2025年7月17日、Nintendo Switch 2でついにリリースされた『ドンキーコング バナンザ』。本作はシリーズ初期から続く伝統的な2Dアクションのイメージを大きく覆し、約四半世紀ぶりとなる3Dアクション復活作として、多くのゲームファンやメディアから注目を集めています。本記事では、実際にプレイした経験をもとに、ゲームの特徴や魅力、システム面、成長要素、やりこみコンテンツ、そして気になる課題点まで、徹底的に解説します。


Sponsored Link

1. ドンキーコング バナンザとは?新たな挑戦の幕開け

任天堂を代表するIP「ドンキーコング」シリーズの完全新作である本作は、1999年の『ドンキーコング64』以来、実に約26年ぶりとなる3Dアクション作品です。

従来は2D横スクロール型で知られてきた本シリーズですが、本作はNintendo Switch 2の新世代スペックを活かし、広大で立体的な箱庭フィールドを自由に探索できる3Dアクションへと大きく舵を切りました。

開発は『スーパーマリオ オデッセイ』を手掛けた任天堂第8プロダクショングループとワンスタジオが担当。

任天堂の「箱庭アクション」ノウハウを集約し、ドンキーコングならではのパワフルなアクションと探索のワクワク感を両立させています。

2. ストーリーと舞台設定:新相棒と新天地「インゴスト」

舞台はどんな願いも叶うという黄金のバナナ「バナモンド」を巡る冒険が繰り広げられる地下世界「インゴスト」。ドンキーコングは新たなパートナー、ポリーンと共に地底深くを目指し、さまざまなエリアを探索します。

  • 鉱山、洞窟、ジャングル、極寒地帯など多彩な環境が次々に登場
  • 階層ごとのビジュアル変化と独自の住民・生態系
  • ストーリー進行とともにフィールド構造がダイナミックに変化

これらの要素が、ただ目的地に向かうだけでなく「自分で道を切り開く」能動的な冒険体験を生み出しています。

3. ゲームシステムの革新点

3-1. 立体的「ワイドリニア」フィールド

ステージは広大な箱庭のようなフィールドが階層ごとに展開されており、リニア(一本道)進行とオープンな探索の絶妙なバランスが特徴です。

目的地や次の目標はマップ上で明確に示されつつも、その道中に発見や寄り道、隠しエリアが数多く用意されています。

  • 地面や壁を壊すことで新たな通路や部屋が出現
  • 探索のたびに驚きと発見が連鎖
  • アイテム収集やサイドチャレンジが豊富

3-2. 破壊を軸にした新感覚アクション

本作最大の特徴は、「破壊」が探索とゲーム進行の起点になっている点です。

ほぼすべてのオブジェクトが破壊可能で、壁を壊す、床を叩き割る、岩を砕くなどのアクションが探索の幅を広げていきます。

  • Xボタン:上方向攻撃/Yボタン:正面攻撃/Bボタン:下攻撃/ZR:地面掘り
  • 破壊した破片を投げてギミックや敵を攻略
  • 「ハンドスラップ」でアイテム回収&隠しアイテムの感知

ただ壊すだけでなく、その結果が必ず何かしらの発見や報酬につながる設計になっているため、「発見→破壊→新展開→さらに発見」というループが自然と生み出されます。

空間そのものがインタラクティブな遊び場として感じられるのは、任天堂ならではの設計思想の結晶です。

3-3. フリースタイルなゲーム進行

目標は明確、道筋は自由という設計が本作の大きな魅力です。

  • 各階層で目的地や長老の依頼を達成すれば次へ進める
  • バナモンドや化石、レコードなどのコレクション要素は完全任意
  • 自分のスタイルで寄り道・やり込みが可能

必須条件を満たすだけでもクリア可能ですが、本領を発揮するのは探索や収集にどっぷりハマるとき。

一本道のようでいて、寄り道や発見によって体験が大きく変化する自由度の高い設計です。

4. 成長要素とやりこみシステム

4-1. バナモンドとスキル強化

バナモンドを集めることでスキルポイントが手に入り、体力、攻撃力、移動速度などを段階的に強化できます。

ただしスキルツリー自体の自由度は控えめで、どちらかといえばアクションの補助的な役割です。

4-2. バナンザ能力(変身アクション)

ドンキーコングはゲームの進行に応じて、ゴリラやダチョウなど複数の動物に変身できるようになります。

変身ごとに特有のアクションが解禁され、高速移動・滑空・特定の地形突破など探索の幅がさらに広がります。

十字キーで瞬時に切り替え可能で、戦闘やギミック攻略にも応用可能です。

4-3. 遺跡チャレンジなどミニゲームも充実

フィールド各所には「遺跡チャレンジ」と呼ばれるミニゲームが点在。

バトル、アスレチック、過去作オマージュなど多彩なバリエーションが用意され、探索の合間にテンポ良く楽しめる仕組みです。

気晴らしややりこみ要素としても優れています。

5. ゲームボリュームとやりこみの深さ

ストーリークリアは約10時間前後ですが、探索やコレクション、サイドチャレンジをこなすほどプレイ時間は大きく膨らみます。

  • 全15の階層フィールドで多彩なテーマと住民
  • バナモンド700本以上、化石700個以上の大収集要素
  • レコードや衣装などコレクションアイテムも多数
  • クリア後は高難度「バナンザの終練」や新たなバナモンドも解禁

メインストーリーだけを追うライトな遊び方も、世界を隅々まで掘り尽くすコアなやりこみも、どちらにも応える懐の深い設計です。

6. 気になる課題と惜しいポイント

6-1. 中盤以降の反復性

ゲームの進行は「フィールド探索→長老の依頼→バナンザ能力獲得→次の階層へ」というサイクルが繰り返されるため、中盤以降にやや単調さを感じることがあります

特にバナンザ能力は解禁されるものの、それを活かせるギミックや地形のバリエーションが終盤に集中しているため、もっと序盤から多彩な活用を体験したかったという声も。

6-2. スキル強化の戦略性

スキルツリーは存在するものの、どの能力を優先するか選択の幅が狭く、アクションRPG的な成長の醍醐味は控えめです。

とはいえ、アクション主体のゲーム性に徹しているため、あくまで補助的な要素として割り切るのが正解でしょう。

7. 他シリーズとの比較・総評

本作の設計思想は、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が縦方向の自由で世界を広げ、『スーパーマリオ オデッセイ』が「キャプチャー」で遊びの幅を持たせたように、『バナンザ』は「破壊」を軸に空間の潜在性を引き出しています。

壁を壊す、床を掘る、隠し部屋を見つけるといった能動的発見の連鎖は、他の3Dアクションにはない独自の快感です。

26年ぶりの3Dドンキーコングとして、伝統と革新を高水準で両立した本作は、シリーズファンにも新規ユーザーにも強くおすすめできる意欲作です。

8. ドンキーコング バナンザがおすすめな人

  • シリーズの原点に触れたことがあるファン
  • 3Dアクションや箱庭探索が好きな人
  • 寄り道ややり込み要素を楽しみたいコアゲーマー
  • 親子・友人と一緒に探索の驚きを分かち合いたい人

操作性や難易度設計も幅広い層への配慮がなされており、アクションゲーム初心者からベテランまで安心して楽しめます。

9. よくある質問(FAQ)

Q. 過去作未経験でも楽しめますか?

はい、ストーリーや操作は独立しており、過去作を知らなくても問題ありません。ファンサービスやオマージュもありますが、初見でも十分楽しめる設計です。

Q. オンライン要素はありますか?

本作は基本的にシングルプレイですが、ランキングやコレクション共有機能などオンライン連動要素も用意されています。

Q. 難易度は高い?

死にゲー的な理不尽さはなく、アクションが苦手でも段階的に上達できるようになっています。やりこみ要素や一部チャレンジは手応え十分です。

Q. クリア後のやりこみは?

ゲームクリア後もコレクションや高難度チャレンジが解禁され、長く遊べる設計です。

10. まとめ:破壊と発見の新世代3Dアクションを体験しよう

『ドンキーコング バナンザ』は、空間を壊し、発見し、自分だけの冒険を紡げる唯一無二の3Dアクションです。

任天堂の長年のノウハウと、シリーズの伝統、そして新たな挑戦が高次元で融合した本作は、まさに新世代タイトルにふさわしい完成度。

これからドンキーコングシリーズに触れる方も、往年のファンも、ぜひこの独特な探索と破壊のサイクルを体験してみてください!

今後、「破壊」を軸とした新たなゲーム体験がどのように進化していくのか、任天堂とドンキーコングのこれからにも大いに期待したいところです。

※この記事に関する感想やご質問、ご自身の『ドンキーコング バナンザ』体験談など、ぜひコメント欄でもシェアしてください!


にほんブログ村 ゲームブログ ゲーム評論・レビューへ
にほんブログ村