漫画やアニメ、そしてゲームもそうであるように現実ではない、フィクション作品というのは

被害者が居ないことから、基本的に何をしても良いものではある。

現実の世界で起こった事例を元にした、ノンフィクション以外は

あくまで制作者が作り上げた、架空の世界での出来事だ。


ただし、表現の自由は保障されているとはいっても、やはり度を越しすぎると

時として、問題ではないのか?と非難の的になることはある。

昔から、二次創作の内容が現実世界の犯罪などに与える影響は論じられてきた。

ファミコンブームが起こったあと、ゲームという新たな娯楽に対して

批判的な内容が、一時期噴出した。その中にはそのように言われても仕方がない…と

感じるような真っ当なものもあれば、ただの言いがかりに過ぎないものもあった。

基本的には、後者のほうが多いイメージであるが。


その結果、現在のゲーム関連においては、各国でそれぞれの独自の審査機関を設けて

発売前のゲームに於いて、レーティング作業というのを行っている。

日本ではCEROがその役割を担っている。

これは、業界が制作者の暴走によって、全体を非難されることを避けるための

自衛的な意味合いが強く、意地の悪い言い方をすれば、こういった批判を躱すための

安全弁的な意味合いがある。もちろん、この組織があることで、逆に一定の

表現もまた守られているとも言えるが。賛否は別として、今のゲーム業界には無くてはならないものなのだろう。


先にも述べたとおり、このレーティング機構については、国によってその傾向が違う。

例えば、日本では海外のFPSなどによく見られる、いわゆるグロ・ゴア表現に厳しい。

海外では、どんどん人が死ぬようなゲームでも、画面を暗転させたり、血が出ないような

ある意味不自然な処理で、この規制をパスしようという動きが出るぐらいに日本はこういった表現に厳しい。


逆に海外では、こういったグロ・ゴア表現には比較的寛容であるが(規制されないという意味ではない)

性的な表現・性差別的な内容に非常に厳しいという面がある。

特に見た目が未成年に見えるようなキャラには、非常に厳しいという側面もあるとのこと。

もっとも、今の日本も割と規制はかけられているが、海外に比べるとまだまだゆるいとは言える。


この手の議論は、恐らく永遠に答えが出ないもので、詳しく論ずること事態が

あまり意味ないと思うので、これ以上は書かないが、現状の日本と海外の審査基準は

結構異なっていることを念頭に入れておいて頂きたい。

今回は、日本では割と良くある類のゲームの一つがイギリスで発売禁止処分を受けてしまったことが

日本のゲームメディアにて報じられている。


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D3のオメガラビリンスZがイギリスで発売禁止処分に!イギリスでは非常にレアケース。

今回、海外…イギリスで発売禁止処分を受けたのは、日本では既に去年の夏に

PS4/Vitaのマルチで発売していた、D3パブリッシャーによる

オメガラビリンスZである。


ちょっとした、変わったプロモーションのかけ方で発売前に少しだけ話題になったが

発売後は、全く話は聞こえてこなくなった。典型的なPS関連のソフトである。

内容は…あまりにもアレなので、このブログでは書かないが、リンク先と

そこにあるPVを見れば、まあ大体察していただけると思う。

ちなみに、日本のレーティングはCERO:Dである。

17歳以上推奨だが、一応一般ソフト扱いになる。


このゲームの是非は置いておいて、少なくとも海外ではこのゲームは

かなり問題があるとして、幾つかの国で発売禁止措置が取られている。

そして、今回イギリスでもこのゲームの発売禁止措置が取られたとのこと。

報じたAUTOMATONによると、イギリスで発売禁止になるのは非常にレアケースになるとのこと。

VSCは発表の中で、『オメガラビリンスZ』に含まれる上述したような強い性的・ヌード表現について指摘。また舞台を学校とし、登場キャラクターの大半が若い女の子(中には「一年生」という設定の子もいる)である点にも触れ、同作は明らかに子供を性的対象化していると断じている。また同作のゲームスタイル(ローグライクRPGであることや、アニメ調の見た目の部分のことを指していると思われる)は、18歳以下の子供をも惹き付ける可能性があり、結果的に感受性の高い子供が同作に触れて、ここで表現されている性的表現が一般的なものであると受け取ってしまうなど、子供の社会的・道徳的な成長に影響を与え得る深刻な危険が存在するとしている。

こういった理由により、VSCは同作について審査の承認を拒否するとした。VSCの承認がおりなければイギリス国内ではゲームを販売出来ないため、事実上の発売禁止措置である。販売元のPQubeは、ほかの欧州各国やアメリカなどでは問題なく発売されるので、同作をプレイしたいイギリスのゲーマーは輸入してほしいと案内している。

実は『オメガラビリンスZ』は、オーストラリアやドイツでもレーティング審査を通過できず、発売が見送られている。具体的な理由は明らかにされていないが、おそらくVSCが指摘したことと似たような理由だろう。この両国では、これまでに暴力・ゴア表現の高いゲームのほか、たとえばオーストラリアでは『ヴァルキリードライヴ ビクニ』が、ドイツでは『ぎゃる☆がん2』といった性的表現の高いタイトルが事実上の発売禁止になるなど、比較的厳しいレーティング審査をおこなっていることで知られ、弊誌でも何度か扱ってきた(関連記事)。

ただイギリスにおいては、今回のようなゲーム内表現を理由に発売を差し止めることは非常に珍しい。VSCは今回の決定についてプレスリリースを発行しているが、2010年にPEGIの枠組みに加わることを発表したプレスリリースからすべて見返してみても、このような事例は今回が初めてである。BBFCがゲームのレーティング審査をおこなっていた時代までさかのぼると、Rockstar Gamesが2007年に発売した『Manhunt 2』を審査拒否した例はあるが、それくらいである(同作はのちに判断が覆され発売に至った)。

海外では、日本産のこういった二次元創作物をHentaiという言葉で表現し

一定のファンが居るコンテンツになっている。もちろんそのコミュニティは小さいとは思うが。

今現在、日本の特にPS関連ではこういった作品が少なくない。幾つか有名な会社があるが

そういった会社は、日本だけではやっていけないのか、Steamなどでもソフトをリリースしている状況である。

仮に記事にある通り、今後このようなゲームへの見方が更に厳しくなっていくのであれば

日本の特定の層に向けて売っている、この手のゲームは縮小していくことだろう。

個人的には、ビジネスにならなくなるということでの、業界の自浄作用を期待したいところではあるが

今までこの手のゲームばかり作っていたようなところが方針転換をするのも難しいことだろう。

何事も行き過ぎはいけないということで、今後この手のゲームのリリースが減ることは期待したい。

無理なような気がするが…。


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