ポーランドにあるゲームデベロッパーでありウィッチャー3などの
ゲーム開発で知られる会社であるCD Projekt。
2015年に発売されたウィッチャー3は、全世界で好評価を得ているタイトルで
日本でも洋ゲー好きであれば、誰もが名前を知る大型IPタイトルとなっている。
少し前に、Saber Interactiveがニンテンドースイッチに移植を行ったタイトルでも有り
携帯モードでもかなりのクオリティで動くこともあって改めて評価が高まっている。
そんなCD Projektが2012年にその制作を発表し、昨年12月にPSとXbox、そしてPCで
発売したタイトルがサイバーパンク2077である。
TRPGのサイバーパンク2.0.2.0.を原型とするタイトルであり
その制作発表は日本のゲームサイトでも取り上げられるほど大々的に発表された。
製作発表から8年経った昨年の12月に発売されたサイバーパンク2077は
海外での報道で、制作費が300億円を超え、ゲーム業界屈指の制作費になっていたことを
当ブログでも当時記事にさせていただいた。
【売れなきゃ地獄】『サイバーパンク2077』開発費が最終的に3.14億ドルかかるとの見積もりが海外のメディアにて報じられる!
しかし蓋を開けてみれば、数々のバグ、更には新世代機はともかく
PS4版・Xbox one版では深刻な状況にまで陥り、PS4版・Xbox one版は
異例とも言える返金対応を行うというアナウンスがされたり、DLソフトの
販売が中止されるなど、多大なる影響が出ている。
CD Projektは今後のアップデートなどのロードマップを出しているが
それが余りにも大雑把すぎて、ガバガバな計画になっていることが新たな批判を呼んでいる。
余りにもお粗末なやらかしに当初描いていたDLCなどの配信予定は大幅に狂っており
購入したユーザーにとっては、やきもきさせられるような状況となっているサイバーパンク2077。
発売に至っては、3度の延期を2020年に重ねており、特に最後の延期に於いては
ゲームのマスターアップ(商品として出せる完成品)を発表したあとに、発売日を延期するという
こちらも異例中の異例の対応を行ったことから、発売前から既に暗雲立ち込めていた
サイパン2077は、まさにその不安をことごとく体現している状況となっている。
CD Projektについては、300億円以上をかけ、さらにゲームの開発においては
ポーランド政府から国策として支援を受けている立場でもあるため、もはや
後戻りが出来ない状況に陥っているが、そのCD Projektの内部から事実であれば
とんでもない話が海外メディアにリークされ、報じられている。
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CD Projekt社員「サイパン2077は本来であれば2022年発売予定だったのを2020年発売にさせられた」
商品未満の欠陥品を出してしまったことで、もはやその信用は
ガタ落ちという状況になっている、現在のCD Projekt。
前述のロードマップを見る限りでも、開発も相当大変なことになっていると思われる。
しかし、あれだけの大風呂敷を広げてゲームを出した以上、後戻りも出来ず
にっちもさっちも行かないような状況になっているCD Projekt。
ゲームとして未完成品のようなものを売ってしまったCD Projektであるが
内部より、驚くべき情報がリークされたようで、海外メディアの
Bloombergが、その内部からもたらされた情報を更新している。
日本のゲームメディアが、元記事を参照に報じた記事があるのでそちらを引用する。
8年もの歳月をかけてついに発売されたものの、(特にPS4 / Xbox版が)非常に多くのバグが残った状態での発売だったために返金騒動にまでなったゲーム『Cyberpunk 2077』。その開発は2012年に発表された後、2016年まで始まらなかったようです。
Cyberpunk 2077は、2012年に発表し2013年には実写CG合成の非常にクオリティの高い予告映像も公開していました。しかしBloombergによれば、着実に前人気を獲得しながらもCD Projekt Redは依然として当時のヒット作『Witcher 3』の作業を継続しておりCyberpunkのほうはその時点でまだ1人称視点になるか3人称かも決まっていなかったとのこと。
結局、チームが「完全体制でのCyberpunk 2077の開発プロジェクト」は2016年まで始まらなかったと、Bloombergは内部事情を知る人物からの情報として伝えています。
その後CD Projekt Redは、Cyberpunk 2077を2020年春に発売すると述べ、このゲームの完成時期が2022年ごろになると踏んでいた開発チームを慌てさせます。
さらに対応機種をPCのほかはPS5 / Xbox Series X向けのリリースより先に、ユーザー数の多いPS4 / Xbox Oneにも対応させることで売上げを大きくしようとしました。しかしこの判断は旧世代コンソールの少ないメモリー容量や、アクセス速度の遅いストレージを過小評価していたかもしれません。
またBloombergはスタジオが開発を急がせる一方で十分な人員を雇用しなかったために開発が遅れたとも報告、開発チーム内の会話も一部の人々がポーランド語を使っていたためがしています。
さらに開発に追い打ちをかけたのは、2020年にやってきた新型コロナウィリスのパンデミック。CD Projekt Redの開発チームも影響を受け、自宅からリモートでの開発を余儀なくされました。
色々なところで突っ込みどころが多いのだが、まず発表が2012年であったのだが
ゲーム自体は2015年に発売されたウィッチャー3のほうが忙しかったようで
サイパン2077の本格的な開発は、発表から4年も経った2016年から本格化したとのこと。
また開発陣は、そこから2022年頃に発売されるだろうと開発を行っていたものの
2020年に発売されることが決定され、突貫工事さながらのブラック的労働が横行していたとも。
海外のAAA開発会社では、SIEのセカンドとなるノーティードッグの開発環境が
劣悪であるということが内部からリークされていたが、CD Projektも
ノーティードッグと同じような環境が常態化していたということだろう。
また前述の通り、サイパン2077は300億以上の制作費が最終見積となっているが
本来の予定されていたと思われる2022年まで開発をしていたら、この額は更に膨れ上がっただろう。
発表から10年が発売のメドだったというのも、呆れるより他ない。
とにかく、このようなリークがされて、リークが全て事実であるならば
サイパン2077の出来がお粗末であったのはむべなるかなといったところ。
(実際のゲームの評判を見る限りでは、まず事実であるのだろう)
最初からめちゃくちゃであった開発期間に、横行するブラック体質。
こんな環境で良いゲームが作れる訳がないというのは、誰しも思うところであろう。
結局、内部のゴタゴタがゲームの悪いところとして全て出たという結果になり
今現在のサイパン2077の迷走は必然だったという結果にしかならないのだろう。
AAAという大規模制作タイトルの多くは、ゲーム業界もユーザーも開発者も幸せにしないのかもしれない。
つくづく、任天堂の山内社長が生前言っていたことが身にしみるというものだ。