2年前の10月に、PS4の周辺機器として発売され

他の本格的な、VR機器のおよそ半額ほどでの値段で

VR体験が出来ることから、発売時はそこそこ話題になったPSVR



当時は日本のマスコミも、VR元年などと煽り

幾ら他の機器より安いとは言え、何もない状況から揃えると5万円以上の

出費が必要であり、更にPS4本体も必要なため、結局PSVR目的で何もない状態から揃えるのであれば

8万以上の出費が当時は必要となった。現在はPS4本体・VRの価格も下がってはいるので

現在は、もう少し導入するコストは安くはなってはいるが…。

いずれにせよ、結構な金額であるのは間違いないと言える。


マスコミなどが散々VR元年と煽って、お膳立てされた状態で発売されたPSVRは

最初の発売当初こそ、6万台近く売れ、品薄状況になるということがしばらく続いたが

それにしては、あまり出荷もされず、初週以降は勢いが全く無くなってしまった。

そして、発売後かなり経ってから全世界で100万台を販売し、現在は特にこのホリデーシーズンに

海外では投げ売り(サイバーマンデーに199ドルでアメリカでは投げ売られた)されて

ようやくそれなりに売れて、現在は200万台を世界で売り上げているとされる。

もっとも、全世界で7000万台普及していると謳っているPS4では、わずか3%弱の

ユーザーしか所持していないという計算にはなるが…。


そのPSVR、200万台販売したことを契機に、今後ソフトを増やしていく方針であるとのこと。

しかし、その計画がどうにも無謀というか、なんとも怪しい数字である。


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現時点で150タイトルを今後は280タイトルに増やしていくとのこと。悪い予感しかしない…。

現在、PSVRのタイトルは150ほどあるという。しかし、傍目から見てもパッとしない。

そこで、SIEはPSVR対応ソフトを倍近くの280タイトルに増やしたいと考えていることを

日経新聞が報じている。SIE曰く、参入しやすい環境が整ったとのことだが…。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は仮想現実(VR)機器「プレイステーション(PS)VR」用のソフトを拡充する。ゲーム各社が2018年末までに、タイトル数を現在の約150本から8割超増の280本超に増やす。ハードの販売台数が200万台を超え、ゲーム会社が参入しやすい環境が整ったため。

正直、PSVRに夢を見すぎだと思う。

まず、現状でPSVRタイトルは150本程度とあるが、そのタイトルは全て専用タイトルではなく

普通に出来るが、VRにも対応しているというVR対応タイトルの方が圧倒的に多い。

カプコンのバイオハザード7が結構話題になったが、アレもVR対応タイトルであり専用タイトルではない。



専用タイトルは幾つかあるが、そのどれもが売り上げは壊滅的。

週販ランキングに顔を出した専用タイトルは、個人的に覚えている限りでは

V!勇者のくせになまいきだRくらいだろうか。

これも6000本程度の売り上げで、次の週にはランキングから姿を消していたような記憶がある。



要は、全世界200万台で国内では20万程度と言われているPSVRに、そんなにソフトメーカーが

本格的なゲームを作って参入するのか?という疑問が出て来る。

今までPS関連の主力の一つだった、PS Vitaは、国内で560万台以上を普及させているが

それですらソフトの売れ行きが壊滅的であった。


【悲報】2017年のハード別ソフト売り上げで、ファミ通にランクインしたVitaタイトルの全売り上げがスプラ2一つに蹴散らされる。


そして、今回の日経の記事で気になるのは

>ゲーム会社が参入しやすい環境が整ったため。

という記述。深読みすれば、これは要はSIE…ファーストはそれほどタイトルを出さずに

サードに頑張ってもらうという、いつものPS戦略であるということが予想される。


ただでさえ、頭に被り物をして、視界が遮られた状況で、値段相応のやや荒いとされる

解像度で目の前で展開される映像でゲームを楽しむため、非常に疲れやすいとされるVRに

好んで全力を出してソフトを出すメーカーがどれほど居るのかということが最大の問題点に思える。

少なくとも、まずはSIEがある程度力を入れて、幾つか模範的なソフトを出して

それからサードに参入してもらうというのがスジではないだろうか。

もっとも、今までのSIEのやり方をみれば、それは十中八九やらないだろうといえるのが虚しいが…。

結局、大層な数字だけを先に打ち上げるいつものSIE手法であり、実際に280本を超えるタイトルが

出たとしても、今と同じように少しだけ対応させた手抜きタイトルが増えるだけであって

VRならでは!というソフトは殆ど出ないと思われる。今の時点で、この市場に全力で注力するのは

正直自殺行為にしか個人的には思えないのだが、果たしてSIEはどこまでやる気があるのだろうか?


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