1日に発表した決算において、Wii・DSという任天堂最盛期の時代すらを
凌駕する圧倒的な業績を発表した任天堂。
スイッチ本体・ソフト・スマホ事業全てが絶好調で相当高くなった
業績予想を更に上方修正するなど、圧倒的な売れ行きをスイッチが記録していることがわかる決算となった。
これから2021年度3月期は最後の4Qを残しているが、日本での1月の売れ行き結果と
またマリオカラーの本体、モンハンRISEの本体が出ることを考えると
これからもスイッチは好調さを維持するのがほぼ確定という状況となっている。
競合のPS5やXbox Seriesは現在生産が需要に対して追いついておらずかなり厳しい状況になっている。
次世代ロンチという一番の華やかな時期に、両社とも需要を満たせる在庫を用意できたとはお世辞にも言えず
その間に、何度か在庫枯渇・生産縮小で苦しんだスイッチが、ようやく相当の在庫を確保でき
昨年の夏以降は安定して売上を維持していたのは、このブログの売上記事を
見ている人であれば覚えておられることであろう。
スイッチは3Qの売上を見れば分かる通り、需要に対して供給を高水準で維持できているが
それでもスイッチの売れ行きが発売から4年目であっても、異常なレベルで売れ続けていることから
今もなお、品切れが発生している場所もあったりする状況となっている。
売れることは結構なのだが、果たして在庫がその強い需要に耐えうるだけの用意ができるのか?
そんな懸念を吹き飛ばす発言が、任天堂の古川社長によって言及されている。
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任天堂・古川社長「半導体部品を含め、当面の生産・販売に必要な部材は確保できている」
昨年のはじめの頃、新型コロナの影響によって、中国の工場の稼働が縮小し
ニンテンドースイッチの本体が枯渇した時期があった。その間にもスイッチは当然ながら
強い需要があった状況であり、大きな機会損失を出すに至ってしまった。
中国がメインの生産国で、その他ベトナムでも製造を行っていることが明らかにされていた
ニンテンドースイッチだが、この失敗を教訓に現在はマレーシアにも生産工場を
稼働させているという話が出ており、生産拠点の分散化によりリスクを軽減していることが明らかになっている。
売りたいときに品が無くて売れないという経験を何度かしているスイッチは、その生産においても
恐らく失敗を活かした展開をしていると思われるが、古川社長によれば今後のスイッチの
生産について、今現在は部材を十分に確保しているという発言をしていることが確認されている。
古川俊太郎社長は同日の会見で、スイッチは「ホリデー商戦後、年明け以降も想定以上の需要がある」と説明した。特に日本で、一部の製品が品薄になる店舗が出てくる可能性があるという。古川社長は、スイッチが製品ライフサイクルの中盤となる4年目で過去最高の台数を記録したと指摘し、「販売には引き続き勢いがある」と強調した。
生産面では、世界的な半導体需要の高まりによる部品不足が懸念されるが、古川社長は「半導体部品を含め、当面の生産・販売に必要な部材は確保できている」とした。もっとも、半導体需要が増加している状況は理解しているとし、部材の供給状況を把握しながら「継続的な生産出荷に努めたい」とした。
昨年の今頃は、ちょうど新型のコロナの影響でスイッチの出荷が鈍ることが
告知された時期であったが、今年は昨年の反省を活かしたのであろう
ある程度の部材を現在確保しているという話が出ている。
当然ながら、暫くは任天堂の想定内に売上が収まれば潤沢な在庫を用意できるという
状況になっているということで、現在の好調さをみれば任天堂も相当な在庫を用意していると推測される。
もちろん、任天堂の想定を上回る需要が引き続きスイッチにあれば、またしても
品薄になる可能性はあるが、当面の間は大丈夫だと思われる。
かつての失敗を活かして次に繋げることが出来る任天堂という会社の強かさを改めて感じた話題である。