現在、無借金経営で内部留保も恐ろしいほどある
安定経営という言葉にふさわしい経営を、ずっと続けている任天堂。
無借金であるがゆえ、銀行などの顔色をうかがう必要もなく
自社資金で様々な展開を行える任天堂は、Wii Uなど不調で苦しい時期でも
経営が苦しいと言った印象は全く無かった。しかし、株価関連で一喜一憂される企業でもあり
株価が落ちてくると、鬼の首を取ったかのように不調と囃し立てられたりして
度々大手メディアから、攻撃の対象になっているように見える企業でもある。
明確な証拠はないものの、日本最大の経済団体である経団連に
加入資格は余裕で満たしながらも、所属していないことによって、経団連からは目の敵にされている…
と言った説もある。その結果、特に大手の日本経済新聞などが、任天堂に対して
良くない印象…捏造と捉えられても仕方ないような記事を時々書くことがある。
その報道姿勢に、生前岩田社長も苦言を呈したことがあり、日本の五大紙の一つとは名乗ってはいるものの
ゴシップ紙と大差ないお粗末な記事も結構ある。
このブログでも、日経の報道姿勢に対して疑問を呈したことがあったが
またその日経がやらかしてくれたようだ。
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メガチップスの決算の記事を書いた日経さん。メガチップスが言及していないことを記述し、ニンテンドースイッチの印象を下げる記事を書く。
度々、これで日本を代表する経済紙を名乗っていいのか…と呆れるような
お粗末な記事を書くことがある日経新聞。特に任天堂関連ではひどい飛ばし記事などを
書くことがあり、任天堂憎しで記事を書いているのでは?と思わずいいたくなるような記事を
掲載することがあるが、今回またしてもその日経の歪な記事が新たに出てきたようだ。
日本の半導体メーカーであるメガチップスの決算発表についての
記事を更新し、その内容が事実と反することが指摘されている。以下にまずは日経の記事を引用する。
ゲームソフト用などの大規模集積回路(LSI)を手がけるメガチップスは18日、2019年3月期の連結最終損益が19億円の赤字(前期は19億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想から12億円赤字幅が拡大する。液晶パネル向け事業で、販売価格の下落などによるソフトウエア資産の除却損12億円を特別損失として計上する。
売上高は前期比7%増の950億円、営業利益は85%減の4億円とそれぞれ50億円、5億円下方修正した。任天堂の家庭用ゲーム「ニンテンドースイッチ」向けの半導体需要などが想定を下回るのも影響する。
メガチップスは、ニンテンドースイッチのカードリッジソフトを生産している会社ということになる。
そのスイッチ向けのソフトの半導体需要が下がったため、今回の決算に影響しているという記事だ。
しかし、メガチップス本体が出している決算リリースを見ると、この記事の印象がおかしいものになる。以下画像引用。
出典:http://www.megachips.co.jp/pdf/190318-1.pdfより
というわけで、メガチップスが触れているデジタルカメラ向けLSI及びアミューズメント向けLSIの
需要が予測を下回ったことが減額修正の主な理由であるわけだが、日経の記事にはその点には触れておらず
ニンテンドースイッチの影響が大きいかのような印象を与える記事になっている。
ここで、アミューズメント向けLSIが家庭用のスイッチ向けのことを指すのではないか?と
指摘する人もおられると思うが、昨年の11月の発表で上方修正した際にはメガチップスは以下のような表現を用いている。
出典
http://www.megachips.co.jp/pdf/181102.pdfより
というわけでこちらの上方修正発表ではゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)という
表現を用いており、こちらはすぐにスイッチのソフトのLSIと誰が見てもわかるようになっている。
また、1月に更新されている3Q決算の発表時にはこんな一文も。
3Q決算のポイント
●ゲームソフトウェア格納用LSI(カスタムメモリ)の需要が増加しました。
●企業買収によるのれん及び無形固定資産の償却費が19億7千5百万円発生しました。
●将来に向けた開発投資により研究開発費が57億円(前年同四半期比23.8%増)となったこと等により 、各利益が減少しました。
こちらでも、やはりスイッチ用のLSIが好調ということに触れている。
具体的な内容については、以下画像となる。
出典:http://www.megachips.co.jp/pdf/190131-3q.pdf
第3四半期の結果は、主にゲームのLSIが好調だったおかげで前年同期比20.6%という
かなり高い伸び率を示していたとのこと。当然この時はスマブラが爆売れしたので
この結果になったということだろう。むしろ、ゲームのLSIは絶好調だったと読み取れる。
また任天堂は任天堂で、3Q決算に於いてニンテンドースイッチ本体の販売目標を300万台マイナスしたが
ソフト売上については、1000万本プラスの上方修正を行っている。その結果業績予想は据え置いている。
当然、メガチップスはニンテンドースイッチの本体ではなく、ソフトの方に関わっているのだから
この部分では予想より下がるということは無いと基本的には考えていい。実際にスイッチのLSIが
好調だったから、3Qの前年同期比が大きく伸びたわけで、任天堂とメガチップスの発表は整合性がとれている。
こういった部分で整合性を取っていくと、日経の記事については、ニンテンドースイッチが今回の
メガチップスの業績赤字に影響しているとは、到底考えられない話で、正直スイッチの印象を下げるための
印象操作記事という感想しか個人的には出てこないのだが…さすが日経としか言いようのない記事であるのは間違いない。