1995年のPS黎明期に、コナミが発売したRPGで
後にSSにもマルチで発売されることとなったタイトルである幻想水滸伝。
名前の通り、中国四大奇書と言われる水滸伝を元にしている
ゲームとなっており、原作にある梁山泊の108星と同じ108人の仲間が主人公のもとに集い
敵対勢力と戦うというスケールの大きなRPGシリーズとなっている。
108人の仲間の中には、当然パーティを組んで一緒に冒険を出来る仲間もいれば
水のほとりに構えた本拠地で、様々な雑用をする非戦闘員まで個性的なキャラクターが揃っており
ゲームを進めるとともに、各地に散らばる108星の仲間を探すこと自体が醍醐味のRPGとなっている。
仲間に入れられるキャラはストーリー上強制的に仲間になるキャラもいれば、ちょっと仲間にするには
骨が折れるキャラまで実にバリエーション豊富であり、仲間になるのでは?とちょっとした名前付きの
キャラクターを気にかけたりと、仲間を集めることが楽しいタイトルとなっている。
それでいて、108星の中の腫瘍キャラが織り成すストーリーは基本的には戦争という
内容を美化することなく、重々しく描いているのも特徴で、道中にはかなり悲惨な目にあうような
主要キャラも多く存在し、特にPSで発売されたIIの悪役、狂皇子ルカ・ブライトの
徹底した悪役ぶりは、今でもRPG好きゲーマーの間で語り継がれている。(なおラスボスではない)
1でRPG好きの関心を惹き、IIでシリーズとして盤石の地位を築いたものの
PS2以降発売されたIII以降は、ややその評価を下げ、最終的に2006年にPS2で
発売されたVを最後に、シリーズはぱったりと途絶えている。
基本的に世界観を共有しており、各シリーズの主人公が持つ紋章などに大きな意味が
持たせてあるのだが、シリーズが進むにつれて明かされるであろうと思われた
それらの謎は、今もシリーズが完結しないまま半端な状態で残されている。
新章と呼ばれるシリーズが、その後DSとPSPで発売されているが、結果的に
1~5までの世界観とは違うタイトルとなっており、現時点では実質幻想水滸伝シリーズは
未完のタイトルとなっている。コナミが作ったRPGの中ではおそらく最も成功したタイトルだけに
5の発売から14年経っている今でも、シリーズの復活を望む声は一部で根強いタイトルである。
そんな幻想水滸伝シリーズの精神的な続編が、PCで初代の主要オリジナルスタッフが集まって
再度制作されることが明らかにされており、資金をKickstarterで集め始めることが告知されている!
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『幻想水滸伝』の精神的続編『百英雄伝』がPCで発表!Kickstarterで開発費の支援スタート!
個人的にもPSのIIにハマり、思い入れのあるタイトルの一つである
幻想水滸伝シリーズであるが、前述の通りその新作は実に14年発売されていない状況にある。
コナミ公式でもほぼ扱いは無いような状況になっていて、完全に死にIPとなっていた
この幻想水滸伝シリーズが、ここに来て精神的続編…という枕詞があるものの
PCで『百英雄伝』というタイトルで、オリジナルに深く関わった
スタッフが多く参加して制作されることが発表されている!発表に伴い、制作費を賄うため
今では珍しくないKickstarterを用いたクラウドファンディングを行うことが告知されている。
かつてコナミで『幻想水滸伝』などを手掛けた村山吉隆氏らの新たなインディースタジオRabbit & Bear Studiosは、PC向け新作RPG『百英雄伝(Eiyuden Chronicle)』の開発を発表、2020年7月27日よりKickstaterにてクラウドファウンディングキャンペーンを実施するとしました。
「PlayStation時代に輝いたJRPGに捧げる、讃歌となるタイトル」とされる同作では、ドット絵も魅力的な高解像度の2.5Dグラフィックスを採用。『幻想水滸伝』でも知られる河野 純子氏が手掛ける個性豊かな100人のヒーローたちとともに、戦争下の物語と群像劇が描かれることとなります。
また、自軍を強化するための城塞建築システムや、参加するギルドによって街が発展していくシステムなども存在。6人パーティーのターン制コマンドバトルでは、環境によって配置やカメラアングルがダイナミックに変化し、臨場感あふれるバトルが繰り広げられるとのことです。
25年振りの村山 吉隆氏と河野 純子氏のタッグに加え、同作に関わる主要なクリエイターは下記の通りとなります。
・村山 吉隆(幻想水滸伝1、2 監督/シナリオ)
ゲームデザイン、シナリオ・河野 純子(幻想水滸伝1、4 監督/キャラクターデザイン)
キャラクターデザイン・小牟田 修(ラプソディア、幻想水滸伝ティアクライス 監督/プログラマー)
監督・村上 純一(キャッスルヴァニア ~暁月の円舞曲~、OZ 監督/アートディレクション)
プロデューサー、アートディレクション・桜庭 統(テイルズシリーズ)
作曲・なるけ みちこ(ワイルドアームズシリーズ)
作曲他、スペシャルアーティスト続々参加予定
同作のプロジェクトリーダーを務める村山吉隆氏は「メンバーが集まって最初に決めたのは、そろそろ自分たちが作りたいと思う面白いゲームを素直に作ろう!ということです。プレイヤーのことを考えた面白いゲームを作りたい。またゲームの開発を楽しみながら、ゲームの仕様、世界観、そしてストーリーの権利を我々で管理できるようにしたい。そんな理由からKickstarterを選びました。どうか、我々のこの挑戦をサポートして頂けるように、お願いいたします!ファン、プレイヤーの声に耳を傾け、喜んでいただけるようなゲームを作ることを約束します。」とコメント。
引用元: 100人の英雄たちの物語、RPG『百英雄伝』始動!『幻想水滸伝』元スタッフら新作が近日Kickstarter開始
というわけで、ついに精神的続編の百英雄伝が始動とのこと!
Kickstarterは7月27日から開始され、日本でもミラーサイトが公開される模様。
初代の主要スタッフが集結ということで、かつてRPGファンを唸らせた
大多数の仲間との共闘がまた楽しめることを期待したいところである。もちろんストーリーも気になるところ。
あとは個人的に気になるのは音楽。参加アーティストに桜庭統氏・なるけみちこ氏と
個人的に好きなゲーム音楽作曲家が参加しているのは、かなりポイントが高い。
またIIなどで非常に情緒的な名曲を数々生み出した、東野美紀氏の参加も…密かに期待している。
あ。あと、それと、結局商品化の話が出たものの頓挫しているように見える、幻想水滸伝の
サントラボックスの発売、これを機会にコナミは検討してくれないだろうか…無理ですかそうですか←
オリジナルスタッフが手掛けることはめでたい話です‥‥‥が、「どうしてコナミ自体が新作に動かないのか」という根源的な疑問は残ります。(カプコンのブレスシリーズも、新作が出なくなる経緯が似てますね)
やはり、手間のかかる現行ハードで大作RPGを作る場合、国内数十万+欧米未知数程度の売り上げ見込みでは到底ペイしないというのがメーカーの本音なのでしょうか。(コスト面が非常に合理的な印象のテイルズでさえ、新作が出なくなってしまいました) 長く続くシリーズが持つ知名度・信頼感というものは業界全体の財産なので、もっと大事にしてもらいたいのですが。
これからJRPGを守ってくれるのは、メーカーとしてはモノリス・アトラス位しか思いつきません。(スクエニは全体的にアレですし。まだ時々良作はありますけど) そんな中で、インディーズで自分たちの純粋に作りたいものをやろうというこの心意気には、敬意を覚えます。
‥‥‥ただ、残念ながら目下先行き不透明で出費を切り詰めている現状なので、小金をもってそうな知り合いにこの件を通知することに限定して、協力したいと思ってます←
コナミ的には終わったタイトルなんでしょうね…きっと。なにせPSPの紡がれし百年の時以降関連タイトルが出てなかったと記憶しておりますので。
個人的には音楽を含めてかなり好きなタイトルだったのですけどね。特にIIは本当にめちゃくちゃくやりました。何作にも渡るシリーズで謎も完全に解明されていないので、不完全燃焼で終わっているのが残念です。今回の百英雄伝がどこまで幻想らしさがあるのかはわかりませんが、場合によっては家庭用移植も可能性があるようなので、今後の続報に期待したいですね。
SFC・PSぐらいまで数々の名作を生み出したJRPGというジャンルも、今は衰退して久しいですね。おっしゃるとおり、今まともなJRPG作れるのがその2つぐらいしか冗談抜きで思い浮かびません。スクエニもオクトパスとかありましたけど、基本的にはハズレが多いですしね…かつての栄華を知るものとしてはどうしてこうなった…という思いが強いですね。