管理人がゲーム業界で使われるネタにされる言葉…すなわちよく分からない言葉を
よく分かるように解説するコンテンツの第13回目です。
前回、昔のゲーム業界では一般的でしたが、最近のゲーム業界では
とんと聞かなくなった、裏(ウラ)技を取り上げました。
【不定期更新】よく分かるよく分からないゲーム用語講座12「裏(ウラ)技」
この記事では、裏技の種類や、立ち位置などについて書かせていただきました。
そして今では、インターネットが普及しているおかげで、裏技はほとんど無くなってしまっていることも。
この裏技の記事を書いていて、ふっと思い出したのが今回取り上げます
ウソ技という言葉です。名前の通りなんですが、色々と伝説を生み出した言葉です。
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第13回 ウソ技とは?
前回の裏技の記事を更新した際に、当時のゲーム雑誌それぞれで
読者からの投稿という体で、裏技コーナーが展開されていたことに触れました。
その中で触れた、徳間書店が刊行していたファミリーコンピューターマガジン(以下ファミマガ)に
ウルトラテクニックの略でウル技と裏技を呼んでいたことに触れました。
今回取り上げたウソ技は、このファミマガ発祥の言葉です。
ウルトラテクニックがウル技となったわけですが、ウソ技はウソテックの事を指しています。
つまり、嘘ということですね。正確に言えばウソテッククイズです。
これはどういうことかというと、毎週いくつも各種のゲームのウル技が掲載される中で
一つだけ、ウソ技(実際に出来ないウル技)を紛れさせておき、購読者にウソ技はどれか?という一種の読者に対するお祭り企画でありました。
実際にウソ技を見破って応募すると、ちょっとしたプレゼントがもらえたりしたので
数あるウル技から一つのウソ技を探すのは、ファミマガの名物企画となりました。
もともと、メーカーと協力した上で、ウソ技を公式に作っており
後に実際に画面写真を加工したりして、あたかも再現できるように見せるなど、なかなか凝った仕掛けを施しており
ウソ技に騙されて、涙を飲んだ人も…。特に有名なのは、ファミコンディスクシステムで
当時のスクウェアから発売された「水晶の龍」というゲームで、シンシアというキャラと
野球拳が出来て、勝つと脱いでくれるというウソ技でしょうかw詳しくはニコニコ大百科の記事にあります。
このウソ技は、わざわざシンシアの脱衣パターンの絵をファミマガ編集部の担当者が描き起こすという
とても力の入ったウソ技で、このウソ技のせいで水晶の龍は一時かなり売れる事態に…。
ファミコンのディスクシステムで野球拳が出来るわけない…と懐疑的だった人が多かったはずですが
それでも…!と淡い希望を胸に、シンシア野球拳を試したものの、見事にウソ技…。
全国の小学生(だと思う)の淡い欲望を粉々に打ち砕いてしまったのでした。
なお、現在はFlashでそのシンシア野球拳を実際に作ってしまった猛者もいます。
シンシア野球拳ということばで検索すればすぐに出てくるでしょう。
今となっては笑い話ですが、あまりにも人気がありすぎたゲームでこのウソ技をやった結果(スーマリなど)
メーカーの方に問い合わせが殺到してしまい、ファミマガ編集部がメーカーから苦情を受けると言った騒動も起こりました。
また、そのゲームを発売しているメーカーの社員が騙されてしまったというものまで存在していますw
また、ウソ技がきっかけとなって、後のゲームにそのウソ技を参考にした裏技を本当に仕込んでしまったりと
色々と影響が大きかった企画だったと言えましょう。往年のファミマガファンや、コアなゲーマーには
このウソ技はよく知られており、間違いなく日本のゲーム史においては、取り上げても良いと思われる特筆モノの企画だと思います。
なお、現代のインターネットという情報網の発達により、ウソ技にどんなものがあったのか
まとめているサイトなんかも存在しています。嘘だとわかっていて見れば怪しさ全開なんですが
当時は子供の口コミぐらいしか、大きなネットワークが無く、誰かが真に受けて、この技出来たよ!とか
吹聴しようものであれば、皆もそれを信じていたものですから、このウソ技を未だに信じている人も
往年のゲーマーには多いのかもしれません。オールドユーザーの方々、ファミマガで仕入れたウル技を
ブログなどで披露する時は、その前によく調べておくのが吉ですよw