今回は,MicrosoftのActivision Blizzard買収についてお話したい。
その前に,前回の続きとして,国内の週間販売について話を進めていきたい。12月上旬に1133台まで減少したPlayStaion 5の週販はその後,増えたように見えるが下図の推移から推測すると(1)正月商戦に販売するために小売店が在庫を積んでいた。(2)ソニーグループからの出荷は,あまり変化がなかったと考えられる。
引用元: 【月間総括】体力勝負への持ち込みが狙いか? MicrosoftのActivision Blizzard買収戦略
恒例のエース経済研究所の安田氏によるPS5市場の最新分析ですね。
言うまでもなく、セガのドリームキャストは成功か失敗かで言えば失敗。
ドリームキャストを最後に、セガがハード事業から撤退したことを考えると
PS5の現時点での国内販売推移がドリームキャスト以下というのは
よほど頑張らなければ、このまま国内はスイッチ一強が今後も
ずっと続くということを意味しています。
ドリームキャストも発売当時、生産に必要なグラフィックチップが足りず
スタートダッシュを完全に決めきることができず、最終的にドリームキャストは
尻切れトンボになり、あっけなくセガのハードホルダーの歴史に
ピリオドを打ってしまうことになったハードに結果的にはなりました。
現在半導体不足で、出荷が満足に行えないPS5の現状は、あの頃の
ドリームキャストを彷彿とさせるものであることは、誰しも思うことでしょう。
そんなドリームキャストの推移よりも、少なくともPS5の国内推移は
弱いということを安田氏が指摘しているということです。
ちなみに、日本のゲームハードの歴史において、スタートダッシュに失敗してしまった
ハードは基本的には失敗で終わっているというデータがあります。
発売から1年3カ月がそろそろ経とうとしているPS5ですが、まだ国内の販売台数は
130万台程度ということで、少なくとも今のままの状況でいくのであれば
今年さらに有力タイトルが続々出ることが確定となっている
スイッチの一強の牙城は崩れないことでしょう。
そのささやかな対抗が、先日のバンジーゲームズの買収だったのでしょうが
正直、今更HaloとDestinyを作った会社が傘下に入ったところで(しかも独立性の維持を要求されているらしい)
PSに魅力的なタイトルが1タイトルほど増えようと焼け石に水です。
こうなることを見越していたかどうかはわかりませんが、結局任天堂が自社のIPを
30年以上の長い年月をかけてじっくり育てたところに、ほんのいくつかの有名タイトルを
手掛けたスタジオのゲームが1つや2つ増えたとしても、任天堂タイトルに全く及びませんし
また、ユーザーの獲得も限定的なものになるでしょう。
これからPS5にもエルデンリング(ただしマルチ)やホライゾン新作、GT7などが
出る予定ではあるわけですが、今年の任天堂が発売する予定のタイトル一本の
足元にすら及ばないだろうと思います。
よほどのことが起こらない限り、現在のPS5の国内市場での立ち位置は変わらないでしょう。
しかも、そのよほどの事がどんな事があれば、PS5の巻き返しができるのか
想像がつかないようなのが今のPS5の状況ではないかと思います。
【アカン】エース経済研究所・安田氏「PS5の国内販売推移はドリームキャストを下回っている」
