昨年の10月に発売され、2016年をVR元年と言わしめるに
至った、PS4の周辺機器であるPSVR。
既存の販売されている主なVR機器と比べると
PS4の周辺機器という扱いにした結果、VR機器としては
低価格に抑えることが出来た反面、その性能はやはり
本格的なVR機器に比べると、一歩劣るというのが全体的な評となっている。
PSVRは、出だしこそ物珍しさと煽りを受けて購入者がそれなりに居た。
しかし今年2月の、発売4ヶ月経って92.5万台の売り上げを全世界で達成していたものの
その後は、5月に100万台突破をやっと果たしたということで、明らかに勢いは鈍化している。
日本では、それなりに入手が難しいが、海外では品も余っているようで、海外市場では
日本で煽っているほど売れては居ないというところである。
もちろん、元々の価格は他のVRと比べると安いとは言え、興味本位だけで買えるような
手軽な価格でないのも事実。ただそれでも、現状では手軽に購入できるVR機器であることから
ある程度の人気があれば、人口に膾炙するとも思うのだが、PSVRについての話を殆ど聞かない状況になっており
ある程度ゲームに興味がある、管理人でさえ積極的に情報を取りにいかなければ
情勢がわからない状態になっているのは間違いない事実である。
ゲームの方も、バイオハザード7などが高評価は得ているが
PSVR専用のソフトで高評価を得ているのが
全く無い状況であり、VR元年と仰々しく持ち上げた割には
VRはまだまだ普及も一般化もされていないと個人的には感じてしまう。
ただ、こういった新たな市場に於いては、いち早く機敏に動けた
企業が、多くの利益を得たりもする。動画配信など多数のサービスを
展開するDMMにとっては、PSVRは美味しい収入源になっているようだ、
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DMMは様々なサービスを行っている、総合型サービスサイトであるが
主力は間違いなく、DMM動画であることは間違いないだろう。
元々、アダルト系の動画配信で会社が大きくなった変遷があり
それは、総合的なサービスを提供するになった今でも変わっていない。
そのDMMは、昨年11月より配信している動画の一部をVR対応させた。
そして、今年の4月にPSVRも対応VR機器として、一部の動画コンテンツを
見られるようにサービスを開始している。その動画にはアダルト系動画も含まれる。
PSVRがDMMの動画に対応したところ、対応した次の月の5月にはVR動画配信の
収益が大幅に伸びたことが、DMM自身の発表で明らかになっている。
一番興味深かったのは、DMM.comの山本氏で、売り上げなどの詳細な数字を明らかにしていた。DMMでは数字をあまり表に出さないのだが、VR事業に関しては例外とのこと。DMM.comの会員数は2500万人突破して、月間のPVは25億。会員属性としては、平均年齢36歳、平均世帯年収が約540万円、既婚で住宅を所有している傾向があるとのこと。
中略
VRに関しては、2014年11月にDMM.comに専用タブを設けてサンプルを配布。その後、2年間の沈黙を経て2016年11月に有料課金/PPVのサービスをスタートし、今年4月にPlayStation VR対応をはたした。
6月末時点の割合としては、一般が約300タイトル、アダルトが約1500タイトル。
そのPS VR対応後に売り上げが急上昇して、5月の売上は昨年11月の約4倍になったという。
ちなみにその金額は2億円! 一番売れているタイトルで5000万以上! 2000万円売れているのが5タイトル、1000万円以上が10タイトル以上と、なかなか数を伸ばすのが難しいコンシューマー向けでVRタイトルにおいて景気のいい話だった。
そのPS VRでVR動画を見ているユーザーは3万人超だという。これはかなりスゴい話では!?
PSVR対応前までが、大体月間1億ほどの売り上げということで、PSVR対応となってから
急伸したことが窺える。DMM的にはもちろん嬉しい売り上げ増だが、本来のゲーム目的で
PSVRを購入した層とSIEにとっては、微妙な話かもしれない。
PSVRがゲームをやるためではなく、ただ迫力のある没入感を得られる
動画を見られる機器に落ち着くのであれば、ゲームメーカー側としては
非常に参入しづらい市場となる可能性が高い。
これは、PS3が人によってはBD再生機、またはトルネなどの普通の
AV機器として、扱われてしまった状態の二の舞いになる可能性もあるということ。
PSVRは、PSのゲームソフトをVRで楽しめる事が、まず商品の価値として
第一優先であるはずだが、残念ながらファーストが率先して意欲的なタイトルなどを出さない
またしても、サード頼りになっている側面は否定できない状況である。
VR対応動画視聴の目的で、PSVRを購入する層が増えても
肝心の対応ゲームがロクなのが出ないという状況であれば
純粋にゲームを楽しもうと購入したユーザーは肩透かしを食らう可能性が高い。
VR動画再生専用機器にならないように、SIEは努力するべきであると思うが
肝心のSIE自体がやる気がないので、今後の展開はゲーマーにとっては望ましくないものになるかもしれない。