皆様は、FPSというゲームジャンルの代表的作品と言われて何を思い浮かべるでしょうか?

FPS(ファーストパーソン・シューター)とは、自分視点(一人称視点)で3Dフィールドを歩いて

敵を銃で撃って倒していくという、海外では特に人気のあるスタイルのゲームです。


このFPSというジャンルが恐らくメジャーになったのは、DOOMというゲームでしょう。



1993年にリリースされたこの作品は、米国で爆発的ヒットを飛ばすことになり

(ちなみに日本でも移植がニンテンドー64などにあるが、米国に比べると圧倒的に知名度は低い)

古くからあったこのジャンルを、海外でメジャーなものにすることとなりました。


銃や格闘武器などを使って、異形の化物を退治していくDOOMの世界観は

おおよそ、日本では受け容れられづらいものですが、海外ではこういった

悪く言えば残虐描写的な作品も増えていくこととなります。


FPSの簡単なあらましは、これぐらいにして

個人的にFPSといえば、やっぱりニンテンドー64で出た

あの名作映画シリーズである、007シリーズ

17作目に当たる、ゴールデンアイ



この作品を、ゲーム化したのがニンテンドー64で発売した同名タイトルの作品です。

個人的にFPSといえば、このゲーム!と言えるぐらいに、ハマったゲームで

一時期は、友達と集まればこのゲームばかりで対戦していた時代がありました。

今回は、そのゴールデンアイをレビューしてみます。


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爆笑必至!果てしなく笑える4人対戦!

簡単にこのゲームの紹介をすると、まず発売元は任天堂です。



これは日本でも海外でも同じ。そして、ゲームを制作したのは

任天堂内製ではなく、レア社というイギリスのゲームデベロッパーです。


このレア社は、任天堂ハードにスーパードンキーコングなどを開発しており

その開発力の高さは、周知のものでした。

任天堂に匹敵するとも言えるほどの、開発力を見せたレア社はニンテンドー64で

バンジョーとカズーイの大冒険なども発売し、こちらも高評価を得ています。



しかし、途中でレア社はマイクロソフトの傘下となり

Xboxへのゲーム開発をメインにシフトしていきます。

任天堂の携帯機にゲーム開発は続けていましたが、昔ほどのリリースは出来ませんでした。


レア社という会社については、これぐらいにして、このレア社が

生み出した最高傑作が、このゴールデンアイと言っても良いかもしれません。


まずは、一人プレイモード…ミッションモードが用意されています。

これは、ゴールデンアイのストーリーにそって、ボンドとゴールデンアイの

ボンド・ガールである、ナターリアと共に、映画の展開にそって

様々なロケーションでミッションをこなしていくものです。

オーソドックスな1人モードですが、難易度が3段階に分かれており

難易度が上がるほど、敵の攻撃が苛烈になり、こちらの行動に気づく速度などが早くなります。

さらに、こなさなければいけないミッションも増えるなど、なかなか歯ごたえがあります。


しかし、何故かゲームの終盤では、ゴールデンアイでは出てこない敵役が

出て来るオマケマップが用意されており、そこで出て来る以前の作品の敵役は

対戦モードで使うことも出来るようになっています。

難易度を上げてクリアすると、様々な公式のチートコードを使えるようになる

お楽しみプレイが解禁されていきます。

ストーリーモードはなかなか面白いですが、所詮は1人モード。

FPSとしては、結構な歯ごたえはあると思いますが、他のゲームを個人的に

殆どやったことがないので、どこまで難しいかは不明です。


1人モードは簡単に流すとして、このゲームの最大のキモは

2~4人で行える対人戦が最大のウリと言っていいでしょう。


人数が増えると、使えるマップが容量の都合上なのか

減ってはしまいますが、このゲームをやるのであれば

4人対戦は必ずやっていただきたいものです。


気心が知れた仲間と、笑いながら殺し合い…できるのが

このゲームの最大の特徴でしょう。何が笑えるかって…身も蓋もありませんが全部です(笑)


まず、対人戦で使えるキャラは主人公のボンドやボンド・ガールのナターリア。

敵役のウルモフや、トレヴェルヤンといったキャラは当然のこと

何故か、先述した別のシリーズの敵役(ジョーズ・サミディ・オッドジョップなど)や

果ては、ムーンレイカー工作員や研究者など、名も無きモブキャラまでもが

使えるようになっており、総勢64人(ニンテンドー64にかけたのでしょうね)という

狂気の人数のプレイアブルキャラがおります。


実際に、作品に登場した銃や重火器を使って様々なルールで戦えるようになっていますが

まぁとにかく笑えるんですね。これが。例えば、リスポーン地点(自分がやられた時に復活する地点)が

各マップごとに決まっているんですが、そこにモーションセンサー爆弾という

キャラの動きに反応して、爆発する爆弾を仕掛けておきます。

この爆弾の威力が、またエライ高くて、直撃を食らうと体力満タンでも即死する威力なんです。

それをリスポーン地点に置いておくと…当然、復活した瞬間に爆発→再度死亡という

外道プレイを上手く爆弾を設置しておくと出来てしまいますw


先程殺されたのに、復活先でもまた爆弾で殺されるという死亡の連鎖…。

逆に自分が、モーションセンサー爆弾を持ったら、相手をこのトラップにハメてやろうと

リスポーン地点に爆弾をばらまくことをやりますw

他のプレイヤーが交戦していようがお構いなく、爆弾を設置しに行くプレイヤー。シュールでしょ?


で、そんな風に必死にトラップ作りに勤しんでいたら、背後から撃ち殺されて

自分が復活したところに自分が仕掛けた爆弾で死亡とか

普通にあるのがこのゲームです。爆弾は等しく平等で仕掛けた人を認識することなどないのですw


そして画面に表示される、自殺の文字…。これほどアホなプレイはなかなかありません。

復活した時は、何も武器が無く徒手空拳…すなわちチョップで敵と闘う必要があるのですが

復活した瞬間に、多数の武器を持った別プレイヤーと鉢合わせてしまって

相手が、ショットガンとかマシンガンとか重火器を持っているのに、それに

チョップで立ち向かわなければいけない、その不条理さw

相手としては、もう余裕でコチラを撃ち殺す準備が出来ている訳ですが

それを何とかかわしながら、敵に近づいて、チョップを叩き込むために

変な動き(この頃のポリゴン処理は甘くて、敵が動いている姿がぎこちなく見えたりする)をしながら

相手を少しでも動揺させようとか、そんなプレイばっかりしてしまうのですw


稀に、敵も体力がほとんどない状態だったりすると、チョップで敵を殺すことも出来たり…。

勝ったと思って、勝利の余韻に浸っていると、もう一人別のプレイヤーが背後から近づいてきていて

あっさり撃ち殺されたり…。まぁとにかく、何が言いたいかというと、やればやるほど

その場でしか起こらない名場面が必ず発生するということ。で、爆笑必至です。


化学工場という、物語序盤のマップがあるのですが、その工場にはトイレがありまして

そこに強力な武器が、ドロップできるように設定されています。

なので、化学工場ではトイレに近いプレイヤーが有利で、トイレのダクトに

最初のスタート地点が定められたプレイヤーは、トイレに立てこもる事案が多数発生しますw

他のプレイヤーもトイレが激戦区になるのがわかっているものですから、トイレで

スパイたちが、ドンパチやりあうという世にもシュールな銃撃戦

トイレ内で展開されます。設定した強力な武器がモーションセンサー爆弾であれば

トイレの入り口に爆弾を貼り付けておいて、ドアを開けた人間をトラップにかけようとしますし

その爆発のタイミングを見定めた別のプレイヤーが、誰かが爆弾で殺された隙をついて

トイレに突撃していき、籠城しているプレイヤーを殺すという、なんとも凄まじい戦いが繰り広げられます。

トイレは個室が6室ぐらいあるので、そこに隠れるのも手ですが、爆弾などで攻撃されると

待っているのは死のみです。まぁ、いくら言葉で書いても、この面白さは絶対に伝わらないので

これぐらいにしておきますが、本当、多少ゲームの心得がある人であれば

初心者同士であっても、良い対戦が出来るので、64本体とソフトがあって、コントローラーも

4つ揃えられるのであれば、このゲームの4人対戦はマストプレイです。

人生の中での、笑いという行為の1%ぐらいは笑えるかもしれません。それほど良く出来たゲームです。

全世界で800万本を売り上げた大ヒット作で(殆どが海外)日本でも、このゲームからFPSというジャンルを知った

ゲーマーは案外多いのではないかと思っています。


このゲームは、Wiiで当初はVCで配信されるという予定でしたが

結局最終的にお蔵入りとなり、2010年でレア社とは違う開発チームで

リメイク版が作られました。確か吉本の芸人がCMしてましたね。



個人的には、このWii版は、確かに画面もキレイになり、滑らかになっているのは

間違いないのですが、やはり個人的にはニンテンドー64の、その性能による

若干挙動不審的なところにも味があると思ってしまうソフトなのですよね。

少し求めていたものと違う…と言いますか。これは、64版でゲラゲラ笑いながら

プレイした経験のある人であれば、わかってもらえる感覚ではないかなぁ…と思っています。


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