているのです。さすがに、アレのことを

堂々とパッケージに書いていたらマズイですよねw

知っていると、少しだけ感心されるかもしれない雑学で最後は締めてみました。お粗末←


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