日本では、ゲームを発売するときには、必ず略称CEROという

コンピュータエンターテインメントレーティング機構という機関が

発売前のゲームを審査し、それぞれの適正年齢を割り出し、ゾーニングして発売している。

実際にプレイするわけではなく、ゲームの企画書やメーカーから送られてきた映像を元に

抽選で選ばれた審査員3人が、基準内の審査を行うことになっている。


その審査結果からA(全年齢対象)~Dまでと、18歳未満には

販売できないCERO:Zの5段階の基準に分かれている。


出典:http://www.cero.gr.jp/rating.htmlより


A~Dまでは比較的規制がゆるいが、Zだけは、18歳未満に販売すること自体を禁止することが

明記されており、DL版を購入する時も、クレジットカードでしか決済できないようにする措置などが取られている。

これはどちらかというと、規制を厳格にやるというよりは、きちっとした規格の元に

健全なゲーム販売を行っていると言った、悪く言えばポーズ的な部分もあり、逆にこの規制があるからこそ

時として犯罪が起こった時などに、その理由として目の敵にされがちなゲームを国の規制や

世間一般の批判を最小限にするような防波堤的な役割を果たしているとも言える。

ただ、審査を受ける際、会員になっていないと30万円の審査料がかかるということもあり批判もある組織にはなっている。


これらのCEROの審査内容については、ゲームを買う時のパッケージにも記載があり

先にも書いたとおり、A~Dまでは特に問題はないが、Zだけは厳しい規制がかけられている。

そのZ指定のタイトル、表向きは当然18歳未満のプレイヤーが居るはずはないのだが

そのZ指定タイトルの、とあるゲームの公式大会で15歳の少年が優勝してしまうという問題が発生してしまった。


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For Honorの公式大会で15歳の少年が優勝。ゲームメディアまで記事にしてしまうお粗末ぶり…。

CERO:Zに指定されるゲームは、日本国内のゲームより圧倒的に海外産のゲームが多い。

FPSなどでは、対人で銃を撃って敵を殺傷するといった表現が普通にあり

中にはゴア表現・残虐表現が強いソフトも多い。そういったソフトはCERO:Zに容赦なく区分けされる。


その中で、日本では今年の2月に発売された、UBIソフトが開発したファンタジーアクションゲームである

For Honor(フォーオナー)というタイトルが

渋谷で行われた、UBI公式のイベントであるUBIDAY2017で大会の決勝が行われることとなった。



予選が行われた後、10月9日の決勝大会に出ることが出来た。

そして、大会の結果優勝したのは15歳の選手だったとのこと。

形式上、18歳未満はプレイできないタイトルであるにも関わらず

15歳の少年が優勝したことを、ツイッターで速報的に国内ゲームメディアの

GAME WATCHがツイッターでつぶやいてしまうという事態が起こってしまった。


https://twitter.com/game_watch/status/917215669061423104


該当ツイートは問題があると判断され、既にGAME WATCHの公式アカウントから

ツイートは削除されている。上のツイートはあくまで魚拓での証拠となる。

今回の大会については、大会のルールから大会開催日時点で満18歳になっていることが

大会応募資格の要項にもきっちりと明記されている。


出典:http://forhonor.j-cg.com/news/2(注:赤枠は管理人による処理)


追記

どうやら、この参加条件の年齢制限については、運営側から本日付け加えられた内容のようだ。

詳しくは↓リンクからご覧頂きたい。後付での追加であれば、要項のページからも参照できるように配慮すべきだと思うが…。

http://forhonor.j-cg.com/news/44


大会のルールとしても明記しているにも関わらず、予選まで行って決勝までこの優勝した少年が

15歳と気づいていなかったのであれば、運営は何をやっていたのかという話であるし

更に最年少15歳が優勝との見出しで、速報をツイートしたGAME WATCHも何を考えているのかと

非難を受けるのは当然の話である。自治体によっては有害図書と同じで販売を堅く禁止するような

扱いのタイトルであるCERO:Zのソフトで、このやらかしは非常にマズイといえる。

国内の今後の、規制の問題に波及する可能性をはらんでおり、このことがきっかけで

より日本でのゲーム業界の規制が厳しくなれば、ゲーム業界自体の大きな損失となる。

特に洋ゲ-が多い、PS4・Xboxは国内で大きな影響を受ける可能性もあり、今後何かしらの

規制強化の動きが出てくるかもしれないことは、覚悟をしておいたほうがいいのかもしれない。

本当に、杜撰な内容で、ため息しか出ない。


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